【〇○婦問題】2021.05 (h) | ぺる Ⅱのブログ

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続・チラシの裏書き

 

 

 

目次 

 

2021

01(05/04)祖父を暴行した日本軍に抵抗し連れていかれた「慰安婦」被害者が死去

02(05/06)日本軍「慰安婦」被害者のイ・ヨンスさん、「慰安婦損害賠償却下」を不服として控訴

03(05/06)韓日、20分間の外相会談で慰安婦問題や福島原発汚染水めぐり“平行線”辿る

04(05/08)[レビュー]日本軍「慰安婦」被害者の沈黙を聞き取り、記録すること

05(05/16)「来月、英国でのG7サミットに合わせ韓米日首脳会談を推進」

06(05/20)「少女像の展示」許可した愛知県知事のリコール運動で、右翼が署名偽造

07(05/22)米下院議長「慰安婦問題における正義の実現を見届けたい」文大統領との面会で言及

08(05/25)カン・チャンイル駐日大使、赴任から4カ月で信任状提出

09(05/28)「慰安婦運動」30年…原則論と現実論、初めて一堂に会する

 

 

 

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01 

祖父を暴行した日本軍に抵抗し連れていかれた「慰安婦」被害者が死去
登録:2021-05-04 03:24 修正:2021-05-04 06:30

「慰安婦」被害者Uさん死去…残る生存者は14人 
女性家族部長官「名誉・尊厳回復事業を積極的に推進」



正義記憶連帯提供//ハンギョレ新聞社

 

 日本軍「慰安婦」被害者の1人の女性が2日に死去した。これで政府に登録されている日本軍「慰安婦」被害生存者は14人に減った。正義記憶連帯(正義連)は3日、「慰安婦」被害者のUさんが前日の午後10時ごろ、92歳でこの世を去ったと明らかにした。
 

 1929年に忠清北道で生まれたUさんは、13歳だった1941年、祖父に暴行を加える日本の軍人に抵抗し、末の叔母とともにトラックに乗せられ、日本に連行された。その後、下関の紡績会社で3年ほど働き、広島に再び連行されて日本軍「慰安婦」被害者となった。解放後に釜山(プサン)に帰ってきたUさんは、1993年に政府に日本軍「慰安婦」被害者として登録した。以降、国外での証言や水曜集会への参加などの、日本軍「慰安婦」問題の解決に向けた活動に参加した。正義連は「故人と遺族の意向により、葬儀は非公開で行う」と発表した。
 

 チョン・ヨンエ女性家族部長官は「またしても一人の日本軍『慰安婦』被害者が亡くなり、とても胸が痛む。今はUさんが安らかな安息を得られることを願う」と哀悼の意を表すとともに、「日本軍慰安婦被害者の方々が健康で平穏な老後を送れるよう、政策的支援を強化する一方、名誉と尊厳の回復に向けた事業も積極的に推進する」と語った。
 

イ・ウヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/993628.html
韓国語原文入力:2021-05-03 11:56
訳D.K

 

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02 

日本軍「慰安婦」被害者のイ・ヨンスさん、「慰安婦損害賠償却下」を不服として控訴

登録:2021-05-06 02:42 修正:2021-05-06 07:13

 

「正義と人権が勝利する」


日本軍「慰安婦」被害者たちが日本政府を相手取って起こした2つ目の損害賠償請求訴訟の一審で敗訴した4月21日午前、ソウル瑞草区のソウル中央地裁入り口で女性人権運動家イ・ヨンスさんが記者団に答えている=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 

 日本軍「慰安婦」被害者であるイ・ヨンスさん(93)が、日本を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で訴えを却下した一審判決を不服として、控訴することを決めた。
 

 「日本軍慰安婦問題国際司法裁判所(ICJ)付託推進委員会(推進委)」は5日、「イ・ヨンスさんが、4月に日本の戦争犯罪や反人道的犯罪などの国際法違反の責任に免罪符を与えたソウル中央地裁の判決を不服として、控訴することを決定した」とし「イ・ヨンスさんは、控訴審では正義と人権が勝利するだろうとの期待を示した」と発表した。推進委はまた、「イさんは、日本政府が訴訟に参加しないなど、韓国の裁判所を露骨に無視する態度を示したことを批判した」と加えた。
 

