都会で傷つき、心身ともに疲れ果てたエミリが逃げ込んだのは
15年も会っていなかった祖父の暮らすいなか町だった。
無口で無愛想で、とびきり料理の上手な祖父と
並んで台所に立つうちに、二人の距離は徐々に縮まっていく。
美しいロケーション、気のいい人々との出会いが
次第にエミリの心を癒していく。
エミリが25歳とは思えないほど幼い。
おじいちゃんのすることを一生懸命に真似するかわいい孫。
せいぜい中高生くらいにしか思えないんだけど![]()
なのに、たったひと夏で完璧に包丁を研ぐスキルを身につけ
見事な包丁さばきで料理を作るまでに成長する。
天才か!?・・・いや血筋か・・・
いい人たちがたくさん登場したわりには
エミリとの関わり合いがそれほどでもなかった気がする。
まあひと夏のことだし仕方ないか。
辛いのは自分だけじゃない。
どんな人にもそれぞれ事情がある。
憎まれ役で登場した沙耶ちゃんにもね。
まあ色々つっこみどころはあったけれど
最後の最後で涙が止まらなくなった。
ほんとにもう、森沢作品は人の涙腺を刺激する。