• 12 Sep
    • 「交響曲第10〜番」ベスト・ワン!?

      音楽家・作曲家への道のり第一歩は、まず、音楽通・音楽愛好家になることです。好きで好きでたまらない音楽を聴き抜いて、調べ抜いて、楽しみ尽くす心をなくして、プロにはなれません。私は、折りに触れて、現代音楽の作曲家の仲間や知人と、一献ご一緒することがあります。時には、古今東西の作曲家の書いた「交響曲第#番」の中で、最高傑作はどれだろうか・・・といった話題で、何時間も話が尽きないこともあります。何だかマニアックだなあと思われるかもしれまえんが、考えてみれば、車の話題、スポーツの話題、歴史の話題、等々、好事家が集まっての談義がそれぞれにマニアックな訳です。では、あらためて皆さんにも話題を提起しましょう!「貴方の、交響曲第10番以上の番号(二桁番号)のベスト・ワンは誰の作品ですか?」マニアックな答えがある方は、是非メッセージをお寄せください。クラシック音楽界には、ベートーヴェン以来の「交響曲を9曲以上書けないという」ジンクスがありました。ハイドンとモーツァルトは、フランス革命以前の世代で、同時代の様式の中である程度早いペースで曲を書く(多くは雇い主のためにせっせと作曲をする)謂わば職人の時代でしたが、ベートーヴェン以降は同革命後の世代となり、自分が納得するまで遂行を重ねて作品を世に問うという芸術家の時代に移行しました。ですから、バイドンの交響曲は104番「ロンドン」まで、夭折したモーツァルトでも番号付交響曲だけでも第40番「ジュピター」まで書いています。ところが、ベートーヴェンは有名な第九、つまり第9番で最後です。その後のロマン派の作曲家も、シューベルトが第9番「ザ・グレイト」(現在の研究では第8番)まで、メンデルスゾーンが第5番「宗教改革」まで、シューマンが第4番まで、ブラームスも第4番まで、ドヴォルザーク(ドヴォジャーク)は第9番「新世界」まで、チャイコフスキーは第6番「悲愴」まで、ブルックナーが未完ながら第9番まで・・・となっていて9番の壁は実に厚いのでした。そのジンクスを痛切に意識していたマーラーは、第8番を発表した後、番号無しの歌曲的交響曲「大地の歌」を書いて、自分はもう9曲書いたと暗示をかけた上で、第9番を書き上げ、更に第10番の作曲に着手しましたが、それを完成させることができずに亡くなってしまいました。ジンクスを意識し過ぎたが故に第9番止りになってしまったのです。20世紀に入っても、第9番の壁な厚いようでした。イギリスのヴォーン・ウィリアムズも第9番で最後でした。エルガーな第2番までです。北欧にシンフォニストが多く誕生しましたが、シベリウスが第7番まで、ニールセンが第6番までです。ロシアの作曲家は、ラフマニノフが第3番まで、プロコフィエフが第7番「青春」までです。19世紀終盤から20世紀前半には、フランスにも交響曲を書く作曲家が登場しましたが、私の知る限りではオネゲルの第5番が最高数です。このような具合ですから、第10番以上、つまり二ケタ番号の交響曲は極めて少ないのです。ハイドンとモーツァルトには数多く存在しますが、ベートーヴェン以降の交響曲と比較して論じるのは少々的外れな感じがしますので、ここでは除外しておきましょう。さて、ではロマン派から近現代の二ケタ番号交響曲にはいったいどのような作品はあるでしょうか。###マーラー/交響曲第10番###全5楽章構成を計画していたと思われる作品で、第1楽章をほぼ完成させた段階で残りの4楽章についてはスケッチやメモが残された。第1楽章は単独でも演奏されるが、緩徐楽章的な楽想ながらマーラー流ソナタ形式で書かれた音楽で、厭世的なロマンの放出が深く、単一楽章交響詩のような独特の存在感がある名曲と言えるでしょう。かなり有名になったクック版をはじめ、遺稿(スケッチやメモ)を基に後世の作曲家や学者が補作した全曲版も誕生しているが、ここでは論じないことにしましょう。20世紀に入っても、第9番の壁は依然厚かったようです。イギリスのヴォーン・ウィリアムズも第9番で最後でした。エルガーな第2番までです。北欧にシンフォニストが多く誕生しましたが、シベリウスが第7番まで、ニールセンが第6番までです。ロシアの作曲家は、ラフマニノフが第3番まで、プロコフィエフが第7番「青春」までです。### ショスタコーヴィチ/交響曲第10~15番 概説 ###ソ連の中にあって社会主義政権下で強烈な意志をもって作曲活動を続けたショスタコーヴィッチは、20世紀のベートーヴェンとさえ称されても不思議ではないほどの存在感に溢れた交響曲を、何と15番まで完成させました。第10番(1953年)=オーソドックスな4楽章構成第11番「1905年」(1957年)=血の日曜日事件(1905年)               を題材にした表題交響曲第12番「1917年」(1961年)=レーニンの十月革命          (1907年)を題材にした表題交響曲第13番「バビ・ヤール」(1962年)      =ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺を題材にした       問題作。ソ連当局から様々な改変を要求されても       尚、果敢に演奏されたという作品。第14番「死者の歌」(1969年)=全11楽章の声楽付交響曲。               マーラーの「大地の歌」との               近似生が有る。第15番(1971年)=オーソドックスな4楽章構成の器楽交響曲         に回帰している。最後の交響曲となった。#############################特に、第11番から第14番のような具体性が高く主張の強い作品を次々と世に送り出した勇気と精神の原動力は何でしょうか。凄みを感じさせてくれるラインアップです。私の想い出としては、何とアマチュアの早稲田大学オーケストラが果敢に日本初演をした第13番「バビ・ヤール」を聴いたことが挙げられます。現代音楽の時代にまで視野を広げると、交響曲を多作する作曲家が散見されます。その代表的な存在が、ヘンツェ(1926~2012)でしょう。オペラ作曲家としても有名です。第10番を2000年に発表しています。さてさて、この論議の中から二ケタ番号交響曲の私なりのベスト・ワンを選ぶという作業は、なかなか難しい・・・ショスタコーヴィチの第10番かな~、というところですね。YouTube / Shostakovich Symphony #10 J       ショスタコーヴィッチ:交響曲第10番       ロジェストヴェンスキー・ライヴ

