• 31 Aug
    • 名著=小泉文夫「日本の音」〜夏祭り・秋祭り〜日本の音を聴こう!

      日本は、四季折々の自然の変化に富んだ風に恵まれています。日本は、様々な時代に成立した多様な伝統文化・伝統芸能・伝統興業にも恵まれた、歴史的な文化国家です。ですから、各地に様々な祭や儀式や興業が今も息づいていて、そこでは多彩な「日本の音」を聴くことができます。本当に素晴らしいことです。今年は、東日本大地震(大津波)の震災・被害があまりに甚大であったために、3月や4月といった震災直後の世論としては、祭や花火大会といった催し物は、全て自粛・中止に向かうべしという論調でしたが、その後、自粛だけでは真の復興はおぼつかないことにようやく社会全体が気づき始めて、この夏の祭、つまり夏祭りや盆撮りや花火大会などは、東北地方を含む多くの所で、予定通り開催されたようです。もっとも、大地震の直後早々に開催自粛や中止を決めてしまった花火大会等も関東地方等に少なくはなく、その影響が周辺産業に大きな打撃を与えているようです。一体何のための自粛なのか、本当に自粛は必要なのか、物事の本質を考えてみる必要を強く感じます。祭には、亡くなった方々を偲ぶ意味、魂が里帰りする意味もありますから、実はこういう年だからこそ、祭は実施すべきなのだと、私は考えています。ですから、被災地に山車や神輿が繰り出したというようなニュース・報道に接するたびに、「良かった~」という想いが込み上げてきました。実現・開催に奔走された方々の誠意と努力に、敬意を表したいと思います。これから、秋祭りの季節になっていきます。祭に足を運んで、「日本の音」に耳を澄ませてみてください。祭の雑踏の中で(安全を確保しながら)目をつむって耳を澄ませてみてください。いろいろな音が聴こえてきますよ!さて、名著を一冊、ご紹介しておきましょう。小泉文夫著「日本の音」~世界のなかの日本音楽~平凡社ライブラリー ISBN4-582-76071-6民俗音楽の研究家・フィールドワーカーとして、貴重な仕事を重ねてこられた小泉文夫氏の名著です。芸大在籍時に、名授業「音楽通史」を受講できたことは、今も記憶に鮮明で幸せな出来事でした。残念ながら、まだまだこれからという年齢で夭折されてしましましたが、この「日本の音」を始めとする著作の数々は、未だに我々音楽家にとって、そして日本人の日本文化再発見にとって、バイブルと言える存在で在り続けています。

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    • 9月3日開催<第1回SeMEESフォーラム>

      8月2日、27日の記事でもご紹介してきた洗足学園音楽大学の新設学会として設立された「洗足音楽表現教育研究会」=SeMEES(セミーズ)の第1回学会=<第1回SeMEESフォーラム>が、いよいよ9月3日に開催されます。会場は、溝の口キャンパス内です。私も企画・運営に参画しています。学内学会ではありますが、<第1回SeMEESフォーラム>は、広く一般の方々も入場・受講可能なイベントです。来場時に受付(ビッグマウス入り口前)にて、資料代として500円をいいただきますが、あとは自由に受講・参加していただけます。###開催当日の9月3日(土)のスケジュールと           研究発表者は下記の通りです。###   ※ 研究発表者氏名右側( )内表記は専門領域を示しています。※ 氏名は全て敬称略です。#09:30~ 受付開始        (新校舎=ブラックホール1階/ビッグマウス)#10:00~ オープニング・セレモニー(ビッグマウス)        挨拶:山岸 博  講演:松尾祐孝        #11:00~ 移動時間#11:15~ 研究発表 session 1         (ビッグマウス等の3会場で同時進行)         小嶋貴文(作曲・ジャズ)          山田俊雄(声楽)           加藤 徹(ピアノ)#12:00~ 研究発表 session 2         (ビッグマウス等の3会場で同時進行)         佐藤昌弘(作曲)           山岸 博(ホルン)           須永尚子(声楽)  #12:45~ ランチブレイク※ 土曜日につきキャンパス内の供食施設や売店は休みですので、 昼食はご持参ください。飲料の自動販売機はございます。#13:30~ 研究発表 session 3         (ビッグマウス等の3会場で同時進行)         赤塚博美(電子オルガン)          岩花秀文(フルート)          田中純子(声楽)#14:15~ 研究発表 session 4         (ビッグマウス等の3会場で同時進行)         久行敏彦(作曲)          石井喜久子(打楽器)          前田康徳(音楽・音響デザイン)#15:00~ 研究発表 session 5         (ビッグマウス等の3会場で同時進行)         前野知常(ロック&ポップス)          西潟昭子(三味線・現代邦楽)         共同発表=冨岡和男 岩本伸一               大和田雅洋(サクソフォーン)#17:00~ クロージング・セレモニー(ビッグマウス)         クロストーク:山岸 博  小嶋貴文               澤田篤子  松尾祐孝(司会)#17:30~ 閉会実行委員会:山岸 博  澤田篤子  松尾祐孝        前田雄二郎(事務局担当)############################SeMEESブログには各発表者の研究発表タイトル一覧もアップされていますので、どうぞご覧ください。http://blog.senzoku.ac.jp/semees/多くの皆様と、多種多彩な研究発表による相互啓発の場を共有できることを、私たちは大いに楽しみにしています。音楽大学としては極めて珍しい多分野横断型の学会の誕生にどうぞご期待ください。メイン会場となる新校舎=ブラックホールは、外観はその名の通り黒(ブラック)を貴重としたスクエアな印象ですが、一歩中に足を踏み入れると、この写真の階段スペースを始め、カラフルな内装による明るい雰囲気が皆様をお迎えします。      

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  • 30 Aug
    • カシオペア「JIVE JIVE」

      カシオペア(CASIOPEA)というグループをご存知でしょうか。私が大好きなフュージョン・バンドです。ポピュラー音楽においては、ヴォーカルを伴う所謂「歌もの」がもてはやされますし実際にヒットをしてセールスも上がる傾向が顕著です。しかし、クラシック音楽の世界からポピュラー音楽に指向を拡げていった私にとっては、クラシック音楽の器楽やオーケストラに相当する、「インストもの」つまりヴォーカルを伴わない作品に、強く惹かれることが多いのです。そんな私がポピュラー音楽の中でも特に興味を持って聴いてきたジャンルは、「プログレッシヴ・ロック」と「フュージョン」なのです。そのフュージョンの分野で世界一のバンドと私が信じているのが、カシオペアなのです。その中でも最もアーティスティックなアルバムが、この<Jive Jive~ジャイヴ・ジャイヴ>なのです。1983年にロンドンで収録されたこのアルバムは、このバンドの持つ個性を鮮烈に放射しているとともに、深く心の奥底に染み入るような音楽性にも満ち溢れています。皆さんも是非聴いてみてください。###### Jive Jive / casiopea / ALFA 38XA-8 ######SWEET IT OUT      (曲:野呂一生)IN THE POCKET     (曲:神保彰)RIGHT FROM THE HEART (詞:Steve Travall 曲:野呂一生)STEP DAUGHTER     (曲:向谷実)SECRET CHACE     (曲:野呂一生)FABBY DABBY (曲:野呂一生)LIVING ON A FEELING (詞:Steve Travell 神保彰)S-E  (曲:野呂一生)WHAT CAN'T SPEAK CAN'T LIE       (詞:Gary Osborne 曲:野呂一生)##############################私からの特にお勧めの楽曲が(本当は全曲なのですが)「SECRET CHACE」と「WHAT CAN'T SPEAK CAN'T LIE」です。この頃(1983年当時)のカシオペアのドラマーは、正に伝説の人=神保彰さんでした。今はメンバーから離れてしましましたが・・・。神保彰産が紹介された番組のYouTubeをアップしておきましょう。

