ロードムービー / 辻村深月 | 趣味は読書です

趣味は読書です

ひたすら読んだ本たちの記録

ロードムービー (講談社ノベルス)/講談社
¥972
Amazon.co.jp



運動神経抜群で学校の人気者のトシと

気弱で友達の少ないワタル。

小学五年生の彼らはある日、家出を決意する。

きっかけは新学期。

組替えで親しくなった二人が

クラスから孤立し始めたことだった。

「大丈夫、きっとうまくいく」。

いつか見たあの校舎へ、懐かしさを刺激する

表題作「ロードムービー」他2編に加え、

短編「トーキョー語り」と

特別書き下ろし「街灯」を収録。









まず、非常に後悔しております。

冷たい校舎の時は止まる 」を読んだ後、

すぐにこれを読めばよかった・・!と!

辻村深月作品の読む順番を決める上で

参考にさせていただいているこちらこちら を読み、

この「ロードムービー」が「冷たい~」と

リンクしているのは知っていましたが、

まさかここまでとは!

「冷たい~」を読んでから期間が空いていたので

気づけなかった人物リンクもかなり。orz

読み終わった後ネットで調べて

「あああああああああああ!

あの人はあの人やったんかあああああああ!」

を繰り返しました。orz


人に教えてもらって知るのと

自分で気づいたのとでは、

衝撃度も面白さも段違いだと思います。

なのでこれから辻村さんを読まれる方には、

「冷たい~」とこの本は2作品セットで読むことを

おすすめします!ああ、後悔・・。;

でも久しぶりに辻村さんの衝撃を味わえましたし、

やっぱり辻村さんはすごい!大好き!と再確認。

今年1、2を争う一冊となりました。


ちなみにこの「ロードムービー」は

普通の単行本でハードカバーのものと

講談社ノベルスという新書版と

講談社文庫の文庫本版と、3つ形態があり

それぞれ収録されている短編の数や順番が

違うのでご注意を!

ハードカバー版が短編の数が少ないです。

残り2つの違いは、私が読んだ講談社ノベルス版では

一番最後に収録されていた「街灯」が、

講談社文庫版ではどうやら

一番最初に収録されている、とかですかね。


さて、やっと肝心の物語の感想を書きます。

あ、もちろんこの先がっつりネタバレしてます!


ロードムービー

辻村さんの十八番、“叙述トリック”、来ました。

明かされた瞬間は絶叫ですよね。

読んでいた誰もが勘違いしていたと思います。

だって、小学5年生の仲良し、“トシ”と“ワタル”ですよ!

卑怯ですよねぇ。でも、この事実が明かされて、

今までぼんやり感じていた様々な違和感が

解消されました。


クラスの気の強い女子に付きまとわれる。

それを嫌がったら、その後、その女子にいじめられる。

・・学年のモテモテの男子を、女子がいじめますか?

なんか変ですよね?この時点で。

他にも

「アカリがトシに恋心を持ってるとは思えないから、」

なども、後から読み返せば納得です。

普通は、女の子が

モテてる男子に付きまとうのは恋心の証ですが・・。

後は

「今井マコトだ。

去年、トシのクラスにいきなりやってきて

「好きです」と書いたラブレターを置いてった今井だ。」

なども、女子でも男子でも通用する名前=マコト

としているのが憎いですねぇ!笑

ここでも全然気づけない。


他にも、トシとワタルが上級生に殴られた時

トシだけ手加減されたことや、

上半身裸で水浴びをするワタルと、できないトシ、など・・。

そして最後にトシのお父さんが発した

「この馬鹿娘」

で全てがひっくり返りました。。

あの時の衝撃といったら!これぞ辻村深月!


後はお待ちかねの、「冷たい~」とのリンクですが、

これは私は全然気づいていませんでした。orz

トシのお母さんは、桐野景子。お父さんは、諏訪裕二。

そして、トシたちがかくまってもらおうとした

タカノのおじさんが、鷹野博嗣!

一緒にいたお姉さんが、もちろん辻村深月。

これに気付けなかったのはショックです。orz


小学生のいじめのシーンは

読んでいて心が痛くなりました。

アカリみたいなくそ女、やっぱりいるんですねぇ。

でも、ワタルの応援演説と、

それがもたらした結果には本当に感動しました。

そして満足。

後、二人の家出の目的と、一千万円も

読み進めるうちに納得。大人の事情に振り回され

どうにもできない子どもたちが、本当にかわいそう。;

いや~~でもとにかく、読みごたえ抜群、でした!


道の先

これも「冷たい~」とのリンクは

ぼんやりとしか気づけませんでしたが、

やっぱりしゃべり方で梨香はわかります。

そしてお連れの者も。笑

二人とも、いい加減付き合っちゃいなよ~!!

それにしても、女子高生にモテモテですね、充!

東大の知り合いとはきっと、

鷹野と清水。そして鷹野に電話。

千晶が、実は本気で

友達を大事に思っていたことが

意外でもあり、嬉しくもありました。

最後、充と梨香が榊に会いに行き、

そこでの物語も読みたいと思いました。


トーキョー語り

これも、読んでいて胸が痛かったです。

この作品は、1つ前の短編「道の先」と

つながっています。

こちらでも、「ロードムービー」のアカリのような

くそ女・一美がいますが、

こちらはハッピーエンドです。偉いぞ、一美。

そして、「道の先」の千晶が

“遠山さん”として登場しています。

これも最初はわかりませんでしたが、でも、

尋常じゃなく大事にしている携帯の、

待ち受け画面が「としまえん」で、

その携帯には大事な番号が入っていて、

東大を目指している、となれば・・千晶です。

薫子さんのキャラも好きだったなぁ~。

彼女がメインの作品も読みたいぐらいです。


雪の降る道

これはもう直球の

ヒロ(鷹野)とみーちゃん(深月)の物語です。

「冷たい~」での深月のキャラは

あまり好感が持てなかったのですが、

これが幼女となるとかわいいかわいい!

健気さにキュンキュン来ちゃいました。

これこそ、「冷たい~」を読んでいないと

中々意味不明でしょうね。あの大事件の後

寝込んだヒロを

深月と菅原(榊)が救う話ですから。

何気に、椿の家のおばあさんが

いい味出しています。

そしてこの物語の最後は

「エピローグ、またはプロローグ」

となっていて、そのまま「冷たい~」につながります。


街灯

まあこれはあってもなくてもいいですね。笑

大学生となった鷹野と深月です。

お互い国家試験の勉強に病みつつ頑張る、

みたいなことです(雑)。



たっっぷり感想書いちゃいました。

辻村深月さん、最高!

これで辻村さんの序盤の作品のリンクは

大体回収できたと思うので、

次は思い切ってぐっと出版年を飛ばして

本日は大安なり 」を読みます♪

楽しみです!




人気ブログランキングへ


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村