デームス先生の命日!代表の横山ペテロが、読売新聞に掲載されました。 | ピアノクリニックヨコヤマ最新情報

デームス先生の命日!代表の横山ペテロが、読売新聞に掲載されました。

横山ペテロの数少ない親友でもあった巨匠ピアニスト イエルク・デームス先生が亡くなって

昨日で4年が経ちました。(当時のブログはこちら⇒①デームス先生の訃報 ②デームス先生のご葬儀

 

デームス先生の命日である昨日4月16日、読売新聞朝刊(地域・横浜)

横山の調律活動について記事が掲載されたのは、偶然ではないような気がしています。

 

横山が長年続けてきた”子供たちに良い音を届ける活動”が、先月タウンニュース(横浜市泉区版)で取り上げられたばかりですが、

その後なんと読売新聞からも取材を受け、こんな大きな記事を掲載してくださいました。(右の記事「学校ピアノ よみがえれ」です)
 

 

「音楽室のピアノの音が狂いすぎて、ドレミの歌がシドレの歌になっている」

関係者からのSOSを受けたのがきっかけでした。

熱心で理解のある音楽の先生が、一生懸命校長や事務に掛け合ってくださったことで

横山が完全ボランティアで修理・調律をさせて頂けることになりました。

 

長年担当されていた調律師には「調律不可能。廃棄処分するしかない」と言われたそうですが、

横山は少し触って、「大変な状態ではあるけれど、とても良い声を持っている。

さほど大がかりな修理をしなくても充分蘇らせることができる」とひと言。

セキュリティーのしっかりとした学校のため、”作業は決められた時刻からスタートして1時間半以内”

という制限のある中、約2か月、毎週通ってピアノに命を吹きこんでいきました。

 

そんなさなか、もうすぐ全校生徒が関わるイベント(音楽あり)開催されると聞き、

体育館にはピアノがないので電子ピアノを使う予定だと知りました。

折角ご縁があって音楽室のピアノをお世話させていただいたのに、肝心のイベントで電子ピアノとはガーン

この学校で子供たちに良い音を届けるには、体育館にピアノを置くしかない!

ということで、ヤマハのグランドピアノを寄贈することになったのです。

 

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4月5日に寄贈してから約1週間後、大きなイベントが開催されたのですが、

なんとそこに横山もご招待いただきました!

生徒さんたちの素晴らしいダンスや演奏を楽しませて頂き、そろそろ終わりという頃に、

サプライズの映像が映し出されのです。

 

一体いつの間に撮影されていたのか、横山の修理作業の様子や、ピアノを楽しそうに弾く生徒たちの様子笑い泣き

気付けば横山は舞台に上げられ、校長から大きな花束と立派な賞状を頂き、思いがけない感動的な御礼に

感激しながら、(おそらく必死で涙をこらえつつ)

「皆さんで楽しんでいただけたら嬉しいです」とご挨拶させて頂いたのでした。

 

 

人生の全てをピアノ演奏に捧げたデームス先生と、

人生の全てをピアノ調律に捧げて生きている横山。

2人が深いところで繋がっていた理由がほんの少しだけわかったような気がしました。


 

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※文字が小さくて記事が読みづらい方のために記事のコピペです(読売オンラインより)↓以下

 

 横浜市泉区でピアノ専門店を経営しながら全国で調律も手がける横山彼得(ぺてろ)さん(62)が、市内の学校で廃棄寸前だったピアノを無償で修理し、学校に引き渡した。修理には1か月半もかかったが、横山さんを突き動かしたのは「子どもたちに音楽を好きになってほしい」という思いだった。(田川理恵)

 3月上旬、神奈川区のホライゾンジャパン・インターナショナルスクールの音楽室では、横山さんが1966年製のアップライトピアノから「ハンマー」と呼ばれる部品を取り出し、やすり掛けをしていた。調整が終わった部品を戻して鍵盤(けんばん)をたたくと室内に柔らかな音色が響く。「なかなかいい音でしょ。これが捨てられるのは惜しい」と目を細めた。

 横山さんが、幼稚園や学校でピアノの無償修理を始めたのは約20年前。教育施設の楽器は手入れが行き届いていないケースも多いといい、「音楽に接しても、肝心の音が良くなければ好きになれない」との信念から、頼まれれば県外にも出向いている。

 ホライゾンによると、ピアノは別の学校で不用になり、譲り受けた。2年半ほど使ったが、定期的に頼んでいた調律師に「もう寿命で使えない」とさじを投げられたことから、横山さんに修理を依頼した。横山さんが今年2月に初めて見たピアノは、鍵盤を押しても鳴らない音があるほど「ひどい状況」だったという。

 以来、横山さんは毎週学校へ通い、88の鍵盤を一つ一つ調整。3月22日に作業は完了したが、今後も調律は続けるという。同校で音楽を教えるシェリル・ブリッジウォーターさんは、「音が良くなり、ピアノを弾く生徒が増えた」と喜ぶ。同校体育館には電子ピアノしかなかったため、横山さんは今月5日、店に置いている中古のグランドピアノも寄贈した。

 ここまで子どもたちに心を砕くのは、熊本市に住んでいた中学1年の時の経験からだ。所属していたブラスバンド部の顧問が連れて行ってくれたコンサートで初めてオーケストラを聴き、涙が止まらなかった。

 クラシック音楽に夢中になり、国内メーカーで調律師として働いた後にはフランスやオーストリアで修業した。スケールが大きく広がりのある音に仕上げる欧州仕込みの技術が評判を呼び、同国の著名ピアニスト、イェルク・デームスからも、所有する80台あまりのピアノの調律を任されたという。

 「子どもの時の感動は一生忘れない。次の世代のために、自分ができることを地道に続けたい」。横山さんは、熱く語った。

 

 写真=(上)インターナショナルスクールのピアノを修理した横山さん(右)と、音楽教師のブリッジウォーターさん(下)横山さんが寄贈したグランドピアノ(5日、横浜市神奈川区で)