金曜日の夜、帰宅して、家族でご飯を食べた。


義母の機嫌は、少しマシだったけど、

決して、楽しい気分で食卓を囲む程では無かった。


食事を終えて、義母が席を外してからだったので、

旦那さんに話を始めた時には、10時を回っていた。


まずは何より、ここ数日の義母の態度を

旦那さんにも、きちんと認識して貰いたかった。


母の不機嫌な態度は、

もしかしたら、お小遣いについての不満からではないか?


率直にそう口火を切った。


旦那さんは、

「そう言うても、おかん、

別にそんなにお金いる筈無いから、

それは違うんちゃうかな?」

と、言った。


じゃあ、何でなん?


私は少し、語気を荒げ、続けた。


「そしたら、何が気にいらんと毎日あんな態度なん?

これ以上続くなら、いい加減こっちも嫌になる。

オーちゃんから、義妹のとこに行くか?って、言うてくれへん?」


「うん。俺も1回そう言うた方が言いかと思ってるねん。」


旦那さんは、反対するではなく、私と同じ考えだった。


「けど、そう言うにしても、今すぐやったら、喧嘩になるから、

少し時間置いてからで良いよ。

もし、お義母さんの機嫌が直ったとしても、1回言うた方が良いと思う。


こんな事言いたくないけど、私が働いてるから、

お義母さん、何の苦労もせんと生活出来てるって事、分かって貰いたい。


もう10年面倒みてるんやで。

毎日感謝して!なんて思えへん。


けど、蓄えも無く、一銭のお金も入って来ないで、

こんな生活が出来る筈ないんやから。


それはちゃんと心に置いておいて欲しいよ。」


私は、思ってる事を一気に吐き出した。


旦那さんは黙って聞いていた。


怒り出す事も、反論する事もなかった。


「こんな言葉使いたくないけど、

私は、オーちゃんの事は、お父ちゃんの時に迷惑掛けてるから、

一生、生活の面倒はみようと思ってる。


そこに、お義母さんが増えても、仕方ないとずっと思って来た。


でも、私が面倒見る義務は、ほんまはないんやで。」


「そんなん分かってる!

しゃあから、妹のとこに行け!!って言うって言うたやろ!」


とうとう旦那さんは、声を大きくしだした。


「何で?私が怒鳴られなあかんの?

私が、出て行こうか?

親子水入らずで、ここで暮らせば良いねん。」


私は、飲んでいた焼酎のカップを流しに置き、階段を上がろうとした。


「待ってくれ!!

そう言うたら、俺らが生活出来へん事分かってて、言うんか?

座ってちゃんと話ししようや。」


旦那さんは、少しトーンダウンさせながら、私の背中に言葉をぶつけた。


私自身も、このまま話を終える事を、望んではいなかったので、

もう1度、旦那さんと向かい合う事にした。


この際だから、義母の事だけじゃなく、

旦那さんとの事も、決着を付けないといけないと思った。


「言いたいのは、お義母さんだけの事や無いし・・・。」

もう1度、焼酎を作りながら、私はまた話を始めた。