『サンダーバード』讃!~恐怖のモノレール~は、
日本では第23話、英国本国では第22話として放送された、印象的な回でした。
この作品では、ロンドン・エージェント=ペネロープ嬢が
物語の中心人物となっています。
成り上がり者の実業家=クラプトンが太平洋モノレールの会長に就任して、
イギリス一の富豪であるペネロープに出資を迫るという切掛から
ドラマは展開していきます。
途中では、お城のようなペネロープ邸の金庫を狙う賊と、
邸のセキュリティ・システムの攻防も、
人形劇ということを忘れさせてしまうようなリアリティで描かれていきます。
一方で、懸垂式モノレールが高速で快走するシーンを、
実物の実写さながらに見せるところも、全く見事と感嘆せざるを得ません。
物づくり、手作りの味わいと、リアリティが、
この時代(1960年代)は良くマッチしていたのです。
さて物語は・・・
結局、ジェフ・トレイシー(パパ)も知人の資産家として
ペネロープと共にモノレールに試乗することになって、
クラプトンにそのスピードと豪華な設備を自慢されるのですが、
落雷による橋梁の崩落にも関らず、モノレールは走り続けて、
遂には危機一髪という場面を迎えてしまうのです。
勿論、最後は我らが国際救助隊の活躍によって、
無事に救出されるのですが・・・
最後のペネロープ邸の場面のオチは、笑えます!
このあたりの大人のブラック・ユーモアのセンスは、
いかにもイギリスです。
写真は、この他の回にも登場する、
精巧なモノレールが登場するジオラマです。