震災を体験して、現代社会に生きる人間がどう変わったか?

僕は震災で現代社会の価値観が無くなった世界を体験してしまった。

その世界は電気も水道もガスも金も無い世界だった。

光と熱は木を燃やせば電気以上に暖かい場を提供してくれた。

水は森が創り出す湧き水が川となり無限の情けを僕らに与えてくれた。

金は紙きれになった。

僕たちを救ったのは、

自然の恵み。
自然の摂理を利用した知恵。
そしてその知恵を共有し、さらに生き延びるための知恵を出し合う仲間だった。

現代社会の価値観に抑制され眠っていた、人間の強靭な精神が解放されるのを感じた。

水がいつもより余計に使えることや、燃やす木が沢山あることなど、些細だけど凄く大切なことに感動した。

身近に幸せがあった。

そして自然に生かされているという謙虚な心が腑に落ちた。

震災から時間が経ち、少しずつ薄れて行くあの時の漲るような皆の眼の輝きと、
生命そのものを燃やしているかのような強い想い!

またヒシヒシと現代社会のしくみにくるまれようとしているけど、

あの日感じたあの熱い想い!
そして人間の美しく儚い本来の姿!

心の軸にシッカリと持ち続けて生きたいと思う。
近頃フェイスブックを中心に近況報告をしていたので、アメブロに投稿してませんでした。
もしよろしければフェイスブックの千葉拓にアクセスいただけるとありがたいです。
何卒よろしくお願いいたします。
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昨日は湾内の生態調査を行いました。
相変わらずの歌津大橋の撤去作業で港内は濁ってます。
ほとんど橋桁は撤去されました。
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潜水作業による生物調査は透明度が40センチの視界不良の為出来ませんでした。その場所は水質調査のみ行っております。
その後、近隣の浜を調査しました。
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その浜では潜水調査も行いました。
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刻々と環境は変化しています。
調査結果はまた後ほど。
次回の調査は12月上旬予定です。
伊里前地区の住民対象に県から河川・海岸・国道の住民説明会がありました。
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今日初めて具体的に県の計画を知る人ばかりなので、俺が意見を言うまでもなく炎上しました。
住民側からの意見は、
高台移転するんだから自然を残して欲しい。
河川堤防は辞めて、水門方式で済むんじゃないか。
河川を津波が遡上して来たら、上流部の住居がある方は被害に遭うんじゃないか。
津波シミレーションを見せろ。
国道の嵩上げに伴い、窪地があまりに現実的じゃない。など。
さまざまな意見が飛び交いました。
行政側からは、まちづくり協議会と個別の対応にて意見集約をして行きたい。
来年1月までの合意を目指したい。とのこと。
将来の伊里前が今にかかっている。もっと議論して行かなければならない!
地元の尊敬する漁師の話をします。

今日は早朝4時から地元の定置網の網入れの手伝いをしました。

網を入れ終わったあと、10時頃からみんなで飲みました。

メンバーの中に隣の浜の尊敬している漁師がいます。

その漁師に今日も色々なことを学びました。

その漁師の言葉です。

「海に出る時は欲を出すな。
無事に帰って来ればそれでいい。
拓、お前はそういう気持ちで海に向かえ。今から海にお邪魔しますからよろしく。ていう気持ちだ。
苦しいときにこそ欲は出てくる。
でも絶対欲を出すな。
あえて言うなら、その日の家族を養えるくらいだけ恵んでください。と想いを伝えろ。
そういう気持ちでいれば必ず海は助けてくれる。
魚でも牡蠣でも想いは伝わる。
そういう気持ちでいれば必ず良いものが獲れる。大漁になる。」

と言われました。

泣きました。

僕は親にも漁民にも漁師として、家族を養うものとして、欲が足りないと言われて来ました。

でもその漁師は欲と駆け引きは違う。欲は出すな。と言ってくれました。

その漁師は20代から釣り一本で生計を建てています。
50代で独り身ということもあり、毎日海に出て、時には川や沼にまで釣りに行ってその魚を売り生活しています。

だから地域では浮いた存在になっています。

でも僕はその人が好きです。

尊敬してます。

僕も次の世代にそういうことを芯を持って伝えられる漁師になりたいです。