いつも当院のブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。
美容皮膚科 ペルラクリニック神宮前 院長の本田 淳です。
当院は、院長が診察から治療まで一貫して施行すること(ワンドクター制)を特徴としています。
【 以前の当院アドレス info@perla-j.jp は、現在ご利用になれません。
https://perla-clinic-j.com/inquiryよりご連絡ください。
お手数をおかけして申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします】
以下本文となります。
―――――――――――――――――
ソフウェーブの論文をご紹介します。
2023年の論文です。
以下、簡単な要約となります。
背景
- ソフウェーブは、アンチエイジング治療の新しいデバイスで、SUPERB(Synchronous Ultrasound Parallel Beam:同期超音波平行ビーム)テクノロジーを搭載している。このシステムは、真皮におけるコラーゲンとエラスチンの新生を促進し、皮膚を引き締めて若返らせることを目的としている。
目的
- 深度1.5 mmを治療ターゲットとするデバイス(ソフウェーブ)を用いた皮膚の引き締め治療の有効性と安全性を検証する。
方法
- 36名の被験者を対象に、治療前(ベースライン)、治療1か月後および3か月後にデジタル写真とAntera 3D写真を撮影した。
Antera 3Dイメージングプログラムにより、鼻唇溝(NLFs)とマリオネットライン(MLs)の陥凹部体積を各時点で測定した。
また、治療直後に疼痛スケールで痛みを評価し、さらに副作用についても記録した。
結果
- 結果をベースラインと比較したところ、治療1か月後および3か月後において、NLFsおよびMLsの平均陥凹部容積(MDV)が統計的に有意に減少していることが確認された。ただし、治療1か月後と3か月後の比較においては、MDVの有意な変化は認められなかった。疼痛の平均スコアは6.64(0~10スケール)であった。また、副作用は報告されなかった。
結論
- ソフウェーブは、下顔面領域の皮膚の引き締め治療において、安全かつ効果的であることが示された。治療1か月後には、60%以上の被験者でNLFsおよびMLsの減少が確認された。
-
過去10年にわたり、RFやMFU等のEBD(energy-based devices)治療は、皮膚のタイトニング治療において高い効果を示してきた。これらのデバイスの作用機序は共通しており、真皮層に熱エネルギーを発生させることで部分的にコラーゲンを変性させ、さらにコラーゲン、エラスチンの新生を促す。同時に、表皮は損傷を受けないよう保護されている。
MFUに関して、トランスデューサーの深度は4.5 mm、3 mm、1.5 mm等が用いられ、それぞれ異なる層をターゲットにし、熱影響を加えることで、生体反応経路を活性化し、リフティング効果を発揮する。
特に深度4.5 mmのトランスデューサーは、SMASの収縮をもたらし、コラーゲンリモデリングを促進することでリフティング効果を企図している。
しかし、深層への照射による疼痛や神経損傷等の懸念も指摘されている。
1.5 mmの深度にある真皮は、コラーゲンとエラスチンの密度が高く、皮膚のたるみ治療に適したターゲット層である。しかし、従来のMFUデバイスでは、1.5 mmトランスデューサーの照射により、表皮に損傷が生じることが問題となっており、結果、当該層におけるエネルギー照射量の制限につながっていた。
- 近年、Sofwave Medical Ltd.が開発したソフウェーブが、FDAによりシワ改善および眉、首、顎下部のリフティング治療に関して認可された。
当該デバイスは、SUPERB™テクノロジーを採用し、治療深度1.5 mmに設定されたトランスデューサーを搭載している。また、最大5 Jのエネルギーを生成するとともに、冷却システムを備えることで表皮の熱損傷を防ぐ設計となっている。
- 本研究では、集束型ではない同期型超音波平行ビーム(SUPERB™)テクノロジーを搭載したデバイスーソフウェーブーのタイトニング効果を検証した。
-
30~80歳の男女36名(男性3名、女性33名)を対象とした。
