私も24年前には河合塾の浪人生だった。しかし一年だけだ。そして第一志望の大学には合格出来なかった。でも二浪の選択は少しも頭になかった。飯も食わずに闘い続けて、体重は20kg減となり、様々に不調もあった。体力的にも精神的にも限界を超えた闘いをもう一年継続するなんて無理だったわ。私には第一志望の大学に相当する能力がなかったと素直に悟ることが出来た。
浪人生を正しく理解しようとすれば、それは悲惨なものであろう。社会的ヒエラルキーの最底辺、いやそれにも属さないアウトオブカースト、何のアテもない、何の保証もない、未来への道も見えない、懲役一年弱の実刑生活。
しかし、これに敢えて言い訳を付けて、立場をごまかそうとしてしまうこともある。私は浪人生ではなく、医学部受験生だとか、東大受験生だとか。
しかし、何をどうごまかしても、浪人生はただの浪人生だ。八年やっても浪人生は浪人生に過ぎない。マイノリティーには生産性がないと言い放った議員の意見には疑問符がつくが、浪人生に生産性がないのは歴然とした事実だ。
あなたは、この地獄から抜け出し、光溢れる世界へと旅立つことができるのであろうか。か細い蜘蛛の糸を登っていくことができるのだろうか。
今日の一曲は、ミスチルの蜘蛛の糸。
いくた。