チェコから共和国から2台同時に入荷、
P159Boraウォルナット艶出モデルの
プレップアップ作業の模様をレポート!
世間ではコロナウィルスの報道ばかり…
公演がキャンセルとなり音楽家や調律師の
仕事にも影響が出始めているようです。
一刻も早い事態の収束を願いながら店主は
店にこもってペトロフの整備に勤しみます。
小柄なボディで豊かな響き、狭い空間にも
フィットしやすいためお問い合わせが増加、
今回もさっそく試弾ご予約を頂いています。
それでは毎度ながら作業風景のご報告を...
ベッディングスクリュー調整から開始、
鍵盤筬と棚板に浮きが無いように。
バランスキーピンの前後位置を調整。
アクションを外す前に鍵盤高さをチェック、
定規で凸凹を調べながらチョークでメモ。
アクションと鍵盤をすべて外しました。
土台からチェック&整備を行います。
鍵盤筬のネジを増し締め後、メモに基づいて
バランスパンチング紙を加減して高さ調整。
バランス・フロントキーピンを綺麗に掃除。
アクションに力を伝達するキャプスタンも
綺麗に磨くことで円滑な弾き心地に。
(左がビフォー、右がアフター)
フロントキーピンの角度を修正します。
キーホール内に残っている木屑を掃除、
新品のピアノはこうした手間も必要。
鍵盤遊びもチェックして土台調整が完了。
再びアクションを装着してハンマーと弦の
合わせ作業、ひとつずつ細かくチェック。
ハンマーの走り、捻じれを修正します。
サポート合わせ、ポジションをネジで調整。
必要に応じてフレンジにノリ紙を貼って
角度を修正、打鍵した力がアクションに
無駄なく伝わるようバランスを取ります。
ハンマーテールをくわえるバックチェックの
左右間隔、正面角度をプライヤーで調整。
上からみたバックチェックの角度も修正。
シャンクローラースキンにテフロン処理を、
これも上質な弾き心地を作るための作業。
続いてローラーとジャック位置のチェック、
ジャックの前後から調整していきます。
ジャックの上下位置も調整します。
手間と時間のかかる整備、翌日に続く…
一夜あけてプレップアップ作業を再開!
ご覧通り鍵盤高さも均一に揃っています。
繊細な音楽表現に関わるハンマー接近、
LEDライトで照らしながら精密に調整を。
続けてハンマードロップ調整を。
適切なポジションにセットしていきます。
白鍵黒鍵の深さをパンチング紙で調整。
ハンマーストップ&スプリングを調整して
アクション&鍵盤の「整調」作業が完了!
ダンパーのチェック後、「調律」を実施。
写真を撮り忘れましたがここまでの作業で
お分かりの通り調律はあくまでも一工程、
この次の「整音」作業も不可欠です。
ハンマーフェルトの弾力性を整えることで
音の硬さ、柔らかさを作る「整音」作業。
まずはソフトペダルを使用時の音質から
お手製のピッカーで整えていきます。
音を鳴らして音質と弾力性をチェック...
必要に応じてハンマーフェルトの腹、
肩に針を刺して「音の粒」を揃えます。
3弦とハンマー先端が同時に接するよう
ファイラーで慎重に削りながら微調整を、
ピアニッシモにも輪郭が宿ります。
形状をファイリングしてプレップが完了!
お部屋のインテリアとしても最適な一台!
お客様の気持ちになってテスト演奏♪
ピアノを届ける人間自身も心を惹かれる
「楽器」になっていることが実は大切…
自分の作った料理が美味しいのかどうか
料理人にとって味覚が大事なのと同じ。
PETROF P159Bora Walnut High Polish
Discacciati Piano Bench 810 Hydrautic
もう一台のP159Boraも現在プレップ中、
出来る範囲でお客様のカスタマイズにも
対応いたしますのでお気軽にご要望を...。
皆様の来訪を心よりお待ちしています^^