体罰を考える その1 | シニア犬 最期まで幸せでいてほしいから

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体罰に反対する声明
 いろいろなSNSで話題になり、時に炎上してる(?)というほど過激な書き込みがあった、咬み犬を強制するトレーナーさんを取材したNHKテレビの番組。私も実際に見て、たくさんの思うことがありました。なにより、私が一番びっくりしたのは、いわゆるメディアの力・・・。放送後、NHKテレビには多くの視聴者から今回の主人公を「真のプロフェッショナル」として称賛し、「咬む犬を保健所に送らずに済むよう、咬まれながらも必死になって治そうとする姿に感動した」というコメントが送られてきたというのです。これとは反対に「中村氏のやり方は完全な動物虐待である」とか「動物福祉をどのように考えているのか」というお叱りのご意見ももちろんあったようですが、その後のブログやFBなどの反響を総合すると、犬の訓練に対する「体罰必要論」が大手を振って歩き始めた印象を受けました。つまり、この放送は、飼い主さんを始めとする視聴者に対して、「しつけに体罰を用いることは正しいし、必要である」という非人道的な認識を広めたように思えたのです。さらにいえば、メディアで大きく取り上げられた後に必ず出現する「模倣者」、つまり、犬を投打する人を生み出した可能性だってありますよね。改めてメディアは怖いなあと思った次第です。私たち視聴者はメディアから与えられた情報を意外なほどすんなりと受け入れてしまいがちなものです。ましてや今回はその運営資金の一部を私たちが拠出しているNHKさんですから、なおのことだったのかもしれません。
 さて、私の獣医師としての専門は行動診療です。これに関心を持つ獣医師のグループ、日本獣医動物行動研究会では昨日、犬のしつけや行動修正に体罰を使用することについて「反対する声明」をリリースしました。その全文を載せておきます。この声明文を補足するための資料も作成し研究会のHP http://vbm.jp/seimei/85/ に掲載しましたので是非読んでみてください。今回ちょっとこのブログが遅れたのはこれらの作成に一生懸命取り組んでいたからです。すでにこのブログに書いてきたことに一部重複しますが、次回からこれらの解説をさせていただき、もう一度、わんことの楽しい生活をするための私の立ち位置を明らかにさせていただきたいと思います。。
 体罰に反対する声明:

  日本獣医動物行動研究会は、飼い主、トレーナー、獣医師など動物にかかわる人が、家庭動物のしつけや行動修正のために「体罰」を用いること、またこれを推奨する行為に反対します。体罰は一種の暴力であり、動物福祉を侵害する行為です。動物は体罰を受けることにより身体的だけではなく精神的な苦痛をも感じます。
  私たちは、体罰に依ることなく科学的な根拠に基づき、動物福祉にかなった効果的で持続性があるしつけや行動修正の手法を開発・研究し続けること、それらを社会に発信・啓発し続けることに邁進します。

 

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