 推進委は、イ・ヨンスさんが慰安婦問題をICJに付託することを重ねて要請したと伝えた。「慰安婦」制度に対する犯罪事実の認定、真の謝罪、歴史教育、「慰安婦」歪曲または反論などについて、ICJで司法的判断を受けようというものだ。イさんは先月14日、記者会見を開き、日本軍「慰安婦」問題ICJへの付託を提案している。
 

 ソウル中央地裁民事15部(ミン・ソンチョル裁判長)は4月21日、イさんや故クァク・イェナムさんら慰安婦被害者と遺族20人が日本政府を相手取って起こした損害賠償請求を却下した。判決は「現時点で有効な国家免除(主権免除)に関する国際慣習法と、これに関する最高裁の判例によれば、日本政府を相手に主権的行為に対して損害賠償を請求することは許されない」と却下の理由を明らかにした。却下とは、訴訟要件を満たしていないとの理由で、内容を判断をせずに裁判を終わらせる決定だ。これは、別の12人の被害者が起こした1つ目の損害賠償請求に対する1月8日の一審判決とは異なるもので、物議を醸した。ソウル中央地裁民事34部(キム・ジョンゴン裁判長)は、被告の日本に対し被害者1人につき1億ウォン(約970万円)の損害賠償を命じる原告勝訴の判決を下している。
 

チャン・ピルス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/993984.html
韓国語原文入力:2021-05-05 15:46
訳D.K

 

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03 

韓日、20分間の外相会談で慰安婦問題や福島原発汚染水めぐり“平行線”辿る
登録:2021-05-06 05:59 修正:2021-05-06 07:06

両国外相、コミュニケーションの必要性には共感


チョン・ウィヨン外交部長官(左)と日本の茂木敏充外相が今月5日(現地時間)、ロンドンで韓日外相会談を開き、記念撮影を行っている=外交部提供//ハンギョレ新聞社

 

 チョン・ウィヨン外交部長官と日本の茂木敏充外相が5日(現地時間)、英国のロンドンで初めて向かい合った。1月の日本軍「慰安婦」被害者賠償判決後、さらに悪化した両国関係がなかなか接点を見いだせないなか実現した高官会談であるだけに注目を集めた。
 

 韓日外相会談は、同日午前、ロンドン市内のグロブナーホテルで、韓米日外交長官会談を終えた後に開かれた。韓日両国政府の説明によると、3カ国会談は50分ほど行われ、その後席を移して2国間会談が20分間にわたり続いたという。今年2月初めに就任したチョン長官は、韓日関係の悪化で茂木外相と3カ月間電話会談すらできていない状態だった。両国の外相が集まるのは、昨年2月15日のミュンヘン安全保障会議への出席を機に会って以来、1年3カ月ぶり。
 

 会談直後、外交部は報道資料を発表し、「北東アジアおよび世界の平和と繁栄のため緊密に協力する必要性に共感」し、「韓日関係を未来志向的に発展させていくことに同意した」と明らかにした。主な懸案である北朝鮮・北朝鮮核問題に関しては「韓日両国及び韓米日3カ国が緊密にコミュニケーションを取ってきた点を評価」し、「朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和定着に実質的進展をもたらすために引き続き協力していくことにした」と述べた。
 

 しかし、両国の足を引っ張っている強制動員被害者に対する賠償問題や日本軍「慰安婦」判決、福島原発汚染水など、主要懸案については隔たりを埋めることができなかった。チョン長官は同日「(福島原発汚染水の海洋放出が)周辺国と十分な事前協議なしに行われたことに対して深い憂慮とともに反対の立場を明確に伝えており」、日本は自国の立場を説明した。一方、茂木外相は、慰安婦賠償判決と最高裁(大法院)の強制動員労働者に対する賠償判決の問題に対する日本側の基本的立場を繰り返した。日本政府は二つの問題が1965年の韓日請求権協定と2015年の韓日政府間合意で解決済みであり、二つの判決は「国際法違反」だとして、韓国政府に「具体的解決策の提示」を求める立場を貫いている。
 

 外交部は、チョン長官がこれに対し「日本側の正しい歴史認識がなければ、過去の歴史問題は解決できないと強調し、慰安婦や強制動員被害者関連の韓国の立場を説明した」と伝えた。会談の時間が短く、議論を深めることができなかったものとみられるが、両国共に基本的な立場を繰り返したわけだ。
 

 この日の両外相の会談が今後の韓日関係にどのような影響を与えるかはまだ未知数だ。主要懸案をめぐる両国の立場の違いを狭めるのは難しく、日本国内の政治状況を口実に、最後まで会談ができるかどうかをめぐって日本政府が綱引きした状況をみると、韓日関係が画期的に進展する可能性は高くなさそうだ。対中国・対北朝鮮政策の推進のために韓米日の緊密な協力を重視する米政府の要請に応えるかたちで、韓日が向かい合ったにすぎないという評価も出ている。
 

 ただ、両外相が共にコミュニケーションの必要性を強調したのは、硬直した両国関係に肯定的な要因と言える。外交部の当局者はこの日の会談が「良い雰囲気で対話が進み、両国間の意思疎通を本格的にはじめるきっかけとなった」と説明したのが注目される。日本政府はこれまで「韓国が先に関係改善のきっかけを作らなければならない」とし、高官級対話を拒否するなど硬直した市政を崩さなかった。これにより、1月から赴任したカン・チャンイル駐日韓国大使は菅義偉首相だけでなく茂木外相ともこれまで会うこともできず、天皇に信任状の呈上もできていない状態だ。今回の会談を皮切りに両国の高官級対話が再会するかが今後の韓日関係の方向性を見極める上で重要な観戦ポイントになる見通しだ。
 

 これに先立ち、米国側の主導で実現した韓米日外相会談では「朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和定着の実質的進展のため協力を強化していくことにした」と外交部は伝えた。アントニー・ブリンケン米国務長官は3日(現地時間)に続き、韓日外相に米国の北朝鮮政策の見直し結果を説明しており、韓米日外相は北朝鮮政策を進めるうえで、今後も3カ国が緊密にコミュニケーションを取り、協力していくことにした。外交部はこの場で3カ国外相たちが韓日米の協力の重要性を再確認したと明らかにした。
 

 しかし、日本のメディアが伝える日本の反応は依然として冷ややかだ。朝日新聞は茂木長官が慰安婦判決について韓国政府の適切な処置を要求し、強制動員被害者の判決と関連しては現金化は「絶対避けなければならない」と指摘するとともに、「日本が受け入れ可能な解決策を早期に示すべき」という日本の基本立場を繰り返したと報じた。日本政府関係者も今回会談が実現したのは米国の意向によるものとし、「茂木氏が米国の顔を立てた」という反応を示した。
 

キム・ジウン、キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/994022.html
韓国語原文入力: 2021-05-06 02:40
訳H.J

 

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04 

[レビュー]日本軍「慰安婦」被害者の沈黙を聞き取り、記録すること
登録:2021-05-08 07:41 修正:2021-05-08 12:06

『聞き取りの時間』 キム・スム著、文学実験室


作家キム・スム氏//ハンギョレ新聞社

 

 作家のキム・スム(写真)はここ数年間、日本軍「慰安婦」問題の小説化に尽力してきた。長編『ひとり』(岡裕美訳、三一書房)、『流れる手紙』、証言小説『軍人が天使になるのを願ったことがあるか』、『崇高さは私を覗きみるのさ』などがその作品たちだ。新しく出版された中編小説『聞き取りの時間』は、そうした作業の延長であり、映画で言えばプリクエル(前日譚)にあたる作品だ。