      テーマ:
    • 私鉄全駅・全車両基地28/東京地下鉄1(銀座線・丸の内線・日比谷線・東西線 他)

      <私鉄全駅・全車両基地>シリーズ記事も、全国の大手私鉄を一巡して、いよいよ終盤になってきました。残るは、東京と大阪と名古屋の地下鉄のみとなりました。東京生まれの筆者にとって、子供の頃の地下鉄と言えは、線路脇の第三軌条から集電するタイプの、黄色い銀座線と真っ赤な丸ノ内線でした。そして、パンタグラフ集電で銀色のステンレスカーの日比谷線が、ニューカマーとして輝いていました。日本初の私鉄との相互乗入れを開始したのは、都営浅草線で、当初は都営地下鉄1号線と呼んでいたように記憶しています。その後、東西線、千代田線、都営三田線、都営新宿線、有楽町線、半蔵門線、南北線、都営大江戸線、副都心線と、続々と新路線の建設が進み、巨大な地下鉄路線網が整備され、今日の首都圏の通勤輸送を主体とした交通の中核を担っています。東京の地下鉄は、最初は私企業により建設されましたが、やがて帝都高速度交通営団(現・東京メトロ)に集約され、更に東京都交通局が建設する路線も加わって、発展してきたのです。本28号から30号にかけて、東京の地下鉄が紹介されます。###私鉄全駅・全車両基地28/東京地下鉄1###次の29号と合わせて、東京メトロとして親しまれている東京地下鉄が秋秋紹介されています。本号では、建設が早かった路線と駅、銀座線、丸の内線、日比谷線、東西線、銀座駅、赤坂見附駅、浅草駅、及び、東西線と相互乗り入れを行っている東葉高速鉄道が紹介されています。最初期に開通した駅は、当時の東京の繁華街の中心、銀座や浅草に代表されるでしょう。今でも、通勤客のみならず観光客や買物客で賑わう、拠点駅として大きな存在です。地下鉄の場合、集電方式や軌道や車両限界が、諸般の事情によって路線毎に異なるので、車両も路線別に多彩なラインナップになっています。葛西駅には「地下鉄博物館」があり、最初期の車両をはじめ、鉄道ファンならずとも興味を惹かれる内容が展示されています。また、東京都区内東部のかつて風情も紹介されています。昔懐かしい写真もアップされています。地下鉄の建設の模様を伝える貴重な写真も満載です。渋谷駅の銀座線ホームが、何故か駅ビル(東急デパート)の4階に相当する地上高架線であること・・・営団地下鉄(現・東京メトロ)の丸みを帯びた欧風の車両と、東急東横線の7000系の機能的に角張った外観の車両と、共にステンレスの車両が相互乗り入れしていた日比谷線の起点となった中目黒駅の風景が、幼少期からの私の瞼の裏に焼き付いています。東京メトロの路線の紹介は、次号に続きます。

