ガメラ2 レギオン襲来 (4K HDR版) | ヤンジージャンプ・フェスティバル

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なんだか最近、なかなか気が進まなくって・・・というわけで、更新が進まない、観てきた映画の感想文シリーズ。

今回は2021年2月(!)に観に行ったこちらの作品の感想文。

 

こちらはガメラ55周年プロジェクトの一環でリマスターされて再上映された作品だったのですが、同じシリーズの「ガメラ 大怪獣空中決戦(→僕の感想はこちら)」のリマスター版も本当に素晴らしかったんで、公開を心待ちにしていたのでした。

 

 

【あらすじ】 

大映の特撮怪獣映画「大怪獣ガメラ」を復活させた「平成ガメラ」3部作の第2作。

ガメラとギャオスの死闘から数年後、北海道に流星雨が降り注ぎ、そのうちのひとつが恵庭岳近くに落下する。しかし、陸上自衛隊が落下地点周辺を捜索するが隕石は見つからない。その状況に、札幌青少年科学館の穂波碧は、隕石が自力移動した可能性を示唆する。そして5日後、隕石の正体である無数の宇宙昆虫と巨大宇宙植物が札幌市に出現。そこにガメラが現れ、昆虫と植物を駆除しようとするが……。

前作「ガメラ 大怪獣空中決戦」に続いて金子修介監督がメガホンをとり、自衛隊の全面協力によるリアリティとミニチュア特撮が融合して高い評価を獲得し、映画作品として初めて日本SF大賞を受賞するなど特撮映画の名作として知られる。

「ガメラ55周年記念プロジェクト」の一環として2021年2月、4Dデジタル復元した「4K HDR版」が全国のドルビーシネマで期間限定上映。

(映画.comより)

 

今回のリマスター版が上映されたのは全国のドルビーシネマのみで、特徴の一つとして「黒を黒としてきっちり表現する」というのがあるのだけれど、その特徴。

この作品とベストマッチング!

 

本作は夜とか地下鉄構内でのシーンが多いわりに、登場する敵怪獣「レギオン」は成体になるまではカブトムシとかクワガタみたいな黒っぽい姿・・・ということで、これまでは「暗闇の中で黒っぽいものがウゴウゴしている」という雰囲気だったのが、今回のバージョンでは、地下鉄構内の闇とレギオンがはっきりと見分けられる!

 

CDでも映画でも、ここ数年はリマスタ版が次々と発表されて、その度に新たな発見があるものですが、本作の「闇の描き方」について、新たな魅力に気づくことが出来たというのは本当に幸せなこと。

つくづく、近年の技術の進歩に感服しまくった、そんな体験でした。

 

そうそう!

新たな魅力の発見といえば、本作のヒロインの水野美紀さん!

 

個人的には、この作品の公開当時の彼女のことは特に印象がなく、その後しばらく経ってから『踊る大捜査線』でようやく存在を認識したみたいな感じだったのだけれども、25年ぶりくらいに観た、この映画での彼女の魅力といったら・・・。

 

金子監督のインタビューでも「(ドルビー版では)水野美紀ちゃんがより色っぽくなった」という発言があったのだけど、これもリマスタによる効果なのでしょうか。

高校の同窓会に行ったら、当時は特になんとも思っていなかった、元クラスメイトの魅力に新たに気づいてしまったような、そんな気持ちになったのでした。

 

と、そんなこんなで、ドルビー効果によって新たな魅力が加わった部分もありつつ、改めて気付かされたのは、この作品の物語自体の素晴らしさ。

 

地球外から謎の生物が現れて、人類がそれに対抗する・・・という展開は、王道でありながらもやはり胸が熱くなりますし、レギオンが特定の電磁波に反応して攻撃してくるという特徴は、この頃から急速に広まっていったIT社会への警鐘のような面もあるし、自衛隊全面協力のもとで繰り広げられる「人類 VS 地球外生命体」の迫力ある映像はとにかく素晴らしい!の一言ですし、SF映画として純粋に楽しめる作品だなぁとつくづく。

 

「特撮映画」とか「怪獣映画」とか言うと、時々『所詮は子供向けの映画でしょwww』みたいな態度を取る人がいますけれども、そんな連中にこそこの映画を見せつけてやりたい・・・と思わずにはいられない、そんな最高級の作品でした!

 

 

・・・というわけで。

最後にこの映画についての、僕の思い出話。

 

僕がはじめてこの映画を観たのは大学4年生の時。

深夜にぼんやりとテレビを見ていたら、この作品の試写会情報が流れてきたので、何となく応募してみたら見事に当選!

 

試写会のチケットは1組2名様だったんで一緒に行く相手を探したものの、なかなか見つからず。

いろいろ考えた結果、当時大学のゼミの担当だった教授(註:無類の怪獣好き)を誘ってみるか・・・・と思い立ち、何故か自宅からではなく、そのころ入り浸っていた友人、K藤君の家からドキドキしながら先生のご自宅に電話をしたんだったっけなぁ・・・・。

 

残念ながら試写会の当日は、先生は学会の手伝いがあるってんで一人で出かけたんだけども、会場ロビーではスポンサー企業のCMが延々と繰り返し流されていて気が狂いそうになったなぁ、とか、帰りには大きなケチャップをお土産にもらったりして、けっこう重かったなぁ・・・とか、そんなよしなしごとがそこはかとなく思い出されたり・・・・。

 

今回の再上映。

先生も観に行ったのかなぁ・・・などとしみじみ思いつつ。

劇場を後にする僕だったのでした。

(2021年2月12日 T-ジョイ横浜にて鑑賞)