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💊 夜勤明けに大晦日の谷根千を独り彷徨する
行き当たりばったりではじめた谷根千の散策もメインストリートの谷中銀座商店街に繋がる道に出たので、いよいよクライマックスである
この谷中銀座と交わる商店街は、谷田川の川跡に出来た商店街だが、その歴史は古く、したがって、かなり古い商家が残っている
普段は地元民に加えてたくさんの観光客が訪れる商店街も、さすがに大晦日の日没後なので、ほとんどの店は営業を終えたか片付けている最中であった
それでも通行人は途切れず地方出身者のほとんどは、すでに帰省中であろうから、歩いているのは地元民か僕のような暇人だけであろう
夕焼けだんだんに続く谷中銀座を見ると1軒の店が営業しているだけで、あとはほとんど店が閉まっており、常に雑踏な商店街も閑散としていた
もっとも、この商店街は観光客メインのため同じく観光地の川越と同様に店の閉まる時間が早いため、大晦日ではなくともこの時間はあまり通行人は見かけない
谷中銀座を過ぎると先ほどまでとは異なって、ほとんどの店舗は真っ暗であった
ところで、この改装工事の枠組みのようなものが組まれた建物、たしか4年ぐらい前に見たときも、このままだったと記憶しているのだが、ということは、これは何か一種の看板なのだろうか?
戦前物件の出桁造り商家も、すでに営業を終えて店の片付けをしているようで、少しだけ開いたシャッターから明かりが漏れていた
飲み屋が集まる「すずらん通り」は、最初からやっている店が少なかったのか、すでに闇のなかであった
現役のテーラー「瀬川洋服店」は、テーラーという仕事の性質上おそらく大晦日よりも以前に、すでに仕事納めしていたものと考えられる
この店のショーウィンドウに飾られているトルソーにかけられたジャケットのラペルのハ刺しを見ただけで、仕事の確かさがわかり、いつも見とれていたが、シャッターだけではなく2階の雨戸も完全に閉まっていた
シャッターには「謹賀新年」の貼り紙があるので、廃業したのではなく、じつは地方出身者で帰省中などの理由だと思われる
この先で商店街は都道とぶつかって、そこで終わり谷田川の川跡が再び商店街になるのは、前述した霜降り銀座からなので、先にすすむ意味がないから不忍通りに出て千駄木駅に向かうことにした
不忍通りは大幅に拡幅されてしまっているが、建物が削られたのは、主として「はん亭」のある東側のようで、通りの西側には、戦前物件がちらほらと残されている
こちらの「望月電気商会」も正面の真ん中にスクエアな窓ひとつ、横の部分にはブリキ波板と戦前型看板建築の様式である
その少し先、ブックオフ千駄木店の向かい側にも戦前物件の出桁造り商家が残っている
この建物の前は何度も通っているが開いているとこを見たことがないので、おそらくすでに廃業してしまっているものと思われる。この日もすべての雨戸は閉ざされ明かりひとつ漏れていなかった
ちなみにブックオフは新年のセールに備えてなのか、どこの店も6時ぐらいで閉まることを知っていたので、前日に何軒か回って正月用に文庫本を何冊か仕入れたが、この記事を書いている時点で、まだ3冊しか読了していない
戦前型看板建築「マルニ薬局」のすぐ先に地下鉄千代田線の入り口があるので、エレベーターでしかホームにゆけない入り口から降りると、タイミングよく小田急線直通の車両がやってきた
直通とはいえ、代々木上原止まりに乗ると、やけに混雑する代々木上原で乗り換えねばならず、ほぼ百パーセント座れないので直通の意味がない
この代々木上原止まりの直通と、日曜日は快速が停まらない駅が多いくせに、中野行きの総武線というのは、無意味だし腹が立つので今すぐ向ヶ丘遊園行きと三鷹行きにしてほしいものである
ということで、ちょっと長いクッション記事を終える。次はいつものアレの予定だ。えっ、アレじゃわからない? だからアレだって
†PIAS†
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