塾に入って一番良かったと思っていることは、塾や塾友の刺激によって中学受験に向けた長男
の気持ちが整ってきたことです。この部分は本当に、塾の力を借りなければ難しかったです。

我が家の地域では、小学校や学童では中学受験をする人が皆無に近い環境なので、そんな中で家庭学習を進めていても、本人にとっては何で自分だけ勉強するのか(自分よりやっている人は周囲に誰もいない)という気持ちが入塾前はだんだんと湧いてきているようでした。
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塾に入ったら周りが皆、当然に勉強していること、自分よりできる人の存在を成績表上とかではなくリアルな目の前の人として認識できたこと、そして友達と志望校も含めた中学受験の話ができるようになったこと等から、勉強ががぜん「自分事」になってきました。
あと、長男にとっては成績で席順が決まるシステムが、モチベーションアップに何より効果的でした(ただしこのシステムは諸刃の剣で、悪い方に作用すれば焦りや劣等感につながるでしょう)。
長男は競争心を刺激されたようで、塾に入ってからは
「一番になりたい」とかいうような言葉を何度か聞きました。聞き捨てならないので(笑)、その度に色々話しました。
「一番になりたかったら誰よりも努力しないとね。人はできる人を見るとすぐ才能とか言って羨ましがるけど、パパの知る限りどの分野でも一番できる人は、みんな少なくとも努力の量も圧倒的だよ」
「努力もただやみくもにすればいいわけじゃなくて方法があるね。野球が一番うまくなりたいとか、足が一番速くなりたいとか言われたら、パパはいい努力の仕方が分からないけど、勉強だったらパパは努力の仕方を色々知ってるから、(長男)さえ努力する気があるなら、結構力になってあげられると思うよ」
「ただ、パパは別に一番なんて目指す必要はないと思うけどね。どこまでいっても上には上がいてキリがないし、なりたい職業があるからとか行きたい学校があるから努力するのはいいと思うんだけど、人に勝って一番になるために圧倒的な努力をしたとして、それで一番になったらじゃあ何するの?それが何になるの?って思うから」
「努力は大人になってもずっとし続けるもので、それが生活の一部なんだから、『全てを犠牲にしてでも』なんてペースじゃあ続かないし楽しくないよ。そりゃあ一時的に、受験が近づいた時とかはそういう時期もあると思うけど。ずっと続けていくものなんだから、自分が楽しく生活しながら続けられるペースで頑張ればいいんだよ、一番とか考えなくても。」
こんな話を、塾に入った頃はお風呂でよくしていました。ついつい長風呂になってしまったものです(笑)
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私はあまり人との競争にばかり意識がいくのは良くないと思っています。行き過ぎればどんどん価値観が狭くなっていきますし、人に対して劣等感や優越感を抱きやすい心理構造になり、それは気をつけないと、より上位の目的であるはずの『幸せに生きる』ということに対しては逆行することにもなりかねないからです。
ドラマ「ドラゴン桜」では、藤井君がまさに最初そんな感じでしたよね。でも、藤井君は桜木先生と出会って変わりました。どちらがより楽しく、より幸せに生きられるかは明らかではないでしょうか。
受験の世界にいると、狭い価値観に囚われがちです。私としては、なるべく価値観や視野を広げる方向の関わり方をして、バランスをとって行けたらと思っています。
まだまだ書きたいことが出てきましたが、長くなってしまったので今日はここまでにしておきます。
→(続き)「中学受験へのモチベーション②勉強することの意義」

