EHIME OF THE DEAD | gotch(ゴッチ)の撮りブロ。一期一会

EHIME OF THE DEAD

ゾンビ映画が好きだ。初めて見たゾンビ映画はバタリアンでゾンビという者がこの世で一番怖い者という認識を植え付けられた。

USJの影響もあるだろうがハロウィン仮装にもホラーメイクの人間が増えた。

街にゾンビ達がはびこる。

もしこれが本物のゾンビなら

もしそのゾンビが襲ってきたら

万が一の非常事態に備えて、オレなりのストーリーと対処方法を考える。

 

Ehime of The Dead

 

始めの初まりは松山、大街道一番町。ラフォーレ後に出来た複合型ホテルの一室

アジアの端から緊急帰国した博士は汗と震えが止まらない。その震える手で最後の言葉をメモに残す『私が死んだ後、私の体に絶対に触れるな』

そのメモに気付いた第一発見者の客室係りの中年女性は、生活苦から博士の財布を探る。見たことない紙幣だらけの財布はもとに戻して硬いジュラルミンケースに目を向ける。当然開かないそのケース、鍵を求めて死んだ男のポケットを探しだした。

 

1時間後

 

オレはガラス張りのコーヒーショップでコーヒーを飲んでいる

離れること200m。大街道の入り口に目つきの怪しい客室係りが呆然と立つ

 

最後の一口を口に含むと外の叫び声に気づく

近づいてくる叫び声と、反対方向に逃げる人々。

ざわめく店内で少し冷静なオレ

とうとうガラスの向こう側で女子高生が襲われる

 

ゾンビだ!!

急いで鍵を閉めた店内に、中に入れてくれと外から叩く人間

オレは絶対ドアを開けさせない、散々映画やドラマで見た経験からこの後の展開を知っているからだ。襲われて噛まれた人間はもれなくゾンビになる。マジでゾンビになる5秒前「MZ5」だ。

 

店内の電気を消して息をひそめる十数人、安全な場所にいる場合は動かない事が何よりだ。その間に生き残る為に今後の対策を考える。生き残る為の最大の要因は、その人間が持ってるスキルだ。持っているスキルによって今後のストーリーの肝となってくる。自分のスキルを考えてみる、仕事にしているカメラ、日課のビリヤード、サバゲーと映画の知識だけだ。一瞬サバゲーの経験が役に立ちそうだが全く役には立たない。プラスチックの玉が出るだけのただの重たいおもちゃ。

今回は映画の知識が役に立ちそうだ。

 

何時間経ったのか分からないが辺の静けさが逆に怖さを増した。

ひとりの店員が恐る恐るドアノブに手をかける

やめるように言ったオレに反発してドアを開ける

三歩ほど歩いて、辺りを確認しこちらを見まわして得意げな笑顔を見せる店員

突如上から降ってくるゾンビ、逃げる店員、追うゾンビ、案の定噛まれる店員

ざまあみろだ。

オレはこの瞬間を逃さない!

映画では群がるのがゾンビの習性!今は一匹しかいない!

ドアノブに手をかけ出て行こうとするオレに「やめろ!」と言うただの客

映画の中だと最高のタイミングだとオレは知っているが教えてやらない。

ここで付いて来る奴は、映画の中ではメインキャスト級でまあまあ生き残る可能性が高いのだが、今回は誰もいないらしい。今回はオレ一人でオレのスキルで生き残る段取りになりそうだ。

 

あーだこーだで車を調達して、家に家族の安否を確認しに行く

家の近所でフラフラ歩く、いつもの寝巻きを着たオヤジっぽい奴を見つけたが、そのまま車で轢く。

肉親ゾンビはド定番、しかも寝巻きでフラフラなら間違いない。

情をはさむとゾンビにまっしぐらだ。

家に入り自分のスキルに合うものを用意する

保安官の帽子は持ってないのでサバゲーの迷彩服を着る

スキルを活かすため一応カメラとビリヤードのキューを持って出る

 

 