『聞き取りの時間』キム・スム著/文学実験室/1万ウォン//ハンギョレ新聞社



 小説は、「慰安婦」被害者の口述証言を本で構成するチームに参加した「私」ソン・ユンジュが、晋州(チンジュ)に一人で暮らす被害者のおばあさん、ファン・スナムを訪れ、彼女の言葉を録音しようとした1997年8月のある一日を背景としている。録音機と6本の録音テープを持ってきたが、スナムさんの口は固く閉ざされたままで、テープにはソン・ユンジュの質問とスナムさんの沈黙だけが蓄積されていく。だからといって成果がなかったとはいえない。スナムさんの沈黙も、厳然とした証言の一部だからだ。
 

 「テープ起こしをするとき、彼女の沈黙も文字に起こし、記録しなければならない。彼女の表情、身振り、ため息、目の色、顔色、視線、瞳の震え、ためらい、涙も…。それらもまた彼女の発話されなかった言葉であるから」
 

 『聞き取りの時間』でソン・ユンジュは、スナムさんの発話された言葉よりも発話されない言葉を多く聞く。スナムさんは頑固なほど沈黙を守っていたが、たまに脈絡のない言葉を一言二言つむぐ。「また来た…」「…なぜまた来たんだろう?」「…ようこ」「彼女が来たんだって…」「…なんで来たんだって?」「どうして… 今になって…」「話もできないってのに…」。後の部分はおそらく1997年8月4日に「慰安婦」出身でカンボジアに住んでいたが、約50年ぶりに帰国したフンさんを指す言葉だろうが、それさえも意味をなしてつなげることはできない。そして再びもどかしいような言葉がいくつか発話され(「連れて行った…」「私を…」「誰かいる…」「女…」)、ついに暗転。
 

 スナムさんの沈黙だけが障害というわけではない。別々に暮らすスナムさんの妹は、スナムさんが精神病院に入院していた経歴を持ち出して口述を記録するのを妨げる。ソン・ユンジュの、そして作家キム・スムの「慰安婦」証言の聞き取りは、このような幾重もの難関を乗り越えてなんとか達成されたもの。小説の最後の部分でソン・ユンジュが幻聴のように聞くスナムさんの声が、キム・スムのその後の小説へとつながったことがいまや分かる。

 「体を全部持っていった…/ それで…体がないんだ…/ 全部持っていって…/ 死ぬこともできない… 体がないから…/ 血は出る…/ 血は目から出るものだから…/ あの…洞穴の中…/ 目を閉じても血が流れる…」



『聞き取りの時間』 キム・スム著/文学実験室/1万ウォン

 

文:チェ・ジェボン先任記者、写真:イ・ジョンア記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/994225.htm
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韓国語原文入力:2021-05-07 10:52
訳C.M

 

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05 

「来月、英国でのG7サミットに合わせ韓米日首脳会談を推進」
登録:2021-05-16 22:26 修正:2021-05-17 09:34

実現すれば4年ぶりに会談 
韓日首脳会談も検討



文在寅大統領が2月、大統領府でジョー・バイデン米大統領と電話会談を行っている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 

 来月英国で開催が予定されている主要7カ国(G7)会議を機に、韓米日首脳会談が推進されるものと報じられた。韓日首脳間の会合も検討されている。
 

 共同通信は15日、複数の関係筋の話を引用し、韓国、米国、日本が、来月11~13日にG7サミットが予定されている英国南西部のコーンウォールで別途3カ国首脳会議を開く方向で調整に入ったと報道した。今年の議長国である英国は、G7のほか韓国、インド、オーストラリアの首脳を招待した。韓米日首脳会談が実現すれば、2017年9月以来4年ぶりとなる。
 

 バイデン政権が発足後、北朝鮮政策の見直しや中国けん制などに合わせ、韓米日の三角協力の回復にスピードを上げていると分析される。同通信は「日米韓連携は米国が主導している」と強調した。その上で「バイデン米大統領は会談で、北朝鮮の非核化(韓国と米国は朝鮮半島の非核化という用語を使う)をにらんだ3カ国の協力強化を日韓に呼び掛けるとみられる」と伝えた。菅義偉首相は北朝鮮の日本人拉致問題解決のための支持を韓米首脳から取り付けたい考えだという。
 

