キング・クリムゾン 50周年:モルゴーア・クァルテット | 懐かしエッセイ 輝ける時代たち(シーズンズ)

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懐かしい’60s’70s’80s
ひときわ輝いていたあの時代の思い出のエッセイ集です。
毎週土曜日更新予定です。

今日は。記録的大雨で大変な被害がでてしまいました。

川が氾濫しないよう一刻も早く堤防などを増強してほしいです。

被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

 

今週は、ロシア・ワールドカップで日本のテレビは溢れていましたね。

惜しくもベスト8は逃しましたが、頑張りましたね。

ベスト8には大きな壁が日本の前にはあるのかもしれません。

でも今後に期待できる内容でした。

一方、王者ブラジルが敗れ南米勢が姿を消しました。

赤い悪魔・ベルギーのあの強さをみると勢力図が変わってきているのかもしれませんね。

 

今週は、「キング・クリムゾン」です。

 

 

<キング・クリムゾン 50周年
     :モルゴーア・クァルテット>
 
<プロローグ>
 最近「何周年」という言葉が巷にあふれていませんか?
○○周年は数字の5と0の区切りで発表されることが多いですね。
アット・ランダムに数字の大きいものから拾ってみましょう。
 
いわさきちひろ生誕100年
パナソニック100周年
VAN60周年?
永井豪画業50周年
 (永井豪画業50年となると、デビュー作?『ハレンチ学園』が50周年ですね。)
『あしたのジョー』50年
ビックコミック50周年
『ゴルゴ13』 50周年?
野球盤発売50周年?
キングクリムゾン バンド結成50周年
ディズニーランド開園?35周年
『アンパンマン』放送35周年
 
まだまだありました。
ユーミン デビュー45周年
サザンオールスターズ デビュー40年周年。

 僕が気がついただけでこれですから、まだまだあると思います。
(余談ですが、今年100周年を迎えた会社は、東京商工リサーチによると1,760社あるそうです。)

 人や会社が誕生し活躍。
そして人や会社によってモノが造られ、それが長い間愛用され続く。(例えば野球盤)、
又、人や会社によって、作品やプロジェクトといったコトが発表される。(例えば、「ハレンチ学園」が発表され、永井豪がマンガ家で世に認められる)
所謂モノとコトは成長を遂げているということでしょうか?
また、サブカルも含めて、文化が厚くなっていることでしょうか?
 
弦楽四重奏団モルゴーア・クァルテット
 (写真:アルバム・ジャケット:クリムゾン・キングの宮殿)
  
「キング・クリムゾン バンド結成50周年」なんですね。
 正直、僕は「キング・クリムゾン」は詳しくありません。
強烈な、プログレシッブ・ロックのファンだった弟の影響で、家にはELP(リンク)・ピンクフロイドと同じようにキング・クリムゾンの曲も流れていたので高校生から聞いてはいました。
60年代から70年代の我が家は、ステレオは居間に置かれていましたから、誰かが聞いているLPを聞かざるをえなかった状況です。 

キング・クリムゾン ファンには怒られますが、正直、アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』の強烈なジャケットと『クリムゾン・キングの宮殿』の曲くらいしか覚えていません。
そんな僕ですが、デビュー作の「クリムゾン・キングの宮殿」のジャケット一度見たら忘れられません。
弟は強烈なELPファンだったので、もしかしたら、ELP結成前に在籍したグレグ・レイクがキングクリムゾンにいたので、このバンドを聞いていたのかもしれません。
 
 そんな中、本屋でムック本「キング・クリムゾン 増補新版 (KAWADE夢ムック 文藝別冊) 」が目に入りました。
「キング・クリムゾンの50周年」を特集していました。
家に帰って、ネットで調べたら、この本「 増補新版」とある通り、以前出版された本を改訂したものなのですね。
 その本の、インタビューの中に、弦楽四重奏団モルゴーア・クァルテット荒井英治の名前がありました。
 この人、「オーケストラ版 TARUKAS」(リンク)を紹介した時に書きましたように、「東京フィルハーモニー交響楽団」のコンサートマスターです。
 彼は、キングクリムゾンの中で、『RED』が好きだといいます。
 
