グルーミング | シニア犬 最期まで幸せでいてほしいから

シニア犬 最期まで幸せでいてほしいから

ブログの説明を入力します。


テーマ:

犬の行動学1 舐める

 あけましておめでとうございます。えっ?そうですよね。遅すぎです(笑)。新年そうそう、いろいろありまして!本年もよろしくお願いします。さて、るか(ポメラニアン)が良く寝る話を書いたあと、久しぶりに彼をゆっくり観察する機会を得ました。で、おそらくみなさんの犬もするであろう3つの行動を選んで解説したいと思います。

 今日はグルーミングの話です。グルーミングには四つの働き、すなわち、毛並みと皮膚を清潔を保つこと(抜け毛や毛玉、汚れ、散歩中についた葉、枝、ダニやノミなどの寄生虫などの除去)、傷の殺菌(犬の唾液は化膿菌として有名なストレプトコッカスや大腸菌に対して抗菌性がある)、気化熱を利用した体温調整、ストレスがかかった時に緊張を和らげることがあります。首と胸との境界部分より尾側は舌や歯先を使ったグルーミングが可能です。残りの部分は手や足を利用し、スクラッチ、つまり軽くひっかくことによるグルーミングが主体なので、舌を使って行う部分に比較してちょっと雑になります。猫では、前足を舐めて濡らしこれを利用して顔や耳のあたりを上手に、丁寧にグルーミングします。よく、猫が顔を洗うという表現がされますね。小型犬でも猫のように前足を使っての顔部分のグルーミングを行います。私は小型犬飼育の経験がるかしかないのですが、友人の家のポメラニアンも、マルチーズも、トイプーも、狆もするのでたぶん多くの小型犬がするのだろうなあと想像しています。面白いことに私が飼ったシェパード、コリー、ハスキーなどの大型犬はいずれもしませんでした。だから大型犬では稀なのだろうと思います。というか片足をあげてバランスをとりながらゆっくり頭をなでるという行為が大型犬では物理的に難しいように感じます。

 効能の4つ目、ストレスがかかった時に緊張を和らげるためのグルーミングは転位行動とも呼ばれ、人が頭を掻くのと一緒なのですがこれにも小型犬と大型犬に違いがみられます。小型犬では前足の肉球の間を舐める個体が多いのに対し、大型犬はもう少し上、手と肘との間すなわち前腕を舐めることが多いのです。不安傾向が強いと一晩だけのお留守番の間に小型犬では手が腫れてしまったりしますし、大型犬では前腕の毛がすべて舐めとられてしまったりします。このような舐め行動が常時持続することにより、脱毛状態が継続したり、感染して肉芽腫を作る状態になると「常同障害」と診断され、行動診療の治療対象となります。不安を和らげる薬剤の投与と共に、飼い主との関係の見直し、飼育環境の見直し(エンリッチメントをかけるなど)の対処をしていきます。
 犬同志(母犬と子犬、子犬と母犬、仲間の犬同志)で舐める行動の延長でしょうか、はたまた汗に含まれる塩分や脂肪分のせいでしょうか、飼い主を始めとする人間を舐める犬も多いようです。犬の口腔内には犬自身には何の悪さもしないのですが、時として人間に重大な疾患を発症させるパスツレラやカプノサイトファーガ・カニモルサスなどの細菌が普通に存在しますから、犬に舐められたら必ず手を洗う、口などは舐めさせないことを徹底してくださいね。

獣医師・南佳子さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります