こいのぼりと路地と温泉と。 ~熊本県小国郷・杖立温泉~ | 旅するカメラ

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温泉街にはいい路地が残っているものである。
路地2



210号線をまっすぐ日田方面へ。
途中、小国方面へ右折して走ること30分。
「こいのぼり祭り」で賑わう『杖立温泉』へ到着。

かなりの人出で、駐車場へ入るのに長蛇の列が出来ていた。
それをすり抜け、杖立温泉の奥の方にある「ひぜんや 吉祥の湯」へ。
ここは少し離れているので駐車場へすんなり入る事が出来た。

車を停め、少し歩いて「こいのぼり祭り」が行われている川岸へ。

初めてみたけれど・・・すごい数だ。
その数3,500匹。 (杖立温泉HPより)

こいのぼり


なんでも、杖立温泉が全国で初めて「こいのぼり祭り」を行ったとか。
本家本元の意地を感じられる。



天気が悪かったせいもあり、一旦車を停めた温泉へ戻り温泉に入ることに。

ここの温泉は全て露天風呂。
新しくて綺麗で広かった。
しかも、空いていたのでゆったり。

『無色透明の湯は、pH8.5以上のアルカリ性で、
皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流す作用があり、
神経痛、関節痛などたくさんの効能に期待ができます。』

と、説明してあった通りトロトロした湯ざわり。
美容液に浸かっているような感じ。
思っていた以上にお湯が良くて驚いた。
大きな日帰り温泉施設なのでそれなりにカルキ臭は否めないけど
気にならない程度。

ついつい長湯してしまった。



で、お風呂をあがった頃には駐車場待ちの行列はすっかり解消されていて
すんなり川岸の駐車場へ入ることが出来た。
車を停め、散策開始!


橋を渡り向こう岸へ・・・
小さな旅館が川岸に「きゅっ」と並んでいていい感じ。

川沿い


スワンサイダー 宿の窓から



そんな所に、探していた路地を発見。

わ。
やっぱりいい感じかも。

路地4


路地5

上へと登って行くとどんどん狭くなっていく・・・


路地8


路地7


あかちゃり


この狭い路地の先にも旅館や温泉が並んでいるのだ。
なんとも風情のある温泉ではないか。
こんなところを今までスルーしていたのかと思うと勿体無い気がしてきた。


途中、可愛らしいカフェを発見。
新しく出来たばかりのようだった。
一年ほど前の同じ場所の写真では古びた店舗が写っていたのだが
すっかり様相が変わっていた。

路地6



「杖立プリン」を食べてみる。

プリン


ここ、杖立温泉はプリンが有名らしい。
「杖立プリン」と言う商品が売っているのではなく、
旅館それぞれが独自のプリンを販売しているのだ。
したがって、それぞれ味も形も全部違う。

旅館や案内所で「プリンマップ」をもらう事が出来る。
プリンを食べるとシールが貰え、10枚集まれば景品がもらえるとか。
大人数なら可能かもしれない。

そもそも何故に杖立温泉は「プリン」なのかと言うと、
その昔杖立温泉には茶碗蒸しに砂糖を加えたような『甘卵(あまたまご)』と
呼ばれる現在で言うプリンがあったらしい。
食材が揃わない中、少しでもお客様に喜んでもらいたいと言う先人の心意気だったとの事。
今では原点に立ち返るために個性豊かなプリンを蘇らせたということなのだ。

ぷりん売り切れ




で、ここの店員さんの説明によると
杖立温泉の横にトンネルが出来てからと言うもの、
日田から阿蘇へ向かう人たちが杖立温泉を通らなくなってしまい
杖立温泉は寂れてきてしまったとか。
小さな旅館も多く、宿泊料も3,4人で泊まれば一泊二食付で
一人4千円くらいで泊まれるほど安いらしい。
料理も美味しいのでぜひもっと多くの人に来てもらいたいとの事だった。

でも、分かる。
私も、杖立温泉がどこにあるのか今までよく分からなかったから。

新しい道が出来ると便利なんだけど、
こういう問題も起こる。

でも、逆に変に開発されずに昔の雰囲気が残っていいかもしれない・・・



路地9


路地3





今度は普通の静かな温泉地となった時の杖立温泉を訪れてみたい。


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おまけ。
杖立温泉の一角に絵馬が沢山飾られていた。

絵馬



その中で気になる絵馬を発見。

バカ卒業


センスいい人だ(笑)