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    • 「復活」の輝き〜大野和士・サントリー音楽賞受賞記念コンサートの熱狂!

      昨夜のサントリーホールは、熱狂の坩堝と化しました。##第41回サントリー音楽賞受賞記念コンサー<大野和士>##    「復活」・・・この二文字に全身全霊を込めて、  皆さんと共に、祈りをささげたいと思います。 大野和士  グスタフ・マーラー 交響曲第2番 ハ短調 「復活」ソプラノ=並河寿美 アルト=坂本 朱合唱=国立音楽大学、東京オペラシンガーズ合唱指揮=田中信昭、永井宏、宮松重紀指揮=大野和士管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団#############################今年は、日本にとって大試練となりました。東日本大地震・大津波からの「復興」が、大きな命題として私たちの生活や生き方に委ねられています。上記の大野さん自身のメッセージは、正にこの災害からの復興に寄せられたものです。あの3月11日の後、大野さんはこの受賞コンサートの曲目を、当初の予定を変更して「復活」を演奏したいと、強く主張されて、昨夜のプログラムが実現したということです。また、大野さんご自身にとっても、体調を崩されて休養を余儀なくされたこの春は、試練の時であったことでしょう。見事に「復活」を果たして東京の聴衆に姿を見せてくれました。二重・三重の意味で「復活」コンサートとなった訳です。かつて手兵であった東京フィルと自在のやり取りを交わしながら、厳しくも暖かい音楽をドライヴしていき、聴衆に振幅の大きな心のうねりをもたらしながら、サントリーホールの空間を埋め尽くしてくれました。終演後の拍手喝采は凄まじいものでした。独唱者、オーケストラ、合唱団が退場を始めても尚、聴衆の多くは拍手を止めず、客席中一体となって大野さんを祝する雰囲気となり、それに応えてた大野さんは更に二度もステージに現れて、万雷の拍手のヴォルテージが更にアップしたのでした。しかもその会場には皇太子殿下がご隣席されていて、終演後の拍手喝采の最後の瞬間まで、ずっと立ち会われていらっしゃいました。おめでとう!大野和士さん。頑張れ日本! がんばろうニッポン!大野和士指揮によるマーラー「復活」のCDです。モネ劇場管弦楽団(ブリュッセル)版です。ワーナーミュージックジャパン / WPCS-11561/2

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  • 29 Aug
    • ショスタコーヴィチ/交響曲第5番〜『チームバチスタ3〜アリアドネの弾丸』にも登場!

      ショスタコーヴィチ/交響曲第5番は、クラシック音楽ファンにはとても有名な作品でしょう。かつては「革命」といったサブタイトルを付されて、社会主義リアリズムの典型的な作品といったレッテルを貼られて、まるで通俗名曲のような扱いを受けているようにも感じられましたが、近年はこの作品の本質が見直され、むしろソヴィエト体制への抵抗心を健かに暗喩している作品として、再評価が高まっているのではないでしょうか。最近では、指揮者=佐渡裕さんがこの作品をものしてベルリン・フィルの指揮台に初登場しています。一方では、テレビドラマ『チームバチスタ3~アリアドネの弾丸』の謎解きの鍵に、この作品の第3楽章が使われています。なかなか渋い(クール!)ですね。第一楽章は、悲痛な叫びのように音楽が始りますが、遅めのテンポだからといって序奏による開始ではなく、第一主題から始るソナタ形式楽章です。但し、相当に独自のデフォルメが施されていて、展開部の終盤と第一主題の再現が巨大なクライマックスを形成、その後に第二主題そのものがコーダのような役割を演じて、この楽章を閉じていきます。第二楽章は、堂々たるスケルツォです。ベートーヴェン以来、交響曲の中間(第三または第二)楽章に、スケルツォは定番になりましたが、スケルツォらしいスケルツォを書いた作曲家は、実は以外に少ないのです。ベートーヴェン、ブルックナー、ショスタコーヴィチが、3大スケルツォ作曲家ではないでしょうか。第三楽章は緩徐楽章、というより痛切な「悲歌」です。言葉を尽くすよりも、唯々聴くのみです。第四楽章は、人気の高い行進曲長のフィナーレです。一気呵成の押せ押せの音楽が驀進した後に、何物かの気配を探るような静かな音楽に立ち返りますが、やがてまたヴォルテージを挙げて、輝かしい(しかし実は時代に警鐘を鳴らすアイロニーを込めた)コーダの大行進に到達するのです。巨視的に見ると、変形したソナタ形式と解釈することも不可能ではありません。奥の深いフィナーレです。私の愛聴盤・注目盤・記念盤を挙げておきましょう。1)ムラビンスキー/レニングラード・フィル盤(LP)発売元:ビクター / MK-1022 MONO往年の名盤中の名盤です。鋼のようなショスタコです。1973年に、この組み合わせで生演奏でも聴いています。何しろ指揮者が初演者本人ですから・・・2)大野和士/チェコ・フィル盤(CD)CANYON classics / POCL-00292演奏も録音も鮮烈なディスクです。カップリング曲が バレエ音楽「ボルト」という珍しい作品であるところも、大野氏らしいセンスが光っています。この両者の組み合わせでもっといろいろな録音が登場すると良いのに・・・3)大野和士/バーデン州立歌劇場管盤(CD)BELLA MUSICA ANTES EDITION / BM-CD 31.9112大野氏がバーデン州立歌劇場(カールスルーエ)のGMDを務めていた時のCDシリーズの第1弾です。何と、拙作<PHONOSPHERE Ⅰ for Shakuhachi and Orchestra>(尺八独奏=三橋貴風氏)とのカップリングです。

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  • 28 Aug
    • 大相撲秋場所への期待〜久しぶりの日本人力士同志の大関昇進争いが白熱!