対象者はFitzpatrick skin type II~IVに該当し、軽度から中等度の皮膚のたるみを呈していた。治療の効果を評価するため、治療前(ベースライン)、治療1か月後、3か月後に、デジタル写真とAntera 3Dカメラ(Antera Pro® v2.8.5; Miravex Limited)を用いて3D写真を撮影した。これらの画像はAntera 3D™ソフトウェアを使って解析された。
また、治療直後に疼痛の程度を評価スケールを用いて記録した。さらに、研究期間中に被験者が報告もしくはスタッフが観察した有害事象は、すべて記録され、皮膚科医による検討された。
-
研究計画
本研究は4か月にわたり実施され、3回の来院スケジュールで構成された。
1回目の来院(Visit 1)はベースライン訪問であり、ソフウェーブ治療を実施した。
2回目(Visit 2)および3回目(Visit 3)の来院は、それぞれ治療1か月後および3か月後のフォローアップ診察とし、研究チームが被験者を評価して治療後の効果を検証した。
画像撮影は、研究に関与していないオペレーターが実施した。撮影にはデジタルカメラ(Sony A9)とAntera 3D®撮影システムが使用された。
-
たるみの改善についての評価は、ブラインド化されたオペレーターがデジタル解析を行い、鼻唇溝(NLFs)およびマリオネットライン(MLs)の陥凹容積の変化率をAntera 3D®イメージングソフトウェアを用いて測定した。
治療前に撮影された画像をベースライン画像として使用し、陥凹部容積の基準値を算出した。そのベースライン値を100%と定義し、治療1か月後および3か月後の画像を撮影・解析し、ベースライン値と比較した。治療後の画像から得られた値が100%未満である場合、改善と判断した。
-
被験者が希望する場合には、局所麻酔クリーム(7%リドカイン–プリロカイン)を45分間治療部位に塗布した。その後、超音波ジェルを塗布し、接触媒質とした。
治療はソフウェーブを用い、周波数11.5 MHz、焦点深度1.5mmにて、真皮をターゲットとして照射を行った。照射は連続モードで、1秒間隔、パルス持続時間5秒、冷却時間1~3秒とし、照射エネルギーは治療部位および患者の疼痛耐性に応じて3.0~4.2 Jの範囲で調整した。治療時間は45~60分で、顔の部位に応じてパラメータを調整した(下表)。
- 被験者に対し、治療後、副作用が発生した場合にはクリニックへ速やかに連絡するよう説明した。その後、被験者らは日常生活に制限なく復帰した。
-
統計解析は治療企図解析(ITT解析)にて実施された。p値<0.05が統計的に有意とされた (<0.05 was considered statistical significance. Key: not significant >0.05, *≤0.05, **≤0.01, ***≤0.001)。
連続変数は平均値±標準偏差(SD)で示され、加えて平均値と95%信頼区間(CI)も報告された。
-
本研究には、タイ人36名(男性3名、女性33名、平均年齢55.14歳±10.11歳)が参加した。対象者はFitzpatrick skin typeII~IVに分類され、顔や頸部に軽度~中等度の皮膚のたるみがあった。
全研究期間を完遂したのは24名で、治療後1か月のフォローアップには31名、3か月のフォローアップには29名が参加した。
治療部位の画像はAntera 3D®カメラシステムを用いて解析され、平均陥凹部容積(MDV)およびその標準偏差(SD)が計算された。これらの値はベースライン(100%)を基準として変化率で示された。治療後1か月および3か月時点で、すべての治療部位においてMDVの変化率が統計的に有意であることが確認された。
最大の変化率は治療後3か月時点でのマリオネットライン(ML)で、右MLは15.68%、左MLは15.92%の減少を示した。ちなみに、治療後1か月時点では、右MLが9.58%、左MLが13.92%減少を示していた。
鼻唇溝(NLF)でも有意な改善が観察され、右NLFでは治療後1か月時点で11.85%、3か月時点で12.54%、左NLFでは1か月時点で9.97%、3か月時点で11.2%の減少が確認された。ただし、治療後1か月と治療後3か月を比較した場合、MDV変化率については、統計的な有意差は認められなかった
- 治療後1か月の時点で、被験者の75%で右NLFと左MLの改善が見られ、さらに、左NLFと右MLでは、それぞれ被験者の66.7%と69.4%で改善が見られた。
