秋田弁で語ってくれた遠い日の話 | 消しゴム君 寫画集

消しゴム君 寫画集

寫眞と物語と言葉で綴った寫画集

 

 

 

 

先日、雪で帰れず秋田に一泊した時、

 

宿に戻るタクシーの中で

白髪の運転手さんが

雪にまつわるお母様のお話しを

それはそれは優しく秋田弁で語ってくれました

 

家族で満州に渡ったこと

寒さと空腹で三歳の姉が亡くなったこと

食べるものが無くひもじい思いをしたこと

着る服がなく寒くて震えながら芋を掘ったこと

 

そして

去年

その母が他界したこと

 

「雪が降るたびに母ちゃんの顔を思い出すんだ」

 

フロントガラスに打ち付けられる雪を見ながら

目を細めてそうつぶやきました

 

 

(写真「北海道岩見沢」)