      大相撲9月場所まであと2週間になりました。今度の場所では、久しぶりの日本人力士同志の大関昇進争いが大きな話題になりそうです。魁皇関が引退してしまいましたから、横綱・大関陣に日本人がとうとういなくなってしましました。いくら国際化の時代とは言え、やはり寂しさは否めません。活きの良い日本人大関の誕生が待望されています。今回は、有力な候補が一気に3名も居るのです。近年の大関昇進の目安は、「直前3場所が三役で合計33勝以上」というところのようですが、かつては合計30勝そこそこでも昇進を認めるケースもありました。後に横綱になった北の富士は、8勝・10勝・10勝の28勝での昇進でしたから、今の審判部や理事会の判断基準は、世論を気にするあまり厳しくするばかりで、運用の柔軟性に欠けるように思います。上記の北の富士の場合、直前6場所に視野を広げると、全て小結か関脇で10勝・9勝・10勝・8勝・10勝・10勝となり、ある程度の地力と安定感はあったことが判ります。大関貴乃花が横綱に昇進する際に、既に何度も優勝の実績があった上に、14勝優勝・11勝・14勝優勝・11勝・15戦全勝優勝という素晴らしい成績にも関らず、連続優勝ではないという理由で昇進が認められず、翌場所にもう一度15戦全勝優勝を果たしてようやく昇進になったという事もありました。このあたりの時期から、横綱昇進の内規「2場所連続優勝もしくはそれに準じる成績」と大関昇進の目安「直前3場所三役33勝」という基準を、あまりに厳格に適用して硬直化している傾向があるような気がしているのは、私だけではないでしょう。大関柏戸は13勝優勝・12勝・10勝・11勝・12勝優勝同点の成績で大鵬と同時に横綱に昇進となり、その後長年のわたり柏鵬時代という大相撲の黄金期の立役者として君臨していきました。残念ながら、大横綱への階段を昇っていた途中で急逝された横綱玉の海(大関時代は玉の島)は、13勝優勝・10勝・13勝優勝同点の成績で横綱昇進となり、その後大横綱への階段を上っていきました。その前の2~3年間、コンスタントに充実した活躍をしていたことも加味して、充分に評価されていたのです。直前2場所とか3場所とかいった近視眼的な基準ではなく、もっと長い視野を持って、大関や横綱の昇進を判断したいものです。一部のマスコミが、相撲という興業文化の歴史や価値をロクに勉強もせずに、付和雷同な論調を流し続けていることも、こういった傾向に拍車をかけているように思えてなりません。さて、今度の9月場所で大関昇進を決める可能性の有る力士は、私の心の中の基準では、ずばり下記の3名です。直前3場所の星勘定と併せてご覧いただきましょう。3月の大阪場所は不祥事により中止になりましたので、直前3場所は、今年の1月場所・5月場所・7月場所の成績です。琴奨菊 = 関脇:11勝4敗 関脇:10勝5敗 関脇:11勝4敗鶴竜 = 小結: 8勝7敗 小結:12勝3敗 関脇:10勝5敗稀勢の里= 関脇:10勝5敗 関脇: 8勝7敗 関脇:10勝5敗協会やマスコミの論調では稀勢の里の名前は今場所の大関候補としては上がっていませんが、これまでの実績と地力を考えると充分に資格があると思います。私としては、3名とも11勝で昇進を認めて良いと考えています。このように、大相撲という興業の仕組みは、単に野球のリーグ戦のような条件同一による平等性等とは異なり、実に人間の心理の機微や運にも左右される、何とも複雑な文化なのです。こういった所もひっくるめて、私は大相撲が好きなのです。実は、同じような事柄が、クラシック音楽の世界にも存在しているのです。芸術・芸能・興業、等を、文化として丸ごと理解して楽しむことは、人間の与えられた素晴らしい能力なのです。感謝!写真は、日本の風土と文化の象徴的存在=霊峰富士です。

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  • 27 Aug
    • <第1回SeMEESフォーラム>開催間近!

      この度、洗足学園音楽大学に新しい学会が発足しました。名称は「洗足音楽表現教育研究会」です。英文表記が Senzoku Music Expression & Education Society、 その頭文字をとった略称が SeMEES(セミーズ)です。8月2日の記事でも予告をしましたが、いよいよその第1回学会(フォーラム)開催が来週土曜日に迫ってきました。来る9月3日(土)に、初年度の企画事業として、第1回学会=<第1回SeMEESフォーラム>を開催します。私も実行委員会に参画して、準備にあたっています。音楽大学の特色を活かした、口頭発表のみならず、演奏やワークショップも組み合わせた、柔軟で多彩な学会にしたいと考えています。「ピアノ」「声楽」「木管楽器」「金管楽器」「作曲」「音楽・音響デザイン」「電子オルガン」「ジャズ」「ロック&ポップス」等々、多種多様な教授陣十数組の研究発表が一堂に会します。学内学会ではありますが、広く一般の方々も入場・受講可能な公開イベントといたしますので、お気軽にご来場ください。会場は、洗足学園音楽大学溝の口キャンパス内です。新校舎ブラックホール一階のイベントスペース=ビッグマウスを主会場に、数ヶ所の教室やスタジオで並行して、研究発表が展開されます。関係者への連絡と一般の方々への広報を兼ねて、<SeMEESフォーラム>ブログも開設しました。開催が近づくにつれて、一般の皆様への情報詳細も徐々にアップしていく予定ですので、どうぞお楽しみに。http://blog.senzoku.ac.jp/semees/9月3日(土)は・・・9時30分~受付開始10時00分~オープニング・セレモニー11時15分~研究発表セッション1(3会場同時進行)12時00分~研究発表セッション2(3会場同時進行)12時45分~ランチブレイク13時30分~研究発表セッション3(3会場同時進行)14時15分~研究発表セッション4(3会場同時進行)15時00分~研究発表セッション5(3会場同志進行)17時00分~クロージング・セレモニー17時30分~閉会といったスケジュールになる見込みです。多くの方々と様々な研究発表を観て・聴いて・共有できることを、私も楽しみにしています。※ 土曜日につきキャンパス内の供食施設や売店は休みですので、 昼食はご持参ください。飲料の自動販売機はございます。写真は、<第1回 SeMEES フォーラム>の主会場となる、新校舎ブラックホールの全景です。2009年度グッドデザイン賞を受賞した建築です。

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  • 26 Aug
    • ジュリアン・ユー/交響組曲「我らの自然のために」〜<新世紀への讃歌>初演から10年〜