-
安全性と有害事象
全ての被験者が局所麻酔なしで手技に耐えることができた(希望者には局麻クリームを塗布したというくだりがありましたが・・・?)。
疼痛の平均スコアは、0~10のスケール(0は疼痛なし、10は耐え難い疼痛)で6.64±1.20で あった。
有害事象は報告されておらず、研究期間中に副作用が観察されることもなかった。治療後、全ての被験者はダウンタイムなしで通常の活動に戻ることができた。本研究では、皮膚感覚の変化(異常知覚)、灼熱感、腫脹、神経損傷等は記録されなかった。
-
研究の目的と背景
本研究では、深度1.5 mmをターゲットとするソフウェーブの、タイトニング治療における有用性を検証することである。
既存デバイスの特徴と課題
Ulthera®は2009年以来、非侵襲的なリフティング治療に使用されているMFUデバイスであり、眉、首、顎下部のリフティング治療に対してFDA認可を受けている。Ulthera®では、4、7、10 MHzの超音波をそれぞれ4.5 mm、3.0 mm、1.5 mmの焦点深度に到達させることで、各層に熱凝固点を形成する。4.5 mmトランスデューサーはSMASをターゲットとし、3.0 mmおよび1.5 mmトランスデューサーは真皮のコラーゲンとエラスチンをターゲットとしている。しかし、合併症も報告されており、Friedmannらは、皮膚壊死、水疱、潰瘍、浮腫、皮膚萎縮といった副作用が5例見られたと述べている(全文が見られない状況ですが、abstractに「まれではあるが深刻な合併症が発生する可能性もある」と書かれています。サンプル総数はわかりません)。また、Sabet-Peymanらの研究では、4.5 mmおよび3.0 mmトランスデューサーで治療を受けた患者の23%が、皮下出血、顔面浮腫、一時的な唇や眉毛の麻痺、脂肪萎縮などの有害事象を経験したと報告されている(私自身10年以上当該治療を行っていますが、一過性の浮腫程度しか経験しておらず・・・意外なデータです)。さらに、浅い深度の照射では熱傷を引き起こすリスクがあるとも警告されている。
当該デバイスはMFUデバイスとは異なり、7本の非集束型超音波平行ビームを生成し、真皮(深度1.5 mm)にエネルギーを送達する。このエネルギーは、円柱状の熱領域を形成し、組織温度を60~70°Cに上昇せしめ、コラーゲンの変性とリモデリングを促進する。一方で、表皮や神経、脂肪組織、血管には損傷を与えない。
本研究では最大4.2 Jのエネルギーを使用したが、副作用は確認されず、総じて、有害事象は一切発生しなかった。
疼痛の平均スコアは0~10スケールで6.64±1.20であり、許容範囲であった。
また、治療後すぐに全被験者が通常の生活に戻ることができ、皮下出血や紅斑、浮腫も報告されなかった。さらに、皮膚のふっくらした感じやハリ感の向上から判断して、皮下組織の改善にも寄与していると考えられる。
当該デバイスは真皮をターゲットとするため、脂肪萎縮や神経損傷のリスクが低く、実際にこれらの有害事象は観察されなかった。
様々な超音波デバイスのタイトニング効果を比較検討するためには、さらなる研究が不可欠である。特に、デバイスの安全性と有害事象について、より詳細な検証が求められる。
研究デザインの改善としては、左右の顔面を比較するスプリットフェイス試験の採用や、治療効果の持続性を正確に評価するためにフォローアップ期間の延長が望まれる。
本研究は、ソフウェーブが、顔の(特に下顔面)タイトニングとリジュビネーションに対して、安全で効果的な非侵襲的治療法であることを示した。なお付言すれば、ダウンタイムがないため、患者にとって魅力的な選択肢となる可能性がある。
―――――――――――――――――
◆ ペルラクリニック神宮前Webサイト(原宿・表参道)
◆ ウルセラ説明
◆ ミラドライ説明
◆ 治療費一覧
◆ お問い合わせ
◆ アクセス ( JR原宿駅 徒歩1分 )
◆ 診療時間 10時~18時 /月・木休診(振替診療の場合もあります)
◆ 美容皮膚科ペルラクリニック神宮前では、初診から治療・治療後フォローまで、院長が一貫して、お一人お一人に最適化した治療を、良心的な価格でご提案、実施いたします。
◆ 東京都内の他、埼玉、千葉、神奈川等近県、日本全国からご相談をいただいております。