 韓米日の高官級対面会議は先月から続いている流れだ。先月2日、米国で韓米日情報機関トップによる会合が開かれ、今月5日には米国の積極的な要請で、英国で開かれたG7会議を契機に3カ国外相会議が行われた。12日には東京で韓米日情報機関トップの非公開会議が開かれており、来月初めのアジア安全保障会議(シャングリラ対話)で3カ国防衛相会議の開催に向け、調整が進められている
 

 バイデン政権は先月末、朝鮮半島の非核化を目標に新しい北朝鮮政策の見直しを完了したと明らかにした。バイデン大統領は先月16日の菅首相に続き、21日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領と対面での首脳会談を行う。朝鮮半島をめぐる地域情勢が重要議題として議論される中、韓米日協力策も強調されるものと予想される。
 

 来月英国で韓日首脳会談が実現するかにも関心が集まっている。共同通信は「日韓トップ対話の実施も検討する」と報じた。しかし「正式に首脳会談を行うかどうかについては、歴史問題をめぐる対立により日本国内では慎重論が強い」と伝えた。日本政府は、日本軍「慰安婦」問題と強制動員被害者問題に対して韓国側の解決策がなければ正式な首脳会談は難しいという雰囲気だ。このため、文大統領と菅首相が「短時間の非公式接触」をする案が浮上しているという。
 

キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/995382.html
韓国語原文入力:2021-05-16 15:26
訳C.M

 

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06 

「少女像の展示」許可した愛知県知事のリコール運動で、右翼が署名偽造
登録:2021-05-20 05:28 修正:2021-05-20 07:02

愛知県知事の解職請求署名の83%が無効 
署名活動団体の事務局長ら4人逮捕 
大村知事「民主主義を壊す暴挙」



大村秀章・愛知県知事のリコール運動中に起きた署名偽造事件で、「愛知100万人リコールの会」の田中孝博事務局長ら主要関係者4人が逮捕された=TBSニュースよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 

 「平和の少女像」の展示を許可した愛知県知事を狙った右翼勢力4人が逮捕された。彼らは、大村秀章知事の解職請求(リコール)に向けた運動を行う過程で、署名を偽造した疑いが持たれている。
 

  NHKは19日、警察が、アルバイトなどを動員し署名を偽造した疑いで「愛知100万人リコールの会」の田中孝博事務局長と妻、20代の息子、団体職員ら4人を逮捕したと報じた。彼らは、大村知事のリコールに向けた署名運動の最終段階の昨年10月、アルバイトを雇い、署名欄に他の人の名前を書かせた容疑などがもたれている。愛知県選挙管理委員会が43万5千の署名を検討した結果、重複署名はもちろん、選挙人名簿に登録されていない人や死亡した人の署名が多数含まれるなど、約83%が無効であることが明らかになった。愛知県選管は2月、これを警察に告発した。
 

 大村知事は同日、記者団に対し「今回の事件は日本の民主主義を壊す暴挙だと言わざるを得ない」とし、「誰が何の目的で、どのようにやったのか、お金はどこから出たのか、捜査当局に事件の全容を明らかにしていただきたい」と述べた。



2019年の「愛知トリエンナーレ」展示当時の「平和の少女像」の姿=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 

 特に大村知事は「トカゲの尻尾切りは許されない」と強調した。彼が名指しした「首謀者」は、右翼政治家の河村たかし名古屋市長と右翼的なスタンスを示してきた整形外科医の高須克弥氏だ。大村知事は「河村市長の発案で(署名運動が)始まったのに、本人は言い逃れをしている。事実を明らかにし、責任を取るべきだ」と強く批判した。警察に逮捕された田中事務局長も「河村市長の紹介でリコール署名運動に加わった」と述べた。河村市長は偽造には全く関与していないという立場だ。
 

 今回の事件の発端は2019年に開かれた国際芸術イベント「愛知トリエンナーレ」に遡る。当時、企画展の一つである「表現の不自由展・その後」では、日本の公共施設で初めて日本軍「慰安婦」被害者を象徴する「平和の少女像」と天皇関連作品が出品された。右翼団体が強く反発して展示が中断されたこともある。右翼は河村市長と高須氏を中心に、当時の実行委員会会長である大村知事のリコール署名運動を始めたという。
 

