SOMEWHERE | ヤンジージャンプ・フェスティバル

ヤンジージャンプ・フェスティバル

基本はシュミ日記です。
…遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん…
  

さあ、はじまりました!
ゴールデン・ウィーク・2011!

初日の今日は何をしよう・・・・ってんで考えているうちに、ふと浮かんだ疑問。
「ゴールデン・ウィーク」って、誰が言い出したんだろ・・・・

・・・というわけで、さっそくグーグルさんに訊いてみた。


「ゴールデンウィーク」の名称は ~(略)~ 映画界でこの時期に多数の動員を生み出すことや活性化を目的として当時の大映専務によって作成された宣伝用語であり、1952年(昭和27年)~1953年(昭和28年)頃から一般にも使用されるようになり、他の業界にも広まった
(wikipediaさまより引用。一部抜粋。)


・・・へえ、そうだったのか。
するってぇと、ゴールデンウィークは映画を観に行くのが正しい過ごし方なんじゃあねぇか・・・ってんで、早速近所の映画館の予定をチェック!
そしてこの劇場では、今日が最終日のこちらの作品をチョイス!

前作「マリー・アントワネット」以来、ちょっと久々のソフィア・コッポラ監督の新作。
何を隠そう、ソフィアさん作品ファンの僕。
わくわくしながら、まずはあらすじの紹介です。



【あらすじ】
「ロスト・イン・トランスレーション」「マリー・アントワネット」のソフィア・コッポラ監督が、すさんだセレブ生活を送る映画スターと、前妻との娘である思春期の少女との束の間の心のふれあいを綴るハートフル・ヒューマン・ストーリー。主演は「パブリック・エネミーズ」のスティーヴン・ドーフと「バベル」のエル・ファニング。2010年のヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作。
 ハリウッドの映画スター、ジョニー・マルコ。ロサンゼルスのホテル“シャトー・マーモント”を住まいに、高級車を乗り回してはパーティーで酒と女に明け暮れ、まさにセレブらしい派手な生活を送っていた。しかし、それはいずれも孤独な彼の空虚感を紛らわすだけに過ぎなかった。ある日、ジョニーは前妻と同居する11歳の娘クレオを夜まで預かり、親子の短いひとときを過ごす。それからほどなくして、自堕落な日常へ戻っていた彼の前に、再びクレオが現われる。前妻が突然家を空けるため、今度はしばらくの間、娘の面倒を見ることに。やがて、授賞式出席のためクレオと一緒にイタリアへと向かうジョニーだったが…。

(allcinema onlineより)


うーん、実にソフィアさんらしい作品でした♪


この人の作品の良さを言葉で表現するのは、なかなか難しくて、例えばこのブログとかで感想を書くために、色々と作品を振り返ってみても「この場面がよかった!」とか「あの部分がよかった!」とか、そういう感想はなかなか思い浮かばないことが多かったり・・・。
そんなこんなで色々考えた結果「うーん。実は良いところなんか、一個もありゃしなかったのではないか・・・」などと思ってしまうこともしばしば(苦笑)。

けれども、今までに観た作品を思いかえしてみると、どれも強烈な印象が残っていることはたしか。
結局、その何でもなさこそがこの人の作品の魅力だ・・・ということなのかもしれません。


・・・というわけで、この作品の前半部分なんかも、ハリウッド俳優が毎晩パーティに明け暮れたり、一夜限りのラブアフェアを楽しんだり、フェラーリを飛ばして仕事に向かったり・・・といった様子が延々と映し出されるのみ。

一見、煌びやかなセレブ的な生活。
その生活のあまりにも退屈そうなこと・・・。

そして、その生活の、あまりに孤独なこと・・・。



そんな空虚な人生を過ごしている主人公のジョニー・マルコさん。
ふとしたきっかけから、前妻との間に生まれた娘としばらく一緒に暮らすことに・・・・。


最初のうちこそは、少々迷惑がっている様子の彼ですが、一日一日を100%楽しんで生きている彼女と過ごすうちに、自分の今までの人生の空しさを知り、自分の生きるべき道を見つける・・・というのがこの作品。

作品ラスト。
これまでの人生では辿りつけなかったどこか(=SOMEWHERE)を見つけて、歩き始めたジョニーさんの見せる微笑みは本当にすがすがしくて、観ているこちらまで思わず微笑んでしまうような・・・。
そんな、爽やかであたたかな気持ちになれる作品だったのでありました。




若干うろ覚えで、ちょっと自信が無いんだけど、今までのこの人の作品でこういう終わり方をする作品って無かったような気が・・・。
そう考えてみると、この作品は彼女のキャリアの中で、ターニングポイントになる作品なのかもしれません。

次に公開される作品が、一皮むけた素晴らしい作品になるのか・・・
それとも退屈で凡庸な作品になってしまうのか・・・・。

それを楽しみにしつつ・・・。
この機会に、もう一度今までの作品を観直してみようかなぁと思います。