 ●RED
そこで、モルゴーア・クァルテットの「RED」を聞いてみましょう。
 ○モルゴーア・クァルテット RED(3:44)
   
  
  どうですか?
  クラシック・ファンが知らずに聞いたら、現代音楽家の作品と勘違いするのではないでしょうか?
  聞きこむうちに、弦楽四重奏好きの僕は、この作品が気に入ってしまいました。
  特に、2分45秒あたりで、チェロが切り込むあたりが特に好きです。
すみません、そのすごさを音楽的には説明できません。
  

  実は僕は本家の「キング・クリムゾン」『RED』を聞いたことがなかったので、聞いてみました。
 ○キングクリムゾン  RED(6:31) 1974年9月27日に発表
  
      
 ○キングクリムゾン  RED    LIVE版
     
 
 
 
 ●21世紀の精神異常者
  
 
 ついでですから、アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』から1曲きいてみましょう。
   アルバムの1曲目?を飾る『21世紀の精神異常者』
 
 
 
   ○モルゴーア・クァルテット 21世紀の精神異常者
 
  ○キングクリムゾン 21世紀の精神異常者
 
アルバム版の映像が見つからなかったので、最近のLIVEから。
  
 
 <弦楽四重奏> 
 
 ここで、弦楽四重奏について簡単にご紹介しましょう
 編成は第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラの4台が基本です。
 ハイドンが「弦楽四重奏曲」の確立に貢献したとされ、「弦楽四重奏の父」とも言われています。
 
 僕は、実は弦楽四重奏は、クラシックの中で、交響曲よりも好きです。
 交響曲ほど壮大ではありませんが、四本の弦がそれぞれ個性を発揮しながら調和しています。
 文学でいうと、交響曲が長編小説で、弦楽四重奏は長編詩のように僕には思えます。

 ●悪の教典#9 第1印象(Karn evil 9 1st impression)
  いい機会ですので、前に紹介したELPのモルゴーア・クァルテットの演奏の「悪の教典#9 第1印象」も聞いてみましょう。
    
 ○モルゴーア・クァルテット ELP  Karn evil 9 1st impression interpretation violin
 
 
 ○ELP   悪の教典#9 第1印象(Karn evil 9 1st impression)
 原曲を知らない方のために、こちらも原曲を載せましょう。
 
 

 
 
余談ですが、このグループ実は、こんなCDも発売しています。
 
  『トリビュートロジー』 :
キース・エマーソンに捧げたアルバムで、ELPの『トリロジー』にそっくりですね。
    
 
 
 
ELPの『トリロジー』
 
 
 2016年春にはキース・エマーソンの来日コンサートが予定されていて、そこでモルゴーア・クァルテットはゲスト参加する予定だったといいます。実現されなかったのが残念です。
 
 
 ここまで聞いていただいたように、モルゴーア・クァルテットのロックへのアプローチは違和感ないように僕には思えます。
プログレッシブ・ロックはクラシックやジャズをベースにしていると言われています。
クラシックをロックにしたのを、再度クラシックに戻すので、違和感がないのかもしれません。
いずれにしても、原曲がいい作品だからだとは思いますが。
 
 前に書かせて頂きましたが、ロックの名曲は、ロックもバンドとしてでなく、こういう形でも、何百年も演奏し続けられていくのかも、しれません。
 
<キングクリムゾン>
 それにしても、結成50周年なんてすごいですね。
長寿ロックバンドとしては、62年結成のストーンズに次ぐのでしょうか?
本当はここで、バンドのプロフィールを書いた方がいいのでしょうが、素人が書かない方がいいので、止します。
 
 個人的には、ベースのトニー・レビンは以前から知っていいました。
ポール・サイモンが創った映画『ワントリック・ポニー』にバンドマンとして出演していました。
 全くの余談ですが、この映画のバンドは凄いメンバーでしたね。
ギターにエリック・ゲール、キーボードにリチャード・ティー、ドラムにスティーブ・ガッドそしてこのトニー・レビンですから。
(写真 バンドの四人)
 
上にあげた、○○周年については、会社は別として、今後このブログで取り上げて行けたらと思います。