      サントリー芸術財団<サマーフェスティバル2011>の開催がたけなわです。昨夜は、今年のテーマ作曲家=ジュリアン・ユー氏の委嘱新作=交響組曲「我らの自然のために」が山田和樹指揮/東京都交響楽団の素晴らしい演奏によって世界初演されました。Ⅰ. 海へⅡ. 森にてⅢ. 天からの堕落Ⅳ. 地球への悲歌という4楽章構成で演奏時間30分にも及ぶ大作でした。本人が直接に私に話してくれたことですが、この第1楽章は、10年前に私がプランニング・アドヴァイザーとして委嘱者の選定と楽曲のタイトルや内容の策定に関った国際共作連作=東京フィル<新世紀への讃歌>の第3曲「水の未来~川へ、海へ」を引用して、自然への想いを込めた作品をスタートさせていました。(2月14日、18日の記事参照)21世紀開幕の年である2001年に発表した、20世紀に人類が行なってきた愚行を顧みながら地球環境の保全や平和に向けて、アジア環太平洋圏出身の作曲家がそれぞれのテーマに沿って未来を語るという趣旨で企画された<新世紀への讃歌>から、丁度10年の時を経て、ジュリアン・ユー氏が同じ方向性の想いを引き継いだ作品を、再び東京の地で発表してくれたことに、深い感銘と大きな歓びを感じました。特に、Ⅲ. 天からの堕落 の轟音をたたみかけるようなスケルツォの印象は強烈でした。1958年に中国政府が行なった政策=スズメの完全駆除のために、国民全員が一斉に太鼓・銅鑼・鍋・釜などを叩きまくって、そのあまりの興奮状態の中で鳥たちは遂には墜落し、疲弊し、死んで行ったという、氏の強烈な幼児体験に由来する音楽ということでした。想像を絶する、凄い話です。ロビーで暫し談笑することができたジュリアン・ユー氏の、以前と変わらずに融和な笑顔でした。しかし、中国出身の私に近い世代の作曲家に会う度にいつも思うことですが、その笑顔の奥底に、文化対革命期等の壮絶な経験を秘めているということなのでしょう。下の写真は、音楽祭プログラム冊子から、前日に行われたレクチャーの頁です。

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  • 25 Aug
    • マーラー/交響曲第3番「夏の交響曲」

      「復活」の次は「夏の交響曲」です。一般的にはこの曲は単に「交響曲第3番」と呼ばれていますが、私はこの「夏の交響曲」という副題に共感しています。第一楽章は、破天荒な規模を持っていた「復活」のそれを早くも凌駕して、演奏時間が30分を軽く超える壮大なものです。ブラームス「交響曲第1番」終楽章のテーマを変容させたようなホルンの彷徨から音楽は開始されます。このトピックス主題がある分複雑に感じますが、基本的には「復活」の第一楽章と同じ手順で構成されています。「夏がやってきた!」楽章です。復活と同じく、冒頭楽章を「第一部」として、後続の楽章群を「第二部」として捉えます。第二楽章がマーラー流のレントラー、第三楽章がマーラー流スケルツォ、第四楽章で独唱が導入されるという辺りまで、確かに「復活」で辿った道筋を更にスケールアップしながらトレースしていきます。特に、スケルツォのトリオの部分とコーダの部分に登場するポストホルン(郵便ラッパ)のバックステージからの響きが、聴き手を屋外空間の感興に誘います。第4楽章から終楽章までは切れ目なく続けて演奏されます。(そうしないケースも多々あるのですが、私は「けしからん!」と思います。)第五楽章は、女声合唱と児童合唱が導入されて、キリスト教の鐘の音を溌剌と印象づける異色のスケルツォという趣の音楽です。第六楽章は、珍しい緩徐楽章調の終楽章です。作曲当初はこれほど大きな楽章にするつもりではなく、更に第七楽章が続いて全曲を閉じる予定だったのですが、この楽章が書き進められるうちに拡大して、遂にはフィナーレになったようです。それにしても心暖まる音楽です。この作品は、最初の設計段階では、第1楽章:パン(牧神)が目覚め、夏がやってくる。第2楽章:牧場の花が私に物語ること。第3楽章:森の獣たちが私に物語ること。第4楽章:人(あるいは夜)が私に物語ること。第5楽章:天使が私に物語ること。第6楽章:愛が私に物語ること。第7楽章:天上の生活(あるいは、子供が私に物語ること)。という楽章配置と副題を予定していましたが、第6楽章が拡大したので、第7楽章は削除されて後の「交響曲第4番」の第4楽章(終楽章)に転用されたという経緯があります。花・動物・人間・天使・愛と、第二楽章から第六楽章に向かって昇華されていく構成をじっくり味わいながら、この曲は鑑賞したいものです。マーラーの「自然交響曲」であり「愛の交響曲」であると、私は思っているのです。若い頃、この曲は私のマーラー交響曲の好みリストでは必ずしも上位ではありませんでしたが、次第に歳を重ねるにつれてこの曲を好きになっている自分を今は実感しています。レナード・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィル(グラモフォン盤)のロマンの放出に勝る名演は未だに皆無かもしれませんが、近年に聴いたチョン・ミュンフン指揮/NHK交響楽団の演奏等も素晴らしいものでした。下の写真は、LP時代に聴いた私の所蔵盤です。ジェームズ・レヴァイン指揮/シカゴ交響楽団RCA / RVC-2254-5

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  • 23 Aug
    • 数十年の時を経て東京で公式初演「グラス・ハーモニカ」〜<サマーフェスティバル2011>開幕

