あの苦い経験から今日までどうだっただろうか。そして次の戦いまで半年を切った。
去年の戦場では、あなたは何を見ただろう。多くの受験生。優秀な受験生。
そのときに感じただろう。「こんなに多くの優秀な受験生の中で、私が選ばれることがあるのだろうか?」
気持ちで負けていた面もあるだろう。
それからの時間はどうだっただろうか。今日までの時間が短かったと感じた人もいるだろうが、長く感じた人も多かっただろう。無敵艦隊のような高校生の身分から、アウトオブカーストの浪人生になってしまった。上位カーストでも下位カーストでもなく、社会構造から外れた浪人生になってしまったのだから、その状態に気持ちが付いていかなくて、毎日戸惑ったこともあったと思う。そういった内面と梅雨空は、時間の流れを澱ませて長くすることもある。
しかし、梅雨が明けて、この身分にも慣れて、そしてまた受験も見えてきたこの時期。ここから受験まではあっという間に時間は経過する。本当に瞬く間にそのときは訪れる。
ここから先の時間は、人生を決める戦いでしょ。まさに、生きるか死ぬかの戦い。私も30年前にその渦中にいました。
受験生の先輩として私があなたに言いたいこと。それは、あまり後先のことを考えないということです。
受験勉強は、計画性も大切なんだけど、計画を遂行していくためには、ベストであることが大切なんだよね。だからそんなに先のことを考えずに
”今日一日だけベストであること”
ただそれだけを考えていた方がいい。ひたすら今日だけ一番の自分であること。自分の考え得る最高であること。それだけを目指してほしいと思うのだよね。それを続けることが重要なんだけど、とりあえず続けるかどうかとかそんなことは考えず、その日だけを見つめる。
明日、それを実行してみようよ。一日がベストだと、何か変わるかもしれない。
いくた