定番なのでオフクロの様子を見に行く。

映画ではあまり匂いを伝えないがオレの予想では、超絶臭いはずだ。

扉の向こうから漂う匂いにもうオフクロがゾンビになっていると分かっている。

オレは素直だからストーリー通りに自らの手で、オフクロゾンビを始末しようと思う。

手順は簡単、扉を開けてすぐに頭をかち割る。

簡単なはずだったのだが、まさかの裸のオフクロゾンビ。

予想外の出来事で噛まれたのは定番中の定番、オレのミス。

MZ5だ

ここでも定番、入れ歯を外していたオフクロゾンビ、腕をハミハミされながらもオレは頭をかち割る。

まさかの定番に助けられながら家を後にする。

 

 

 

そして定番大型ショッピングモール

駐車場ゾンビを蹴散らし店内に侵入

元からいた人間とあーだこーだ、いざこざしながらも至福の時間を数日間過ごす

 

突然、瘦せぎすの女が犬の鳴き声を聞いたと言い出した

探しに行こうと言い出した瘦せぎす女の事が好きな男

はい、出ましたこの危ないパターン

 

いまのメイン空間は2Fのスポーツ店

犬がいるペットショップのところまで真逆、対極、端から端だ。

 

止まったエスカレーターにカツカツ足音が響く、だだっ広い空間

差し込む陽の光りに舞い上がる埃

石鹸のいい香り

探犬隊の数人は思い思いに武器を持つ

バット、ゴルフクラブ、ピッケル、フライパン、キュー。

食料品コーナーに差し掛かかると鼻が曲がるほどの腐った臭い

しかもここで犬がいるペットショップのところまでに一度、外に出ないといけないと気がつく。

スポーツ店に戻ろう感が出始めた頃、食料品コーナーの奥から、光る二つの眼

腐った匂いがさらに臭う

腐った犬ゾンビだ

 

始めに最近の食料品は添加物ばかりですぐには腐らないと気づいていれば、いち早く回避できたものを、不覚だ。

 

飛びかかってくる腐った犬ゾンビ

スキルにあってないのにバットで叩こうとする元サッカー部のバカ

案の定、外れて飛んで行くバット

キレイに窓を叩き割りその音で駐車場ゾンビが集まりだした
横では瘦せぎす女が腐った犬ゾンビにかじられていた
集まってきた駐車場ゾンビがなだれ込んで来る頃にはオレは誰より早く逃げていた

何かしらのスキルが無い人間は容赦なくゾンビになっていく
オレはゾンビに襲われながらもビリヤードのスキルで生き延びる
得意のブレイクショットでゾンビの頭を突き抜く
列をなして襲ってくるゾンビもこんな感じでやっつける
最近覚えたジャンプショットを駆使すればゾンビになった瘦せぎす女もこの通りだ。
犬を探そうと言い出してゴメンな、と心で思いつつ

オレはショッピングモールを抜け出した。

 

もう四国脱出しかない、車に乗り込み本州への大橋を目指す

車で走って2時間、自衛隊によって橋は封鎖されている

橋を通せと詰め寄る群衆に自衛隊は頑なにこう言う

「今通れる者は情報を世界に知らせるマスコミ関係者だけだ」

はい、きました!!オレのスキル発生

カメラ持っていて正解

しかもサバゲー用の迷彩服、見るからかに戦場カメラマンだ。

やはり最後はスキルで生き残る段取りだった

天才のオレは声を上げる

オ「オレは戦場カメラマンだ、橋を通してくれ」

自「おおそうか、現状を教えてくれ」

オ「とにかくヤバイんだ」

自「どうヤバイんだ?とりあえず写真を見せろ」

オ「、、、」

自「どうした、見せろ」

オ「いや別に」

自「見せろ」

オ「、、、」

自「見せろ!なんだお前、全然写真撮ってないじゃないか」

オ「はい」

自「さてはカメラマンではないな?お前は通さん」オ「、、、」

 

The End

 

 

関係各位の皆様へ

最近暇な時間がございます、このままではスキルが足りずゾンビになりかねません

お仕事などあればご一報ください