      昨夜、サントリー芸術財団主催による夏(8月下旬)恒例の現代音楽祭<サマーフェスティバル>がサントリーホールで開幕しました。昨夜の公演は、8月22日(月)19:00 大ホール<管弦楽>「映像と音楽/管弦楽」指揮=秋山和慶 管弦楽=東京交響楽団A.シェーンベルグ/映画の一場面への伴奏音楽(1929-30)A.フルジャノフスキ × A.シュニトケ/グラス・ハーモニカ    (1968 生演奏付映像=世界初演 音楽=世界初演) B.ヴィオラ × E.ヴァレーズ/砂漠            (1994年制作/1949-54作曲)というものでした。ホールの舞台背後正面に大スクリーンを架設して、オーケストラの生演奏を伴って映像作品を鑑賞するという、非常に贅沢な時間と空間を堪能することができました。中でも、ソビエト社会主義体制下にあって厳しい検閲に遭い、オリジナル版の上演を果たせずに埋もれていた作品=「グラス・ハーモニカ」が、巡り巡ってこの日本の東京で遂に世界初演された時空を共有できたことは、とても貴重な経験と感動でした。2月18日の記事<第3曲:水の未来~海へ、川へ>に登場したジュリアン・ユー氏(中国/オーストラリア)が、今年のテーマ作曲家として招待されていますが、ロビーで久しぶりに旧交を暖めることができました。そこで、そっと秘密の種明かしをしてくれました。今回初演される作品=交響組曲「我らの自然界のために」のⅠ . 海へ  Ⅱ . 森にて Ⅲ. 天からの堕落 Ⅳ. 地球への悲歌という4つの楽章の冒頭「海へ」は、(2月の記事で紹介した)<「新世紀への讃歌」第3曲:水の未来~海へ、川へ>と密接な関連を持っている、ということです。私がプランニング・アドヴァイザーとして参画して誕生した作品を基として、そこから出発した新しい作品が生まれる・・・とても素敵なことです。今夜以降も興味深く意義の高い公演が続きます。皆さんも、夏の夜を音楽文化とともに過ごしませんか。#######今夜以降のラインナップ#######サントリー芸術財団<サマーフェスティバル2011>~MUSIC TODAY 21~http://www.suntory.co.jp/news/2011/11075.html8月23日(火)19:00 ブルーローズ(小ホール) 「テーマ作曲家:ジュリアン・ユー/作曲家は語る」8月24日(水)19:00 ブルーローズ(小ホール)「映像と音楽/室内楽『瀧の白糸』」無声映画『瀧の白糸』 [監督] 溝口健二 [音楽] 望月京8月25日(木)19:00 大ホール <管弦楽>「テーマ作曲家:ジュリアン・ユー」指揮=山田和樹 管弦楽=東京都交響楽団8月27日(土)16:00 ブルーローズ(小ホール)<室内楽>「映像と音楽/室内楽『瀧の白糸』」無声映画『瀧の白糸』 [監督] 溝口健二 [音楽] 望月京8月27日(土)19:00 ブルーローズ(小ホール)<室内楽>「映像と音楽/室内楽」指揮=佐藤紀雄 室内楽=アンサンブル・ノマド8月28日(日) 15:00開演 大ホール「第19回芥川作曲賞選考演奏会」指揮=石井剛史 管弦楽=新日本フィルハーモニー交響楽団8月29日(月)19:00 大ホール <管弦楽>「サントリー音楽賞受賞記念コンサート<大野和士>」指揮=大野和士 管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団グスタフ・マーラー:交響曲第2番「復活」8月30日(火)19:00 ブルーローズ(小ホール)<室内楽>「テーマ作曲家:ジュリアン・ユー」指揮=板倉康明 室内アンサンブル=東京シンフォニエッタ#############################写真は、今年のプログラム総合冊子です。

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  • 22 Aug
    • まだ間に合う音大受験準備〜S-MAPS(洗足学園プレップ・ミュージック・スクール)

      音大の受験には、通常の高等学校の科目以外の試験フォーマット、専門実技、楽典、聴音、などがあることが大きな特徴です。自分が志す楽器等の専門実技についてはまだしも、楽典や聴音といった試験フォーマットは、知人に音楽家でもいない限りは、なかなか知り得ないことかもしれません。オープンキャンパスや夏期講習会に参加して、想いの他準備すべきことが多い事に戸惑っておられる方も、実は多いのではないでしょうか。しかし、諦める必要はまだありません。正格な情報を得て、これからしっかり継続する努力を始めれば、楽典や聴音の受験対策はまだ間に合います。私が勤務先の洗足学園音楽大学で企画運営している<洗足学園プレップ・ミュージック・スクール>(略称:S-MAPS)も、そういった対策に効果を発揮する有効な場所のひとつです。5月から開講している<ベーシック・トレーニング・ラボ>は、楽典や聴音に類する音楽の基礎素養の無料特訓講座です。通常期は水曜日と土曜日の夕方の定期的開講ですが、8月中は特別スケジュールになります。ホームページにアクセスして、カレンダー頁の日付欄にある<ベーシック>のアイコンをクリックすると、教室と時間が判るようになっています。http://www1.senzoku.ac.jp/prep/好きな時に出席して受講できる講座ですので、気軽に参加してみてください。但し、受講対象は今年度受験の受験生に限ります。また、7月23日(土)に既に第1回開講日が始りましたが、<サマー・チクルス2011>が、11月12日(土)にかけて8回シリーズで実施されます。こちらは、有料のシリーズになっていますが、私の他、渡辺俊幸教授や佐藤昌弘教授といった、大学教授陣から多角的な講義を受けることができる、AO入試並行型受験教養講座になっています。8月29日(月)の第3回開講日からの受講開始も大歓迎ですから、興味のある方は、ホームページにアクセスしてみてください。http://www1.senzoku.ac.jp/prep/とにかく、夏休みのこの8月が、入試に向けての、そして音楽人としての将来に向けての基礎力アップに、非常に大切な時期にあたります。まだ勉強の方法や場所にお悩みの方は、是非とも一日でも早く、正格な勉強の場に辿着いてください。皆さんの念願成就を応援しています。写真は、洗足学園音楽大学の新校舎=ブラックホールの地下にある録音スタジオのラージ・コントロール・ルームです。プロ仕様の環境で、授業や演習が行なわれています。

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  • 21 Aug
    • 21_21 DESIGN SIGHT に行こう!〜「アーヴィング・ペンと三宅一生」展

      久しぶりに、私の大好きなアート・スポット=21_21 DESIGN SIGHT (東京・六本木・ミッドタウン)の企画展の紹介です。9月16日(金)から来年4月8日(日)まで、「アーヴィング・ペンと三宅一生」展が開催されます。アーヴィング・ペン(1917-2009)は、20世紀後半を代表する伝説的な写真家です。三宅一生氏とは、自身のデザインした服の撮影をペンに依頼して、1987年から99年にかけて250点を超える写真が生まれたという経緯があるのだそうです。開催期間中には、関連プログラムとして、ゲストを迎えたクリエイター・トークや、子供向けのワークショップ等、様々な企画の用意されるということです。詳しくは、公式ホームページをご覧ください。www.2121designsight.jp21_21 DESIGHN SIGHT は、建築物そのものも安藤忠雄氏の設計による鉄筋コンクリート打ちっ放しと鉄の巨大な一枚板を折り曲げた屋根の組み合わせによる素敵な空間で、私はそこに行くこと自体に、大いなる魅力と歓びを見出しています。周辺は緑豊かな公園になっていますし、カフェも併設されていますので、日曜日の散策等にももってこいのスポットなのです。「アーヴィング・ペンと三宅一生」展 ポスター

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  • 19 Aug
    • サントリー芸術財団<サマーフェスティバル2011>

