新入荷のP118D1ウォルナット艶消モデル、

試弾ご希望のお客様がいらっしゃるため

週明けからコツコツとプレップアップを実施...

「楽器としての価値」を付加していきます。

 

チューニングピンをクリーニング、

左は作業前、汚れを取り除きます。

 

チューニングピンも弦も美しく...

 

アクション、鍵盤を外して棚板を掃除。

 

キーピンを1本ずつきれいに磨きます。

鍵盤のタッチにも関わる大事な作業。

 

弦の振動が駒に最大限伝わるように

真鍮棒で「駒打ち」作業を実施。

 

定規をあててフロントキーピンの角度を

修正、これも地味にタッチに関わります。

 

棚板、鍵盤筬のネジ締めをチェック。

 

キーホールを地道にブラッシング、

新品に混入する木屑を除去します。

 

鍵盤遊びをチェック、鍵盤を押し下げたとき

左右に軽く振れる程度にプライヤーで調整。

 

梃の原理でアクションに力を伝える鍵盤の

「作用点」にあたるのがキャプスタンボタン。

ヘッドを磨いてタッチを滑らかにします。

 

本体に戻す前にアクションのネジ締めを

点検、ドイツの老舗メーカーRenner社の

アクションを採用しています。

 

本体に戻して「弦合わせ」をチェック、

適切な位置から大きく左にずれています。

ひとつずつハンマーを弦にあてながら

調整していきます。

 

ハンマーの走り、ねじれをチェック、

気になる箇所はアクションから外して

地道に修正していきます。

 

弦合わせ完了、間隔も整然と揃いました。

 

鍵盤とアクションの間にロスがないよう

キャプスタンスクリューを上下調整。

 

バランスピンの前後位置を揃えます。

 

工場で出荷調整している鍵盤の高さも

輸入する過程で狂いが生じます。

 

パンチング紙を抜き差しして鍵盤高さを

修正、微調整は極薄のパラフィン紙で。

 

黒鍵の高さもご覧の通り正確に調整。

 

鍵盤高さを徹底して整えることの大切さ、

一流メーカーの調整から学んだことです。

 

鍵盤深さも10mmにしっかりリセット。

 

ポジションが確定したハンマーを基に

各アクションパーツを整えていきます。

 

広かったハンマー接近距離を詰めます。

88音がピアニッシモを奏でやすいように...。

 

ハンマーストップも正確に。

 

硬さが気になるハンマーには調律前に

針刺し作業、弾力性をざっと整えます。

 

フェルト表面をきれいに処理しました。

 

まだ届いて間もないこともあって今回は

A=443Hzで調律を実施。

 

3弦合わせを行ってから、さらに細かく

整音を実施、ダイナミックレンジごとに

音の粒を丹念に揃えていきます。

 

ダンパーの動作をチェックしたらひとまず

プレップアップ完了、ただし、これで調整が

終わる訳ではなく、出荷前も納品後も同じ

作業を繰り返して行うことが大事!

 

P118D1 Walnut Satin Finish &

Discacciati Piano Bench Model.107

 

イタリア製の猫脚ピアノベンチも新調、

どうか気に入って貰えますように...。

 

皆様のご試弾をお待ちしています(^^)