音楽家・作曲家への道のり第一歩は、
まず、音楽通・音楽愛好家になることです。
好きで好きでたまらない音楽を聴き抜いて、調べ抜いて、
楽しみ尽くす心をなくして、プロにはなれません。

私は、折りに触れて、現代音楽の作曲家の仲間や知人と、
一献ご一緒することがあります。
時には、古今東西の作曲家の書いた「交響曲第#番」の中で、
最高傑作はどれだろうか・・・といった話題で、
何時間も話が尽きないこともあります。

何だかマニアックだなあと思われるかもしれまえんが、
考えてみれば、車の話題、スポーツの話題、歴史の話題、等々、
好事家が集まっての談義がそれぞれにマニアックな訳です。

では、あらためて皆さんにも話題を提起しましょう!
「貴方の交響曲第9番ベスト・ワンは誰の作品ですか?」
マニアックな答えがある方は、
是非メッセージをお寄せください。

交響曲というジャンルにおいては、「第9番」という数字は、
ベートーヴェン以降の作曲家にとって、
呪縛となる数字になっていきました。
一人の作家の人生の中で、巨大な宇宙のような
スケールと構造を持つ交響曲を9曲以上は書けないという
ジンクスが続いたからです。、。

その第9番について、私なりの考察を披露しておきましょう。

ベートーヴェンの第9番は、いきなり大本命の登場です。
人類愛交響曲とでも謂うべき、素晴らしい作品です。
昨年の12月20~23日にこの「第九」についての詳細記事を
アップしてありますので、そちらもご参照ください。

シューベルトの第9番は、あの「ザ・グレイト」ですが、
今では第8番として定着していますので、
ここでは取り上げません。

その他も、ロマン派中期の作曲家で、
交響曲が第9番まで到達した巨匠は、
(有名なところでは)残念ながら殆ど存在しません。

ドヴォルザークが、晩年にニューヨークに赴き、
そこで誕生した第9番「新世界」が、
唯一の存在で、また素晴らしい輝きを放っています。

後期ロマン派から20世紀に目を向けていきましょう。

ブルックナーの第9番は、未完に終わったものの、
3楽章でも充分に実演に堪え得る音楽性と構成を有しています。
第8番がより深淵に向かったような楽想が、
聴き手を独自の世界に誘います。

マーラーの第9番は、第8番「千人の交響曲」まで
前進的進歩を辿ってきたところから一転して、
耽美的・厭世的な雰囲気が支配的な作品となっています。
かなり難解な作品ですが、
バーンスタインの名演が世に出て以来、
徐々に世界で人気が高まってきて、
名曲として位置付けられています。

ヴォーン・ウィリアムズの第9番は、
逝去の4ヶ月前に初演された最後の交響曲です。
4楽章構成で演奏時間約35分の佳品です。
「第9番」まで到達した貴重な存在の一人です。

ショスタコーヴィチの第9番は、ベートーヴェン以来の
「第9番」に匹敵するような大作を期待する
周囲の期待に肩透かしを食らわすような、
小規模な疑似古典派的な作品となています。
ショスタコーヴィチはその後、「第9番」の呪縛を
軽々と乗り越えて、第15番まで書き続けていきました。

その他にも、超マニアックな第9番はあるでしょうか。
ご存知の方は、是非メッセージでお知らせください。

私の第9番ベストワンは何かって?
ベートーヴェンの「第九」という結論にならざるを得ませんね!


下の写真は、私にライブラリにある伝説的名盤(LP)=
バルビローリ&ベルリン・フィル/マーラー第9番です。
マーラー/交響曲第9番
指揮=サー・ジョン・バルビローリ
管弦楽=ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
EMI Angel / EAC-85035~36

$松尾祐孝の音楽塾&作曲塾~音楽家・作曲家を夢見る貴方へ~-バルビローリ盤・マーラー第9
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