      サントリー芸術財団をご存知でしょうか。近年に美術財団と音楽財団を統一して芸術財団になっていますが、日本の現代音楽界に非常に大きな貢献を果たしている極めて重要な文化系民間財団です。特に、毎年夏(8月下旬)恒例の現代音楽祭として、<サマーフェスティバル>をサントリーホールを拠点としてすっかりていちゃくさせている事は、非常に重要なことと言えるでしょう。この夏も、サントリー芸術財団<サマーフェスティバル2011>~MUSIC TODAY 21~が、今月下旬に開催されます。http://www.suntory.co.jp/news/2011/11075.html#######日程と企画タイトル・概要#######8月22日(月)19:00 大ホール<管弦楽>「映像と音楽/管弦楽」指揮=秋山和慶 管弦楽=東京交響楽団8月23日(火)19:00 ブルーローズ(小ホール) 「テーマ作曲家:ジュリアン・ユー/作曲家は語る」8月24日(水)19:00 ブルーローズ(小ホール)「映像と音楽/室内楽『瀧の白糸』」無声映画『瀧の白糸』 [監督] 溝口健二 [音楽] 望月京8月25日(木)19:00 大ホール <管弦楽>「テーマ作曲家:ジュリアン・ユー」指揮=山田和樹 管弦楽=東京都交響楽団8月27日(土)16:00 ブルーローズ(小ホール)<室内楽>「映像と音楽/室内楽『瀧の白糸』」無声映画『瀧の白糸』 [監督] 溝口健二 [音楽] 望月京8月27日(土)19:00 ブルーローズ(小ホール)<室内楽>「映像と音楽/室内楽」指揮=佐藤紀雄 室内楽=アンサンブル・ノマド8月28日(日) 15:00開演 大ホール「第19回芥川作曲賞選考演奏会」指揮=石井剛史 管弦楽=新日本フィルハーモニー交響楽団8月29日(月)19:00 大ホール <管弦楽>「サントリー音楽賞受賞記念コンサート<大野和士>」指揮=大野和士 管弦楽=東京フィルハーモニー交響楽団グスタフ・マーラー:交響曲第2番「復活」8月30日(火)19:00 ブルーローズ(小ホール)<室内楽>「テーマ作曲家:ジュリアン・ユー」指揮=板倉康明 室内アンサンブル=東京シンフォニエッタ#############################今年は特に「映像と音楽」というテーマが目を惹きます。テーマ作曲家のジュリアン・ユー氏は、このブログ記事にも何度か登場している中国出身で現在はオーストラリアを拠点に活躍する俊英です。大野和士氏のサントリー音楽賞受賞は、ビッグニュースです。このような国際的に見ても大規模で志の高い内容の音楽祭が毎年開催されていることは、日本の現代文化界全体にとって大きな効果をもたらしているに違いありません。サントリーという企業の在り方が、日本・世界の経済界にも投げ掛けている文化芸術への支援の形態の壮大な提案といっても決して過言ではないでしょう。今年の<サマフェス>に期待するとともに、今後の継続と更なる発展も大いに楽しみです。音楽文化都市としての東京を胸を張ってアピールできるような文化立国日本を目指して・・・

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    • おめでとう国民栄誉賞!〜なでしこジャパン

      昨日、“なでしこジャパン” FIFA女子サッカーワールドカップ2011出場チームに、国民栄誉賞が授与されました。優勝チームメンバーの皆さん、おめでとうございます。監督・コーチ・選手のみならず、裏方のスタッフまで含めた多くの方々が表彰の対象として招かれていたことも、とても素敵だと思いました。授賞式は18日に首相官邸で行なわれ、佐々木則夫監督と選手らに表彰状、盾と記念品の化粧筆が贈呈されたということです。「化粧筆」の記念品・・・なるほどという感じがします。熊野筆という日本手作りの技がものをいう伝統的な逸品が記念品に選ばれたことは、とても良いことだと私は感じています。菅首相の贈賞の言葉は、「なでしこジャパンの愛称そのままに日本女性の素晴らしさを世界に示し、東日本大震災の被災者と全ての国民に、困難に立ち向かう勇気とさわやかな感動を与えた」というものでした。近年、日本の女性の各界での活躍が目覚ましいと感じます。男性も負けてはいられませんが、とにかく素晴らしい事だと思います。性差を互いに認識しあいながら、お互いを尊重しあい、基本的人権の平等と尊重を旨として共生していく、成熟した真の男女平等社会の構築が、これからの日本の復興や発展に、きっと大きく貢献していくのだと思います。頑張れ日本! がんばろうニッポン!国民栄誉賞おめでとう! シャンパンとペリエで乾杯!

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  • 16 Aug
    • マーラー/交響曲第2番「復活」

      マーラー没後100年を記念しての交響曲探訪シリーズを開始しています。今回は第2番「復活」です。本題の入る前にお詫びを一点。8月9日の記事「マーラー/交響曲第1番「巨人」の記事に、アップ当初の記載内容に不備がありました。現在は修正されていますので、今一度ご確認いただければ幸いです。では、交響曲第2番「復活」を探訪していきましょう。この作品は、マーラーが交響曲の作曲の独自の方法論を完全に確立させた作品として位置づけられる名曲です。おそらくはベートーヴェン「交響曲第9番」を目標の雛形として、巨大なソナタ形式冒頭楽章・中間楽章群・独唱によるフィナーレへの導入・独唱と合唱を導入した荘厳なフィナーレという楽章構成を設計したものと推察されます。第一楽章は、もともとは「葬礼」と題した交響詩として作曲を開始したものであったようですが、最終的には5楽章に及ぶ大曲の冒頭楽章になりました。この楽章の構造こそが、マーラーがマーラー流ソナタ形式に辿り着いたことを物語っています。簡単に説明するならば、ABABABAABAという構成です。Aが主要主題(第一主題)を主体とした部分、Bが副主題(第二主題)を主体とした部分、と考えてください。音楽が一元論に基づいていたバロック時代から、古典派の時代から二元論への移行が始まり、ロマン派の間にその二つの要素の対照性の振幅が拡大を続けて、遂にはマーラー流ソナタ形式という二元論の極致に到達したと、私は考えているのです。極論するならば、この楽章の構造とその意味を理解できれば、後続のマーラーの交響曲群の全てを理解できます。それにしても、展開部最後のクライマックスが崩落して再現部に突入するあたりのカタストロフの凄まじさは、それまでの音楽史を飲み込んでしまっているようなとんでもない迫力があります。あまりの量感をマーラーも自覚していたようで、この第一楽章を第一部として位置付け、5分のインターバルをとった後に後続の楽章に入るように、スコアに指示が書き込まれています。第二楽章は、マーラー独特の田舎風ワルツ=レントラー楽章です。古典派で言うメヌエットと緩徐楽章の中間の性質を持つ、間奏曲的な性格の楽章で、第二部が導入されます。第三楽章は、マーラー流のスケルツォです。やや遅めのテンポに乗って、まるで水の流れのようなテーマがうねりを重ねていきます。マーラーとしては珍しく古典的なロンド形式(ABACABA)に準拠した構成を用いていて、ABA(c1c2/C)AB(Ⅴ楽章導入の予告)Aと分析できます。後年、ルチアーノ・ベリオが「シンフォニア」の第三楽章のコラージュの坩堝のような構造の器としてこの楽章を丸ごと引用したことは、あまりに有名です。第四楽章は、歌曲集「子供の不思議な角笛」の中の一曲=歌曲「原光」をそのまま当嵌められています。ベートーヴェン「第9」の終楽章のバリトンによる導入唱のような役割を担っていると考えられます。声楽を頻繁に交響曲に導入したマーラーの最初の声楽導入楽章はこのような形で始りました。第五楽章(終楽章)は、ベートーヴェン「第9」の終楽章を遥かに凌駕するような規模と構造を持っています。聴衆は、非常に多くの段落を感受できる構成に基づいてこの楽章を聴き進めることになりますから、構成原理を掴むことは難しいかもしれません。しかし、懸命な読者の中には、私と同じようにこの楽章がそれ程複雑に変形されてはいないソナタ形式に基づいて設計されていることを理解されている方も居られることでしょう。そして、第一楽章で提示されたクライマックスへの楽想が終楽章にも敷延されて、全曲の最後の最後に最も提示したかったテーマが悠然と姿を現すという、マーラーの全曲設計の十八番技を理解するならば、もっともっと楽しくマーラーの交響曲群を聴くことができるでしょう。この曲は、演奏は大変難しい作品ですし、時代を先取りしたような空間性も有していますから、完全に近い実演に接することは滅多にありませんが、作品そのものの持つ力が絶大であるために、ある程度の演奏水準が維持されれば素晴らしい感動を奏者と聴衆が一体となって共有することができます。私が実際に接した実演の中では、大野和士常任指揮者就任披露公演/東京フィル定期演奏会インバル指揮/東京都交響楽団定期演奏会シノーポリ指揮/フィルハーモニア管弦楽団来日公演の記憶が今も鮮明です。今般、サントリー音楽賞を受賞された大野和士氏の受賞記念演奏会のプログラムも、この「復活」です。(8月29日/19時開演/サントリーホール)下の写真は、私が若い頃に擦り切れる程に聴いたLPズビン・メータ指揮/ウィーン・フィル盤の表紙です。LONDON / SLA-1098-9 (2枚組/5000円)

