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art life

I love beautiful things. Lingerie, High heels, Art…….

潜水服は蝶の夢を見る』の記事で、気になっていると書いたマチュー・アマルリック。その監督作品『さすらいの女神たち』を観てきました。

まだぎこちないところもたくさんあるのですが、割と好きです。マチューは『ミュンヘン』のときに、素性の知れない武器商人を演じていて、そこから気になっているのですが、そのあとも「褒められないけれど憎めない男」。割り切れない人を演じることが多かったんです。もっと割り切れないリアルな役ができるだろうなと思ってたら、やっとやってくれました。

意味がありそうで無さそうな諦めない俺様(ホテルや店にBGMの音量を下げろといちいち文句を付けて回るシーンの反復)、主人公の息子の名前がバルタザール(あの、ロバ!?)だったり、主人公と絡むミミの撮り方。繊細な男性らしらが溢れていて、母性愛くすぐる感じですね。また、この映画はエンドロールが本編に続いているので、最後まで観ること!

バーレスク [DVD]/クリスティーナ・アギレラ,シェール,エリック・デイン

¥1,480
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こちらは、アギレラとシェールのエネルギッシュさが面白いだけで、ストーリーはありがちで浅いんです。現実とは何も絡まない。『バーレスク』の方が確実に興行成績は良いと思いますが、バーレスクものなら、私は『さすらいの女神たち』に軍配!

さすらいの女神たち

バルタザールどこへ行く [DVD]/アンヌ・ヴィアゼムスキー,ヴァルテル・グリーン,フランソワ・ラファルジュ

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バルタザール! アンヌ・ヴィアゼムスキーのトークイベントに行ったのですが、興味の持てる素敵な女性でした。

また俳優が監督をやっている男性の映画ということで、ヴィンセント・ギャロの『バッファロー’66』や『ブラウンバニー』を思い出したのですが、彼はアメリカンで、質感が大雑把なので、あまり印象に残らなかったんですよね。相手役がクリスティーナ・リッチと、クロエ・セヴィニーをもってきているのに。

バッファロー’66 [DVD]/ヴィンセント・ギャロ,クリスティーナ・リッチ,ロザンナ・アークェット

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『バッファロー’66』で、ヴィンセント・ギャロとクリスティーナ・リッチがインスタント照明写真を撮るシーンは好きです。

ブラウン・バニー [DVD]/ヴィンセント・ギャロ,クロエ・セヴィニー

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大貫妙子さんの「メトロポリタン美術館」という歌。「大好きな絵の中に閉じ込められた♪」という歌詞に、「羨ましい!」という想いばかり膨らんでいた小学生時代。

小学校の職員室に向かうピロティのレオナルドの「モナリザ」、ドガの「オペラ座の稽古場」。そして、校門のそばに飾られたスーラの「グラン・ジャット島の日曜日の午後」。いつも、そのそばにいました。印象派のように向日性に溢れていた小学生時代(笑)

アートに囲まれて暮らすのは、そこそこ余裕のある人ばかり……と思いたくなることですが。

国立美術館に多数のコレクションを寄贈した、小さなアパートに暮らすごく普通の老夫婦を描いたドキュメンタリー作品が『ハーブ&ドロシー』です。

公務員のヴォーゲル夫妻がいかにして膨大なコレクションを築いたのか? 余計な愛想や計算も無く、ただひたすら二人三脚で好きな作品を集めてきたふたりの姿はとても魅力的です。

Herb & Dorothy [DVD] [Import]/Will Barnet,Robert Barry,Lynda Benglis

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ハーブアンドドロシー(日本語サイト)

そしてこの夫妻がコレクションした膨大な作品たちは、『ハーブ&ドロシー』を観ていただければ分かるのですが、テトリスのように「な、なんぞ詰め込んだの???」というような積み込み方がされていたのですが、それでも置き場所がなくなり1992年からワシントンのナショナル・ギャラリーに寄贈されたのです。しかし、ついにナショナル・ギャラリーも場所がなくなったのだとか……(笑)

というわけで、2008年から始まっているのが、全米50州の美術館に50点ずつ寄贈するという “VOGEL 50×50”というプロジェクトです。このプロジェクトを追った映画の製作資金を集めているそうです。

HERB & DOROTHY 50X50

締切は11月6日。クラウド・ファンディングの仕組みは、まだ日本で馴染みが無いと思いますが、興味のある方は調べて納得したら、参加してみてはいかがでしょうか。
映画は自由度やコストを考えてDVDで、という方も少なくないと思いますが、集中力が違うので、なるべくシアターで観るようにしています。週に1回はいずれかの映画館に脚を運んでいますが、それでも追いつかなったり、見逃すことがあります。

そのときにフォローがバッチリな傾向が強いのが、渋谷のアップリンク。「包むファクトリー」の直ぐそばです。今なら、『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を見逃している方はぜひ、と思いますし、近々、『蜂蜜』が上映されるそうなので、これを見逃した私は楽しみにしています。

「卵」「ミルク」「蜂蜜」 [DVD]/出演者不明

¥7,140
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ベルリン映画祭の最高賞は金熊賞というのですが、有名どころだと『アルファヴィル』『袋小路』『レインマン』『紅いコーリャン』『悲しみのミルク』があります。日本だと、『千と千尋の神隠し』『キャタピラー』が何かの賞に絡んでましたよね。この『蜂蜜』は、2010年の金熊賞受賞作品です。ベルリン映画祭に出品される作品は割と好きなのと、予告編の色が好みで、「シリーズタイトルがケーキの材料みたい」と気になったんです。

因みにシリーズは、主人公ユスフの壮年期を描いた『卵(原題:Yumurta)』(2007)、青年期を描いた『ミルク(原題:Sut)』(2008)、幼年期の『蜂蜜』(2010)。この三部作は主人公の成長(年代別の様相)を年を重ねるという方向ではなく、内面に向かう順序で作ったそうです。

アルファヴィル [DVD]/エディ・コンスタンチーヌ,アンナ・カリーナ,エイキム・タミロフ

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話の内容はありがちなSF。絵のつくりが好み。このパッケージだけで買ってしまいそうになります。

レインマン [DVD]/ダスティン・ホフマン,トム・クルーズ,バレリア・ゴリノ

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彼の数多くある出演作のうち、10作くらいしか観てないので、もしかしたらもっと良いのがあるかもしれませんが、ダスティン・ホフマンを観るなら『レインマン』がオススメです。

蜂蜜
アップリンク