【New Arrival 🎶🇨🇿🚢🇯🇵

チェコ共和国から特注のP159Boraデミチッペンデールのマホガニー艶出モデルが新入荷!発注から6ヵ月待ってショールームにようやく到着しました🐈🎹不安定な世界情勢の中こうして日本に届くことの有難さを痛切に感じます。各方面の関係者にあらためて感謝...。

 

PETROF P159 Bora Demichippendale Mahogany High Polish

 

ボヘミアンガーネットを想わせる美しい赤茶色、まるで宝石のような艶出塗装✨チェコ共和国の職人魂とセンスがうかがえます。

 

どことなく猫のような優しい曲線でデザインされた譜面台🐈

 

ラメの光沢が美しいフレーム塗装。輸入車のようなエンブレムが素敵です。

 

まずは内部のクリーニングから開始。弦もチューニングピンも磨いて綺麗に✨

 

アリコート部分の弦間隔もしっかり揃えて駒打ちします。

 

ベッディングスクリュー調整、棚板に鍵盤筬が正しく接地するように。

 

バランスキーピンの前後位置も細かく修正。

 

鍵盤高さをチェック、傾きを修正しながらチョークでメモを残します。

 

アクションを外して鍵盤の土台から手を入れていきます。

 

アクションに力を伝達する鍵盤後部のキャプスタンスクリュー。左がビフォー、右がアフター。綺麗に磨くことで円滑な弾き心地に✨

 

鍵盤をすべて外して鍵盤筬をあらためて掃除します。

 

鍵盤を支えるキーピンも1本ずつベトツキを除去。やはり弾き心地が滑らかに👍

 

フロントキーピンの角度も細かく修正していきます。

 

鍵盤キーホールをブラシで掃除、残った木屑を除きます。

 

鍵盤の左右遊びを調整後に再び筬に収めてアクションも装着。メモに基づいて鍵盤の高さも均しました。

 

続いてはアクション調整。ハンマーが正しい位置で打弦するよう進行方向、間隔、角度を微調整していきます。

 

弦合わせを終えた状態、間隔が綺麗に整いました👍

 

ハンマーの左右位置を決めてからサポート調整へ。こちらものり紙を貼って正しいポジションに微調整。

 

シャンクローラーとサポート(レペティションレバー)が正しく接するようにひとつずつ点検と調整を重ねていきます。

 

小ジャックとレギュレーティングボタン、鍵盤後部のキャプスタンとウィペンヒールの位置も極力合うように最適なポイントで揃えます。

 

シャンクローラーにテフロン処理することで上質なアフタータッチの反応に。コンサートピアノでも実施されています。

 

ハンマーを銜えるバックチェックの角度を調整してから...

 

バックチェックとハンマーテールの噛み合わせを調整。

 

気づいたらすっかりこんな時間に。おそらく昔の職人達がそうであったように一台のピアノの整備にどこよりも時間と手間をかけている自負があります。

 

さて、プレップアップ作業を再開!これまでの工程を振り返り、鍵盤の高さも綺麗に均されています✨

 

アクションの調整工程に入ります。まずはジャックの前後位置の点検&調整。トリルや連打に関わります。

 

続いてジャックの高さ。連打にすぐ移行できるように0.2mmの基準で調整。

 

そしてハンマー接近調整。繊細なpppが発音できるよう0.5mm単位でひとつずつ精密に。LEDライトを駆使する方法はスタインウェイディーラー時代に習得したもの。

 

白鍵深さは10mm。専用のあがき定規で確認しながらパンチング紙で調整していきます。

 

白鍵のアフタータッチの感触をもとにハンマーストローク(打弦距離)の寸法を設定。各ハンマーの高さを揃えていきます。

 

そして黒鍵の深さ調整。隣の白鍵のアフタータッチを参考に揃えていきます。

 

ハンマーストップ調整。弦から15mmの位置でバックチェックがハンマーを銜えるように。88鍵の弾き心地がまとまります。

 

そしてアクション調整最後は連打に関わるレペティションスプリング。強すぎず弱すぎず。ひとつずつ地道にチェック&修正...

 

音を止めるダンパー機構もチェック。止音のタイミング、掛かり、ストップレールの位置、ソステヌートの効きまで隈なく点検。

 

そして調律、新しいピアノはA=443Hzで実施しています。

 

ピアノに魂を吹き込む整音作業、まずはハンマーに針を刺してフェルトを適度な弾力性に整えていきます。

 

針刺し後はゴワゴワ。工場の出荷段階から毛羽立っていることも💦

 

これを細かい番手の布ヤスリで滑らかに整形。ペトロフには輸入後の現場仕上げが欠かせません。これも評価が分かれる理由のひとつ。

 

ソフト(シフト)ペダルの整音。専用ピッカーで音質を揃えていきます。

 

そして3弦と同時に接するようハンマー先端を精密に細工。ぼやけていた音像が明瞭に、pppでも音に輪郭が宿ります👍

 

ご覧の通りしっとり滑らかに整えたハンマー表面、美しいです✨

 

数日間に渡るプレップアップ作業が完了!

 

ピアノを「楽器」に仕上げる調整は一日にして成らず、高級ピアノメーカーでもこうした手間が省略され始めています。技術の継承が途絶えるのは一人の調律師として、また一ピアノファンとしても残念...。

 

最後は店主自ら弾いてピアニスト目線でチェックします♪

 

左からマホガニーのP159Bora、黒艶のP194Storm、ウォルナットのP173Breeze
綺麗な外装だけでなく各モデルに風の名前が付いているお洒落なペトロフピアノ。一台一台にチェコのクラフトマンシップが宿ります✨

 

PETROF P159 Bora Demichippendale Mahogany High Polish

Discacciati Piano Bench Mod.110

こうして希少なマホガニー猫脚の小型GPプレップアップ完了!

音質、弾き心地、イタリア製ピアノベンチも...。台数を展示するよりその一台をお客様の楽器に作り込むのがピアノプレップのスタイル。

 

お気に入りのモデルを選んで自分だけのPETROFにカスタマイズしてみませんか?皆様からのご相談を心よりお待ち申し上げます♪

 

ペトロフピアノ専門店&輸入元

株式会社ピアノプレップ公式HP

納品事例はこちらから!

お客様のペトロフご紹介