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/995850.html
韓国語原文入力:2021-05-20 02:30
訳H.J

 

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07 

米下院議長「慰安婦問題における正義の実現を見届けたい」文大統領との面会で言及
登録:2021-05-22 06:51 修正:2021-05-25 10:15

文大統領、ハリス副大統領やペロシ下院議長らと面会 
米国の移民問題の解決策についても協議



韓米首脳会談のために米国を訪問中の文在寅大統領が今月21日午前(現地時間)、ワシントンのアイゼンハワー行政棟でカマラ・ハリス米副大統領と挨拶している/聯合ニュース

 

 在任中4度目に米国を訪問した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、今回の訪米期間に女性副大統領や女性下院議長らと面会し、「移民者」や「女性」などマイノリティと関連した幅広い議論を行った。ドナルド・トランプ前大統領在任当時、白人男性の大統領と副大統領に会ったのとは異なり、米国の“多様性”と向き合った。
 

 文大統領は21日(現地時間)、ハリス副大統領と面会し、韓米同盟の発展や北朝鮮核問題の解決に向けた協力案、移民問題などについて話し合ったと、大統領府が明らかにした。ハリス副大統領は米国史上初の女性副大統領であり、初の黒人副大統領でもある。同日、ハリス副大統領はグアテマラやホンジュラス、エルサルバドルなど中米3カ国出身の移民問題に対する根本的な解決策が必要だと強調し、韓国に関心と支援を要請した。文大統領は、深刻な貧困を減らすための開発事業など、実質的な協力案をともに模索していこうと述べた。
 

 ハリス副大統領は就任後、バイデン大統領からメキシコとの国境地域に押し寄せる移民問題の解決を任されている。バイデン大統領は、前任のトランプ大統領が進めた国境の壁の建設を中止し、代案を模索すると明らかにした。
 

 文大統領はハリス副大統領と、最近米国内でアジア系を対象にしたヘイトクライム(嫌悪犯罪)に対する深い憂慮を分かち合い、在米同胞のコミュニティに対する関心と支援を求めた。



米国を訪問中の文在寅大統領が今月20日午後(現地時間)、ワシントン国会議事堂でナンシー・ペロシ米連邦下院議会議長と挨拶を交わしている=ワシントン/聯合ニュース

 

 これに先立ち、文大統領はナンシー・ペロシ下院議長から、米議会が日本軍「慰安婦」被害者問題の解決に向けて努力しているという話も聞いた。ペロシ議長は、米国議会を訪問した文大統領との懇談会で「2007年、米下院に慰安婦関連決議を出したことがあり、安倍晋三前首相と面会した際も数回このことについて言及した」とし、「正義の実現を見届けたい」と述べた。韓米日3カ国協力を強調するバイデン政権が歴史問題で冷え込んだ韓日関係を懸念する状況で、ペロシ議長のこの日の発言は(日本軍「慰安婦」被害者問題が)「戦争犯罪に蹂躙された人権の問題」であることを強調してきた韓国政府を後押しするものと見られる。大統領府関係者は「文大統領が(ペロシ)下院議長と​話し合う中で出てきた話」だと説明した。ペロシ議長は昨年、文大統領から届いた年賀状を取り出し、「とてもきれいで、大切にしている。人類の平和と繁栄のため絶えず努力しているという話も感動的だった」と述べ、注目を集めた。
 