      テーマ:
    • 再録:御礼&回想vol.3~<松尾祐孝邦楽器作品個展>

      2014年9月に開催した<松尾祐孝邦楽器作品個展>の各曲のステージを、一昨日から回想しています。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。また、演奏者の皆様やスタッフの方々の絶大なるご協力とご尽力に厚く御礼申し上げます。今日は、3番目のステージとなった<呼鼓悠遊>について綴ってみようと思います。♪♪♪♪♪ <呼鼓悠遊>(ここゆうゆう)♪♪♪♪♪      (1999年 国立劇場委嘱作品) 演奏時間:約17分  初演:<国立劇場4月公演「打つ」>  1999年4月15日・16日 / 国立劇場 小劇場 小鼓=藤舎呂英  大鼓=藤者円秀  打楽器=松倉利之  三味線=高田和子 十七絃=石垣清美楽譜&CD:「現代の日本音楽第19集 松尾祐孝」春秋社刊この作品の成立経緯は、8月23日の記事に詳しくアップしてありますので、ご参照ください。小鼓と大鼓に、普段は五線譜を読まない伝統芸能の世界の若手ホープ2名を起用したいという委嘱元の意向を受けて、苦労して設計した書いた作品でしたが、苦労の甲斐があって、上の写真の通りの作品集(楽譜&CD)の出版に結実しました。しかしながら、特殊な楽器編成故に再演の機会に全く恵まれていなかったので、この個展の機会に現代邦楽研究所と打楽器コースの先生方による再演を考えたのでした。そして、小鼓=西川啓光、大鼓=富田慎平、打楽器=石井喜久子、三味線=野澤徹也、十七絃=石垣清美、という素晴らしい演奏者に恵まれて、とても充実した演奏が披露されました。(リハーサル風景@洗足学園音楽大学/現代邦楽研究所)無から宇宙が誕生するように静寂から始まる音楽は、指揮者のように中央に陣取る打楽器奏者4方向を向いた団扇太鼓を叩くモーションに、他の4奏者が反応して音を出すという「叩く」という行為を抽象化・視覚化した序盤、演奏者相互の時系列のみを頼りに演奏していく中盤を経て、打楽器が三味線と十七絃箏が乱数に基づく複雑な無窮動が次第にクレッシェンドする上で小鼓と大鼓が、伝統的な手を浮遊するカデンツァのように奏する終盤のクライマックスが突然瓦解した後、静寂の彼方に音空間を閉じる・・・という緊張感に貫かれた時空を生成しました。演奏者の皆様に深く感謝いたします。

      1
      テーマ:
    • 更なる電車の元祖=モハ1〜リニア・鉄道館

      "リニア・鉄道館"の歴史的名車達の中の電車の魅力を更に続けていきましょう。モハ1の登場です。昨日に紹介したクモハ12の更に一世代前、大正時代に製造された都市型電車大型化の嚆矢といった歴史的に重要な位置にある車両です。日本家屋の意匠も感じられるような、今日の電車のイメージとは少々異る感じがします。このような電車が、御徒町、万世橋、神田、新橋あたりの赤レンガの高架線等を走っていたことでしょう。車内の入ると、古い車両独特の屋根・天井の構造がよくわかります。

