前傾姿勢で高重量を扱うスクワットやデッドリフトでは、「腹圧をかける」ことが極めて重要です。
腹圧が必要なのはスクワットだけではありませんが、本日はスクワットにおける腹圧について説明します。
尚、動画にもある通り腹圧には、ドローインとプレイシングという2種類のやり方がありますが、筋トレに必要なのは、吸い込んだ息によりお腹を膨らませるプレイシングだと思ってください。
〜腹圧をかける動作の正しい意味〜
腹圧とは、お腹に圧力をかけることですが、このお腹に腹圧をかける動作の仕方=腹筋に力を入れるときの意識の仕方を勘違いしやすいです。
腹圧とは、腹筋に力を入れてお腹を締め付けるのではなく、お腹に空気を入れ膨らませた後に腹筋に力を入れて体幹を安定させるためにかける圧力です。
腹圧をかけるのは横隔膜とお腹周りの筋肉
「腹腔」という空間が身体の中(肋骨と骨盤の間くらい)にあるのですが、その空間に圧をかけることが腹圧です。そこに圧をかけてくれるのが”横隔膜とお腹わまりの筋肉で、呼吸をすると肺が膨らみ、横隔膜が下がります。その後にお腹周りの筋肉に力をいれるといわゆる「いきむ」とか「踏ん張っている」状態になります。この状態が腹圧をかけている状態です。
〜どうして腹圧が必要なのか?〜
☑️体幹を安定させることで腰への負担を軽減。
☑️背骨を守ることでケガを防止
☑️腹圧をかけ正しいフォームを習得。
空気が入っている(腹圧がかかっている)風船は軸(体幹)が安定しています。反対に空気の入っていない(腹圧のかかっていない)風船はぐにゃりとしており、腰や背中に大きな負担がかかります。
〜腹圧をかけるやり方は?〜
- 息を吸ったら、お腹の中でボールが膨らむイメージをする。
- 膨らみきったボールを腹筋と腰回りの筋肉でギュッと締める
- 締める時に息を止める。
- 腹を膨らませるというよりは、みぞおちに空気を入れるイメージ。
- 胸を張り、背中を自然に反らす。腹圧をかけ力を入れる際は、身体の前側だけでなく身体の後側も意識する。身体を横から見た時のS字ラインが出来上がるイメージ。
正しく腹圧をかけることで、体幹部が安定し、良いスクワットになります。さらに、腹圧により身体の軸が出来上がっていけば、骨格の上に重量がかかるので、骨格で受け止められるようになります。
