ヒトなど、背骨を持つ脊椎(せきつい)動物の祖先はホヤではなく、ナメクジウオだった。
京都大、国立遺伝学研究所や英米などの研究チームがナメクジウオの全遺伝情報(ゲノム)を解読し、ヒトやホヤのゲノム(遺伝子)と比較した結果、進化の順序が明らかになりました。
ナメクジウオは脊椎動物の前段階で背骨に似た筋肉組織を持つ「脊索(せきさく)動物」の一種。大きさは3~5センチ。頭部はないが尾びれに似た器官があり、魚のように泳ぎます。
ホヤも同じ仲間で、今から5億2000万年以上前に、ホヤ、ナメクジウオ、脊椎動物の順に進化したと考えられてきました。
研究チームの解析の結果、ナメクジウオのゲノムの大きさはヒトの約6分の1で、約2万1600個の遺伝子を特定しました。
このうち、1090個の遺伝子をホヤと比較し、ナメクジウオの方が早く現れ、原始的であることを確認しました。
また、遺伝子の6割がヒトと共通しており、並び順も似ていました。一方、ホヤは独自の進化を遂げた傍流と分かりました。
科学の進歩は目覚しい。長い間そうと信じられてきたことが、突然覆されることがしばしばあります。
太陽系の惑星の並び順もそうでした。
太陽系には水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星の9つの惑星があります。
冥王星の軌道は黄道面に対して17度傾斜するため、離心率(楕円軌道の程度)はどの惑星よりも大きく、近日点は44億4220km、遠日点が73億8810kmと非常に細長い楕円軌道になっています。
従って、太陽を一周するのに248年もかかります。
この間、冥王星は近日点の領域を移動する20年間は海王星の軌道の内側に入るため、冥王星と海王星の太陽からの距離は逆転しました。1979~1999年がその期間にあたりました。
248年後に、また同じような問題が持ち上がるでしょう。そのとき、地球は?人類は?