      テーマ:
    • 邦楽2010コンサート【音のカタログ vol.7】は9月13日(水)18時半開演

      作曲家グループ邦楽<2010>では、毎年、新作を中心に「音のカタログ」コンサートを開催しています。来たる9月13日(水)には、その7回目となる【音のカタログ vol.7】が開催されます。8作品のうち5作品は初演、または改作初演となります。当日は出品者、出演者関連の楽譜を会場のロビーに展示され、購入することが出来ます。私=松尾祐孝は、旧作ではありますが、<フォノ第11番~二十絃箏独奏の為に~>を出品します。吉村七重氏のために2012年に書いた作品ですが、今回は内藤美和さんに二十五絃箏で演奏していただくという新機軸の提示となります。この"音のカタログ"は、毎回、様々な志向と個性を持つ作曲家達が、様々な邦楽器を含む楽器編成の作品を出品して、質量共に充実した演奏会になっています。皆様のご来場をお待ちしております。#####【音のカタログVol.7】##### 作曲家グループ<邦楽2010>コンサート 2017年9月13日(水) 6時半開演(6時開場)     杉並公会堂 小ホール(荻窪)  チケット:¥3000 (当日前売りとも)program(演奏順未定)●神坂真理子:  「桜吹雪」?尺八・箏・十七絃のために? (2016)尺八:金子朋沐枝、箏:野田美香、十七絃:合田真貴子●川越道子:   Shakuhachi & SYNTAL No.4 [初演]尺八:大山貴善、SYNTAL: 川越道子●眼龍義治:   すいふようー二面の箏のためのー[初演]箏:身崎有希子、松澤佑紗●田丸彩和子:   雙蝶のわかれ〜北村透谷の詩による〜 [初演]筑前琵琶:尾方蝶嘉、薩摩琵琶:川嶋信子●橋本 信:   EtamineⅢ(エタミーヌⅢ)[初演] 尺八:大河内淳矢、琵琶:榎本百香、十七絃:吉澤延隆●前田智子:「阿頼耶」  ~~尺八とヴァイオリンのために~~(2016)[改作初演]尺八:田嶋謙一、ヴァイオリン:河村典子●松尾祐孝:   フォノ第11番~二十絃箏独奏の為に~(2012)二十五絃箏:内藤美和●溝入敬三:  “マイクロトーンズ・スタディ” 十三絃箏のための (2016) 箏:神囿歌世子●(司会)田中隆文(邦楽ジャーナル編集長)チケット販売開始 6月13日より●申込み・問合せ:作曲家グループ<邦楽2010>事務局            邦楽アソシエーション Tel.03-5338-9530 Fax.03-5389-7690 info@asoshi.com●後援:邦楽ジャーナル    公益財団法人     日本伝統文化振興財団    日本現代音楽協会/協力:おことの店 谷川デザイン:田中茉莉杉並公会堂東京都杉並区上荻1-23-15?TEL:03-3220-0401JR中央線・東京メトロ丸ノ内線 荻窪駅北口から徒歩7分【作曲家グループ<邦楽2010>参加作曲家(2017.6.1現在)】石井由希子/神坂真理子/川越道子/川崎絵都夫/菅野由弘/眼龍義治/北方寛丈/吉川和夫/橘川 琢/慶野由利子/ シュムコー、コリーン・クリスティナ/近藤春恵/佐藤容子/篠田大介/高橋久美子/高橋雅光/たかの舞俐/田口和行/田中修一/田中範康/田丸彩和子/ダリル・ゼミソン/壺井一歩/中澤道子/橋本信/尾藤弥生/藤原典子/マーティン・リーガン/前田智子/松尾祐孝 /松村百合/三村磨紀予/溝入敬三/三輪眞弘/森亜紀/山口淳

      テーマ:

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。