みなさんこんにちは!
田中あこ役を演じます。木村美憂です。

今回のお話で出てくるイラク戦争。
その時代に、私は小学校2年生でした。
当時理解はそこまで出来ていませんでしたが、少しイラク戦争の事が記憶にあります。
なぜなら、私の小学校には夏にだけ日本に来日し学校に登校するアメリカ人のサクラちゃんと言う友達がいました。アメリカとイラクが戦争しているニュースをテレビでみてずっとサクラちゃんは大丈夫かな?と気になっていた記憶があります。
その時の私の記憶はそれだけですが、今大人になって戦争の前後を調べるとそんなことがあったのかと字で読むだけでもこんなにも辛いのかと
きっと自分と同じ歳の子どもたちもたくさん犠牲になったんだろう。そうとは知らずに生き生きと生きてたなぁ。
複雑ですね、、、

劇団に入団する前19歳のときに
カンボジアにボランティアに行きました。
ストリートチルドレンやユニセフのこと、病院の現状や学校や孤児院の支援について勉強したり実際現場にいって子どもたちと接する機会がありました。
カンボジアは、1976年から約3年間ポルポト政権により資産家や知識人を拷問したのちに殺害したり農民に強制労働をさせたりということが行われました。国民の5分の1以上を死に追いやったと言われています。
こんな悲惨なことを勉強し、いざ現地へと行く時には、どこか可哀想だとか思い、ストレートチルドレンには恵まれない子どもたちとか勝手なレッテルをはりウェットな気持ちで接してしまいそうになります。
だけど、実際に対応したり動いている機関の人たちは
感情的にならずに冷静に淡々と着実に仕事をしている印象がありました。強さだと感じました。
心が揺さぶられるような場面でも冷静に対応できる強さタフさ。
感銘を受けた反面、自分には何ができるんだろうと呆然とした疑問を抱えながら帰国しました。


難しい題材での舞台です。
演劇としての表現と演劇的な嘘で誤魔化して綺麗事にならないようにしないとですね。
台本の中にも出てくる「殺し合わずに話し合おう」。
ロシアとウクライナの戦争中であるこの時代にやる意味も考えながら稽古に励んでいきたいと思います。

〜写真が無いのは寂しいので、稽古場での城島忠義役の森好文さん、演出部の岡島大祐さんを添えて〜