 この日の懇談会には民主党のアンディ・キム(ニュージャージー州)、マリリン・ストリックランド(韓国名・スンジャ/ワシントン州)、共和党のミシェル・パク・スティール(パク・ウンジュ/カリフォルニア州)、ヨン・キム(キム・ヨンオク/カリフォルニア州)ら韓国系下院議員4人も全員出席した。韓服(韓国の伝統衣装)を着て議員宣誓をしたことで話題を呼んだストリックランド議員は「韓国で生まれ米国の議員になり、韓服を着て議員宣誓をすることができて、胸が一杯になった」と語った。アンディ・キム議員は「両親が50年前に貧しい韓国から米国に移民してきた。下院議員になって大韓民国の大統領に会えて、とても感激した」と感想を述べた。昨年11月、米連邦下院議員選挙では、アンディ・キム議員が再選を果たしたうえ、ストリックランド議員やスティール議員、ヨン・キム議員が初当選し、米議会の韓国系議員は1人から4人に増えた。女性下院議長や女性副大統領に会った文大統領は22日、アフリカ系米国人として初めて枢機卿に任命されたウィルトン・グレゴリー枢機卿兼ワシントン大司教と面会する予定だ。
 

イ・ワン記者、ワシントン共同取材団(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/996204.html
韓国語原文入力:2021-05-22 04:59
訳H.J

 

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08 

カン・チャンイル駐日大使、赴任から4カ月で信任状提出
登録:2021-05-25 08:10 修正:2021-05-25 08:42


カン・チャンイル駐日韓国大使=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 

 カン・チャンイル日本駐在韓国大使が赴任から4カ月めの24日、天皇に信任状を提出した。
 

 駐日韓国大使館は、カン大使が同日午前、東京千代田区にある皇居で、徳仁天皇に信任状を奉呈したことを明らかにした。カン大使は天皇に文在寅(ムン・ジェイン)大統領のあいさつの言葉を伝えると共に、「韓日関係を一層高いレベルに発展させるために最善を尽くしたい」と述べたという。駐日韓国大使館は「信任状を奉呈したことで、カン・チャンイル大使はこれから日本国内で『駐日本大韓民国特命全権大使』としてあらゆる外交活動が可能になる」と説明した。
 

 今年1月に日本に赴任したカン大使は、2週間の自主隔離後、2月12日に日本外務省に信任状の写しを提出し、対外活動を始めた。日本に赴任した各国大使は、天皇に信任状の正本を提出するが、皇室の日程との調整などが必要であるため、まず外務省に写しを提出し、対外活動を行ってきた。
 

 駐日韓国大使は赴任後、首相や外相とそれぞれ面会するのが慣例だが、カン大使はまだ菅義偉首相や茂木敏充外相と面会を果たせていない。日本政府は、韓国側が日本軍「慰安婦」問題や強制動員被害者問題において受け入れ可能な解決策を用意するまで、対抗措置の一環としてカン大使に会っていないという。
 

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
 

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/996400.html
韓国語原文入力:2021-05-24 14:35
訳H.J

 

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09 

「慰安婦運動」30年…原則論と現実論、初めて一堂に会する
登録:2021-05-28 02:31 修正:2021-05-28 15:12

学者、重鎮、活動家、ジャーナリスト約20人が会議 
「河野談話にもとづく解決策模索」には全員が共感 
12・28合意を認めるかどうかでは意見が対立 
和田名誉教授ら日本の重鎮7人の「3月提案」に 
「韓国社会も真剣に回答する義務がある」



日本軍「慰安婦」問題に取り組んできた約20人の社会の重鎮、活動家、学者が26日、意見を交わした。会合を準備した対話文化アカデミーとソウル大学日本研究所は、解決に向けた社会的コンセンサスを広げるため、この会合を定例化する計画だ=キル・ユンヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 

