「ボクはやっと認知症のことがわかった」を読んで。
長谷川式スケールの御本人が著書の、実際に認知症になってみての事が書かれています。
※この先ネタバレ注意
読んでみて、
長谷川式スケールを生み出した頃の話や、認知症をカミングアウトした時の話、これからの残りの人生についてが書かれていました。
長谷川式スケールを作り出した頃、世界中で認知症を測るための物差しはどこにもなく、
アメリカのフォルスタイン夫妻が開発したMMSEも長谷川式スケールの発表の1年後に出たようです。
そう思うとかなり凄いことだと思います。
初めは、総理大臣の名前などを質問としていたそうですが、年代で変わるので、いつの時代でも誰にでも適応する内容に改定していった事も分かりました
認知症の方への関わりで、笑いのある日常が好ましい事が書かれています。
とてもいい視点だなと思い、読みました。
感情は残っているので、認知機能が衰えても、優しく温かく接すれば、認知症の人も安心して過ごせるからです。
この本で、心に残った部分があります。
79頁になります。
にっこり笑った女の子という表記とともに。
長谷川さんはパーソンセンタードケアを伝えたくて、例としてあげた子どもの話ですが、とても心に響きます。
転んで泣き出した小さな子の横で、女の子が近づいて、起こすのかと思いきや、一緒に腹ばいになり横たわり、にっこりと笑うと、小さな子もにっこりとしてくれたそうです。そして、起きようねと声をかけて、小さな子もうんと返事をして起きたはなし。
寄り添いの例ですが、とても素敵な話でした
これは、人間生きている間にはいつでも参考になる話だと思います。
相手と同じ目線で寄り添える心と意識と行動力が素晴らしいと、さとっちは思いました
夜は食べて寝ることがルーティンで行動しやすい事も書いていました。
ずっと日常で同じ症状じゃない人も居るということです。
認知症って深いですね。
最後に、長谷川さんは、認知症関連の指導者の立場の人をアフターケアする仕組みを整えようと考えているようです。
ずっと人の役に立てるようにと考え続けて、生きていらっしゃる人生がとても素敵だと思いました