もういなくなった人にでも

手紙は届く

 

見なくても想像できるものもある

要らないものはそのまま捨てる

 

ととさん宛に大学の広報誌

ととさんの事を連絡しなくちゃ

思いながら憂鬱になる

 

憂鬱なのに

隅から隅まで読む

 

新学部長就任の挨拶

後援会会長の話

 

最後のページに訃報のお知らせ

同じ年度の方の名前

 

見つけて・・やっぱりね

何となくホッとする私がいやらしい

 

自分が嫌いになりながら

それでも見る

 

ととさんより若い方

彼も癌かしら?

 

こんなことを考えては

ますます憂鬱になる

 

選挙の投票用紙

当然のように

ととさんの分はない