[新世紀への讃歌] の各曲とその作曲家の紹介を続けます。

第7曲:”命の未来~人へ、まだ見ぬ命たちへ”
チナリー・ウン(カンボジア/アメリカ)
/Chinary UNG (Cambodia / USA)
演奏編成:オーケストラ、ソプラノ独唱、バリトン独唱

序章の後、四大元素、次に”宇宙”、
そして”いのち”が第7曲です。

ポルポト政権下のカンボジアの圧制下から留学で海外に渡り、
その後アメリカを拠点に活躍している作曲家=
チナリー・ウン氏に、この楽章の作曲を託しました。
大量虐殺が行われた祖国を想いながら、
真摯な創作活動を展開しているウン氏にこそ、
このテーマが相応しいと考えたのです。

主催者側のコーディネイターとして、
当初はオーケストラとバリトン独唱という演奏編成で委嘱
したのですが、本人の強い希望を汲んで、
ソプラノ独唱も加えられました。
ヒューマンな香りがアジア的な肌合いで、
どこか懐かしいような楽想に載せて、
手持ちの金属楽器(風鈴のような打楽器)を演奏しながら、
二人の歌手が命の歌で未来への希望を歌い上げます。

あまり長い曲ではありませんが、
フィナーレのような風格さえ漂う、
ウン氏ならではの楽章が誕生しました。

さて、今日の写真は、カンボジアの夕景です。
この楽章を聴くと・・・
何か夕焼けのような懐かしさが感じられます。

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