 「これまで日本軍『慰安婦』運動は、同じ色を持つグループが、それぞれ別々に動いていました。様々な考えを持つ人々が本日のように一堂に会したのは初めてだと思います」


 1991年8月14日の金学順さんによる初の公開証言から30年目を迎える慰安婦運動を成功裡に締めくくるには、どのようにすべきなのだろうか。この重いテーマを論議するため、26日午後2時半、ソウル平倉洞(ピョンチャンドン)の「対話の家」にこの問題の解決に努めてきた社会の重鎮、活動家、学者、ジャーナリストが集った。メンバーはイ・ホング元首相、東アジア平和会議のイ・ブヨン運営委員長、対話文化アカデミーのイ・サミョル理事長、チェ・サンヨン元駐日大使、イ・ジョンオク元女性部長官、ソウル大学日本研究所のキム・ヒョンチョル所長、正義記憶連帯のイ・ナヨン理事長、慶北大学のキム・チャンノク教授ら、およそ20人。彼らは「日本軍慰安婦問題、いかに解決するか―社会的対話のために」というテーマの下、対面とオンラインの併用で行われた同日の会議で、これまで心に秘めていた本音を打ち明けた。この会合の準備実務を担当したソウル大学日本研究所のナム・ギジョン教授は「慰安婦被害者たちが起こした訴訟では韓国裁判所の食い違った判決が出ており、一方では被害者たちの自然寿命が近づいている。こうした状況において、この問題をどうするかについて様々な立場の人々が忌憚なく意見を交わすために、この場を設けた」と述べた。司会を務めた聖公会大学のヤン・ギホ教授もこの日の会合の目的を「お互いの意見を傾聴すること」と定義した。


 韓国社会の重鎮や主だった人物が一堂に会したのは、東京大学の和田春樹名誉教授ら、日本社会の7人の重鎮が3月24日に「慰安婦問題の解決に向けて―私たちはこう考える」と題する声明を発表し、自分たちの考える事実上「最後の解決策」を提案したからだ。日本の重鎮たちは韓日両国政府に対し、2015年の12・28合意の意味を再確認し、この合意の精神をさらに高めるために努力することを求めた。菅義偉首相に対しては、1993年の河野談話と1995年の村山談話を継承するという日本政府の立場にもとづき、12・28合意に用いられた「日本政府の責任を痛感する」との表現を改めて文書としてまとめ、その旨を相星孝一駐韓日本大使を通じて生存する被害者に伝えるよう勧告した。韓国政府に対しては、日本が和解・癒し財団に出資した10億円のうち、残る5億4000万円に韓国政府の予算を加えて「慰安婦問題研究所」を作ることを日本政府と協議するよう要請した。この日集ったある重鎮は「日本の重鎮たちの最後の叫びに、韓国社会は誠実に答えなければならない」と話した。


 この日集ったメンバーたちは、歴史研究と教育の重要性を強調した1993年の河野談話の精神を蘇らせ、韓日両国政府が新たな解決策を講じるべきとの原則には合意した。しかし、日本の重鎮たちの勧告とは異なり、12・28合意を尊重すべきかどうかについては意見が鋭く対立した。現実主義的な立場に立つメンバーたちは「生存する女性たちが生きている間に何ができるのか、現実的な解決策を探るべき」「なすべきことではなく、現実的な実践方策を探るべき」と述べた。原則論を主張してきた側は「12・28合意はすでに汚染されすぎており、とても再活用することなどできない」「日本とまた中途半端に妥協するより、イ・ヨンスさんらが主張する国際司法裁判所(ICJ)への付託を考えるべきだ」と述べた。


 慰安婦運動30周年を迎える今年7~8月をうまく活用しようという意見もあった。ナム・ギジョン教授は「正義記憶連帯の1500回目の水曜集会が開かれる7月15日から、金学順さんの初証言30周年になる8月14日までの1カ月が、慰安婦問題の30年を締めくくり、被害生存者以降の時代を準備する最後のチャンスになるだろう」と述べた。大韓弁護士協会・日帝被害者人権特別委員会のチェ・ボンテ委員長は「河野談話が発表された8月4日から8月14日までを、日韓の和解週間とするのはどうか」と提案した。


 会合の終了後、論議の内容をまとめた重鎮たちは「我々の努力がすぐに政策化されることはないとしても、韓国社会の心からの努力は日本社会に伝えられると思う」「立場が異なる人々が集まったということ自体に大きな意味がある。互いに傾聴し合い、共感を広げていけるよう、この集まりをより一層支持してくれることを願う」と述べた。会合を準備した対話文化アカデミーとソウル大学日本研究所は、この会合をなるべく定例化して慰安婦問題の解決策についての社会のコンセンサスが形成されるよう努めることにしている。
 

キル・ユンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/996950.html
韓国語原文入力:2021-05-27 16:13
訳D.K

 

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