◆ 野分 ◆
のわき
のわけ
野分晴れ
野分あと
厳密には雨を伴わない秋口の強い季節風であるが、現在のいわゆる台風に近いイメージである。
例句
荒れ荒れて末は海行く野分かな
猿雖
真中に月のありたる野分かな
鈴木美智子
野分していよいよ遠き入日かな
日野草城
死ねば野分生きてゐしかば争へり
加藤鍬邨
淋しさや野分やむ時海の音
松根東洋城
野分にも浮かるゝ無為の日々なりぬ
悠
海の音家鳴りの音よ野分過ぐ
俳句自習室
俳句界 八月号 投句結果
名和未知男 選
復興の夢一つづつ春北斗
能村研三 選
たんぽぽの黄に太陽の一つづつ
森 潮 選
秀作
たんぽぽの黄に太陽の一つづつ
岸本マチ子 選
コキコキと首をまはして古稀の春
坂口緑志 選
春尽やものかげにある車椅子
以上でした。
よろしければ、野分 台風で一句どうぞ。