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  • 14 Aug
    • 南大東島の想い出〜サンゴ礁が隆起した島〜

      このところの記事では、私の独奏作品シリーズ=<PHONO>をご紹介していますが、そこに併せてアップしている写真を全て、南大東島にある鍾乳洞=星野洞の内部の光景にしています。南大東島には、去る7月初旬に、「音楽づくりサークショップ研修会」で訪ねたのですが、前にもレポートした通り、素晴らしい所でした。フィリピン海プレートの真ん中の海嶺のような場所から誕生した海底火山の頂上にできたサンゴ礁が更に隆起して絶海の孤島として忽然と誕生したこの島は、石灰岩の塊なのだということです。このような経緯のために、島の地形は、海岸線は断崖絶壁の礒浜で、中はクレーター状に低地になっているという独特の地形をしています。断面図を想像してください。両端が高く中が緩やかに凹んでいる形になります。ちょうど王冠のようです。ですから、南大東島の新しい名産品のラム酒の銘柄は、コーラル・クラウン(珊瑚の王冠)を短縮してCORCOR=コルコルと名付けられたのです。南大東島には3白4日の滞在でしたが、普通に生活していると海は全く見えないのです。漁業や港湾関係の仕事でもしていない限り、滅多に海を見ない住民も多いのかもしれません。盆地状の島の内部は、延々と続くサトウキビ畑と青い空に囲まれて、内陸のユートピアのような錯覚に陥るような所なのです。しかし、島全体が石灰岩の塊というころですから、地下には無数の鍾乳洞があるものと推測されます。その中で、観光地としてしっかり整備されているのが、「星野洞」なのです。1日に39人乗りのプロペラ機が2便しか那覇から飛ばないという立地の離島ですから、観光客の入れ込みはそれほど多くはありませんが、この鍾乳洞を見に行くだけでも、この地を訪れる価値があると私は思います。写真は、星野洞の入り口付近の風景です。どこに鍾乳洞があるのか?という青空と太陽燦々の光景ですが、こういう場所の地下に、鍾乳洞が眠っているのです。自然の不思議です!

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    • KALF音楽祭〜スウェーデンに想いを馳せる今日〜

      6月10日のポルトガル/カシュカイシュで再演された私の作品=<A Double Fiber of Resonance>が、今度はスウェーデンで演奏されることになりました。南スウェーデンで開催される夏の現代音楽祭<KALF Festival 2011>にプログラミングされたのです。音楽祭の公式ホームページのトップ頁の右側のをクリックすると、2011年8月12~14日のスケジュールとプログラムの一覧が開きます。http://www.kalvfestival.se/Petter Sundkvist指揮/Norrbotten NEO Ensembleによって、このスウェーデン初演が演奏されます。5月24日の記事にも関連情報をアップしましたが、拙作<A Double Fiber of Resonance>は、ISCMポルトガル支部=Miso Music Portugalのレジデント・アンサンブル=Sond'Ar-te Electric Ensembleによって、2010年9月17日に初演されました。その時の客演指揮者がPetter Sundkvist氏でした。氏は手兵であるNorrbotten NEO Ensembleと共に、当地リスボンの現代音楽祭<MUSICA VIVA 2010>に招聘参加されていて、その初演コンサートは、両団体の出演によるジョイント・プログラムでした。その縁から、今度はスウェーデンでの演奏に繋がったのです。私はまだスカンジナヴィア半島には渡ったことがないので、是非とも行ってみたいところですが、今回はスケジュールの調整が難しく、出席することは叶いません。世界の友人の厚情に感謝しながら、今日を過ごしたいと思います。去る7月31日に自らの指揮で初演したギター協奏曲のギター独奏者も、スウェーデンの音楽家でMagnus Anderssion氏でした。今年の夏は、スウェーデンとの縁が一際深い私なのです。今日は、写真のかわりに、記事の音楽祭のロゴマークを貼り付けましょう。

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  • 13 Aug
    • 日本現代音楽協会HPリニューアル・オープン!

      日本現代音楽協会のホームページが、装いも新たに、リニューアル・オープンしました。このブログの右側BOOKMARK欄からジャンプできますので、是非お訪ねください。相互リンクも大々的に張っていただきましたので、「現音ホームページ」トップ・ページの「ブログ」をクリックすると、<マリオ副会長のアメブロ>という表示が出てきて、そこをクリックするとこのブログにジャンプするように設定していただきました。どうぞ両サイトや、その他のコーナー等も併せて、ご高覧をお願いいたします。「現音HP」は、ブログやTwitter等の展開も組み合わせながら、日本の現代音楽界の活性化の一翼を担うべく、活発な広報活動を展開していますので、どうぞ定期的に覗いてみてください。日本現代音楽協会は、祖となる新興作曲家連盟の発足が1930年ですから、昨年で創立80周年を迎えています。そこで、2010年度と2011年度を<創立80周年記念事業>と位置づけて、様々な企画を展開しています。どうぞご注目ください。写真は、私の好きな場所の一つ、ニューヨークのMoMA館内の風景です。

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  • 12 Aug
    • 大地震から5ヶ月〜これからが正念場の日本

