隙間です

伝えたい言葉って

その場になると

なかなか 伝えられない

なぜだろう



久しぶりに 声を聞いた

涙が溢れ  元気がないことを 解らせなないように

僕は 初恋の鬨の幼稚園児ように 話をした

そのときだけでも

幸せだった

隙間より

心の隙間




            伝えたい言葉

見つめ合っていた どうしても離れたくはなかった

数分でも数秒でも君を見つめていたかった

君の手の温もりが稲妻のように僕の体に走る

時間は待ってくれない 歯がゆさが涙を誘う

発車のアナウンスが痛烈に耳に鳴り響き 

プラットフォームで人目を気にしないまま 優しく口づけをした

見えなくなるまで手を振り 胸の中で さよならっと小声で言った

優しい言葉を伝えたかったけど 僕は何も言えなかった

ありがとうって。。



言葉がひとつも見つからなくて 髪の毛をなでることしかできなかった

ずっと無言のまま消え去る電車を見ていた

取り残された 君の温もりが体から消え去り

瞬きをしないまま 泣き虫になった僕がいた

梅雨の湿った風 体温でグシャグシャになった切符

言葉のずれが憎たらしく 口足らずな僕がもどかしさを感じていた

もう一生 会えない気持ちが この時になって無性にまた涙が溢れてきた

優しい言葉を伝えたかったけど 僕は何も言えなかった

ありがとうって。。


詩:隙間

隙間です

揺らぐ

どうすることもできない歯がゆさ


隙間よりしっぽフリフリしっぽフリフリしっぽフリフリ


心の隙間

                    カメラ


今にも息が途切れそうな不安な毎日で  時計の針の音だけが聞こえるだけだった

いつからだろう 笑い声も絶え いつも二人は怒鳴り合っていた

でも 君が空に行ってから 僕は一人旅が多くなったかもしれない

理由もなく 時間に流されるまま ずっと 窓の外を見てる 

溢れ出る涙 戻ることはできない時間 優しく僕は君のカメラを撫でた

揺れている 揺れている 僕の首元には ぶらさがったままの現像されないカメラ

揺れている 揺れている 僕とカメラは同じ景色を見ながら いっしょに旅をしてるようだ




今にも倒れそうな孤独の毎日で 君が玄関を開ける音がとても幸せだった

いつかだろう 言葉の会話が少なくなり 何度もいがみ合っていた

でも 一人になってから 僕はなぜか 大人になったかもしれない

携帯電話が繋がらない場所で 時間に流されるまま ずっと 窓の外を見てる

まっすぐに日差しが僕にあたる 優しく僕は君のカメラを温かく見てた

揺れている 揺れている 僕の首元には ぶらさがったままの現像されないカメラ

揺れている 揺れている 僕とカメラは同じ匂いを感じながら だれもいない隣の席は君がいるようだ


詩:隙間