先日、雪で帰れず秋田に一泊した時、
宿に戻るタクシーの中で
白髪の運転手さんが
雪にまつわるお母様のお話しを
それはそれは優しく秋田弁で語ってくれました
家族で満州に渡ったこと
寒さと空腹で三歳の姉が亡くなったこと
食べるものが無くひもじい思いをしたこと
着る服がなく寒くて震えながら芋を掘ったこと
そして
去年
その母が他界したこと
「雪が降るたびに母ちゃんの顔を思い出すんだ」
フロントガラスに打ち付けられる雪を見ながら
目を細めてそうつぶやきました
(写真「北海道岩見沢」)