以前入手しておいた京都の麺つゆで、ざるそば(信州北部の産)を食した。非常においしい。口に入れた瞬間に広がる旨味が強く、なおかつその旨味が素早く引く。その為、そば自体の風味がより一層際立つのである。おそらく、出汁をふんだんに使い、その配合も絶妙なのであると思われる。流石は古くからの食文化を誇る京都である。このつゆは、出汁として椎茸も使っているようだ。
この、椎茸というものは、とても優秀な食材である。品質の高いものは、同じく品質の高い松茸の、更に上を行くほどなのである。
日本には素晴らしい食材がふんだんにある。元々の自然環境にも確かに恵まれてはいるのだが、やはりこれは、日本人の才能の為せる技でであろう。丹念に愛情と情熱を注ぎ込んで作ってくれる人や苦労や危険を顧みずに調達してくれる人が割とたくさんいて下さるということ。そして、そういうものを強く愛し、嗜好する事の出来る人間が数多くいる、ということ。
そのどちらもが、日本人のセンスの良さを物語っており、そしてこれらが優れた食材を多く生み出している要因であろう。
その気になり、そう望み、そう行えば、非常に美味しいものを食べることが出来る。大変に結構なことではないか!