      東日本大地震から昨日で5ヶ月になりました。まだまだ避難生活を余儀されなくされている方々に、お見舞い申し上げるとともに、災害や事故の復旧活動に危険を厭わずに従事されている方々に、敬意とエールを送りたいと思います。それにしても、日本は凄い国です。東北自動車道や東北新幹線を、あれだけの大地震による大きな被害から、短期間の内に復旧させました。海外から見ると驚異的で冷静な復旧・復興に見えるようです。しかし一方では、特に津波にのまれてしまった地域の復興と原子力発電所の事故の沈静化については、なかなか思うように捗っていないようにも思われます。まだまだ長い時間がかかる復旧・復興は、むしろこれからが正念場であると言えるでしょう。そこにもってきて、世界の金融市場の動向が不透明で、円高傾向に拍車がかかっています。まったくもって難しい世の中になったものです。それでも、日々の生活を比較的平穏に過ごすことができている私たちは、この細やかな幸福を、大切に認識しなくてはいけないのでしょう。きっと、日本はこの苦境を乗り越えて、更なる発展を遂げて行くと、私は確信しています。音楽家である私が一人でできることはたかが知れていますが、これからも、創作活動や演奏活動や企画プロデュフース活動を通じて、社会を元気にすることで、微力ながら貢献していきたいと願っています。また、私が近年深く関っている「音楽づくり」の活動は、楽器がなくてもいつでもどこでも身体一つあれば老若男女誰でも参加できる集団創造プログラムですから、被災地でも避難所でも今すぐ実践可能なノウハウです。その、新時代の音楽教育プログラム「音楽づくり」に興味のある方へのお知らせです。下記の通り、<WSLの会>(ワークショップ・リーダーの会という意味です)を行ないます。日本現代音楽協会/現代音楽教育プログラム研究部会の主催ですが、興味のある方ならば、作曲家・演奏家・教員・学生・等々、経験の如何に問わず何方でも参加できます。****2011年度<WSLの回>開催概要****日時:8月25日(木)14:00~16:30会場:洗足学園音楽大学 現代邦楽研究所(1220教室)(東急田園都市線溝の口駅・JR南武線武蔵溝口駅より徒歩8分)〒213-8580 神奈川県川崎市高津区久本2-3-1主催:日本現代音楽協会/現代音楽教育研究プログラム研究部会協力:洗足学園音楽大学/現代邦楽研究所###プログラム(予定)###1)開会あいさつ・参加者紹介2)小学校訪問WS報告3)第77回日本応用心理学会(2010年9月/京都大学)参加報告4)<音楽づくりワークショップ研修会 in 沖縄>報告5)小学生を対象とした場合の年齢層別  (低学年・中学年・高学年)の傾向についての検討6)今後の活動についての検討7)その他参加希望の方は、準備の都合上、8月19日(金)までに日本現代音楽協会事務局までご一報ください。お申し込みいただいた方には返信メールをお送りします。その要領にしたがって当日にご来場ください。******************************技術指導を伴わない・・・誰でも参加できてその場で創造活動ができる・・・どんな音でも素材として音楽に結びつけていける・・・そんな素晴らしい世界を、広く皆さんに知っていただきたいと私は考えているのです。今日の写真は久しぶりにポルトガルのカットにしましょう。シントラにあるぺーナ宮殿を下から見上げた構図です。夏の王宮(シントラの王宮)等と合わせて、ユネスコ世界遺産に登録されています。

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  • 09 Aug
    • マーラー/交響曲第1番「巨人」

      8月5日の記事<マーラー没後100年!>で予告すた通りに、マーラーの交響曲についての私見を綴っていこうと考えています。ベートーヴェン以降の作曲家の交響曲を、作曲年代順に聴き進めていくと、その作曲家の音楽家としての彫琢が深まって行く様が浮き彫りになっていきます。ベートーヴェン然り、シューベルト然り、メンデルズゾーン然り、シューマン然り、ブラームス然り、ドヴォジャーク(ドヴォルザーク)然り、チャイコフスキー然り、ブルックナー然りですが、何といってもその圧倒的な量感や楽章数の変節や声楽の多岐にわたる導入等、マーラーのその道のり・足取りは別格の存在感があります。さて、まず最初の交響曲について始めましょう。グスタフ・マーラーの交響曲第1番「巨人」は、正にマーラーの青春の息吹といった趣の作品です。また同時に、初めての交響曲ながら、先達諸巨匠の名作に一歩も引けをとらない風格さえ感じられます。まず、第1楽章のソナタ形式の扱いから何とも大胆です。第一主題が牧歌的であるにもかかわらず、頂戴な展開部を経た後に圧縮した再現部に突入し、その再現部事態が終結部(コーダ)として機能するという何とも心憎いばかりの構成を獲得しています。また、完全4度音程を基調として空間的な序奏は、後の更なる大交響曲群に見られる楽想の萌芽と見てとれます。その完全4度音程は、他の交響曲でも基本動機の主要構成要素としてしばしば活用されます。作曲当初は5楽章構成の交響詩として構想されたこの作品、じつはここに「花の章」という副題が付せられた楽章が挟まれていたのですが、最終的には削除されました。20世紀突入間近という後期ロマン派の時代の流れの中で、標題音楽(交響詩)路線を進むのか、絶対音楽(交響曲)路線で進むのか、迷いもあったであろうマーラーの心情が伺われます。第二楽章は、マーラー流のスケルツォです。スケルツォとしてはやや遅めのテンポながら、若々しさと独特の存在感があります。第三楽章は、不思議な感じがする緩徐楽章です。交響詩の段階では「カロ(Callot)の画風の葬送行進曲」という副題が付せられていました。マーラーのユダヤ人としての気質や感性が色濃く反映された音楽なのでしょうか。とみかく独特の雰囲気に支配された音楽です。第四楽章(終楽章)のソナタ開式がまた独特です。第一楽章に比べると、提示部・展開部・再現部・終結部の均等に近くバランスしていますが、展開部の終盤から再現部の冒頭にかけては重層的で、第二主題が先に再現しているシンメトリック構成と見ることもできますし、展開部の最後に属音保続音上で第二主題が変容しているという風に捉えることも可能です。マーラーの場合、これを決めつける必要はなく、どちらにとっても良いような柔軟性と重層性を持っていると考えた方が良いと私は思っています。圧倒的で輝かしい結尾は、ベートーヴェン以来の「闘争から歓喜へ!」という交響曲のモットーの正当な継承者をアピールするに充分と言えるでしょう。さて、このような論理的な構成についての解説はともかく、この作品から放射される若々しいエネルギーは、実に魅力的です。そういった側面をロマンたっぷりに歌い上げた名演は、下の写真(LP/CBS-SONY SOCL-1054)の、レナード・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィル盤が、未だに私のベスト・ワンです。

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