第一回目に勉強したいのは、デカルトです。
テキストとして、『方法序説』(谷川多佳子訳、岩波文庫、1997年)を使用します。
この本の正式名称は、『理性を正しく導き、学問において真理を探究するための方法序説』です。
この名称にあるように、この本で、まずは哲学とはどのようなものであるのかを勉強したいと思います。
この本は、次の言葉から始まります。
良識はこの世でもっとも公平に分け与えられているものである(8頁)。
良識とは、「真偽を判断する能力」のことで、「理性」と同じ意味です。もともとは、「正しい分別」を意味しました。
この能力は、すべての人に生まれつき平等に備わっているとのことです。
だから、人によって意見が違うというのは、人によって理性が多い少ないを意味するのではなく、考え方が違うだけだ、というのです。
デカルトは、「理性すなわち良識が、わたしたちを人間たらしめ、動物から区別する唯一のものである」(9頁)、というほどに、この理性というものを大切にします。
