カサブランカといえば花好きの人はユリの花を、映画好きの人はハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンの主演した映画カサブランカを思い浮かべるでしょう。
写真は、てっぽうゆり(鉄砲百合)ですが、琉球を自生の本拠地とする。沖縄原産。いい匂いがする花といえば、ユリの花をあげる人も少なくありません。
ゆりは、神話や聖書にもよく出てくる花で、聖書や賛美歌では白ユリは聖母の花、アダムの妻イブは、蛇にだまされて禁断の果実を食べ、エデンの楽園を追われて流した涙が地に落ちてユリになったといいます。
独民話では、ハルツの山麓に住んでいた美しい少女アリスが、乗馬をしていたラウエンブルグ公にみそめられて強引に城に連れていかれようとしたとき、姿を消してその後にユリが生え、彼女の清らかさが伝えられたという言い伝えがあります。
花言葉は「純潔、甘美、威厳」(鉄砲百合)
スペインでは、魔法で動物にされた人間を元通りにする花といわれています。
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映画カサブランカは、第二次世界大戦のさなか、ヨーロッパを脱出する難民であふれる、ドイツの占領下に陥ったフランス植民地のモロッコの都市、カサブランカが舞台となっています。
私は、映画カサブランカの題名がユリに由来するものだとばかり思っていましたが、どうも映画の舞台となった地名に由来したと勝手に解釈しています。
カサブランカ(Casablanca)はモロッコの首都ラバトの南西に位置する都市でした。
映画カサブランカを恋愛映画と見るか、ホワイトプロパガンダと呼ばれる反ナチズムの宣伝工作映画と捉えるかは、映画を見る人の自由でしょう。