ペペロンチーノのひとりごつ -7ページ目

気楽に禁煙外来はじめました

今年8月に前立腺炎というのを患いまして。8月は大腸ポリープの手術もしたんですけどね。いやもう若くないね。機械と一緒で、年月を経るとあちこちメンテナンスが必要だね。
というわけで、健康を考えて禁煙することにしました。嘘です。そんな理由じゃありません。

前立腺炎の薬を月イチペースで貰いに行くのに通院してるんですね。
その病院で禁煙外来もやっているので、どうせ通うならやってみようか、くらいの気楽な動機です。
気楽に禁煙外来。略してKKG。

前立腺炎なんですが、もう完治してるんですよ。
でもお爺さん先生が「いいから。飲みなさい」ってんで飲み続けてるんです。
つべこべ言わすに「いいから飲みなさい」ということではなく、「この薬いいから。飲みなさい」というニュアンスなんですけどね。でも何が「いい」かは言ってくれない。

でもチコちゃんは知っています。
最初の最初に処方した時に説明がありました。
前立腺を治療するために下半身に血液が集まる薬なんですって。簡単に言やぁ、副作用で下半身が元気になる。
先生が明言しない「この薬、いいから」はそういうことなんです。
おかげさまで、副作用で下半身絶好調中畑清。略してFKZ。

下半身が絶好調だと夜遊びするわけじゃないですか。
そうすると、お腹がたるんでたりするとみっともないから、腹筋とかストレッチとかするわけじゃないですか。今時はいいスマホアプリがあるんですよ。
まあ、流石に腹筋バキバキにはなりませんが、多少は引き締まった気がする。
そうしてだんだん健康になってくると、じゃあタバコもやめようか、くらいの気にもなってくる。

そういうわけで、お嬢さんたちと遊ぶために禁煙しようというわけです。
これ、なかなか高いモチベーションじゃない?

今日のキャバ嬢話

久しぶりでこんな話を書くのもナンですけど、面白かったんでね。私の備忘録も兼ねて。いや、覚えとく必要もないんだけどさ、また別のキャバクラでネタになるから(笑)

「聞いてくださいよ」と彼女は言った。
どうやら客から「もう二度と指名しない」とLINEがあったらしい。
「何があったの?」
「実は・・・」
その客に同伴カラオケに誘われたが、先客があったため断ったという。
「それだけ?」
「それだけ」
「は?」
「これ、見てくださいよ」と彼女はスマホの画面を見せた。
そのLINEの文面には「キャバ嬢と客の関係になったらお終いです」と書かれていた。
「え?何言ってるの?客でしょ?客とキャバ嬢でしょ?この人常連さんだったの?」
「いいえ。一度お店に来て、カラオケが得意だって言うから、じゃあ今度一緒に行きましょって言ったら、同伴してあげるからって誘われて、一度カラオケに付き合っただけ。今回が2度目のお誘い」
「何それ。それだけ?何歳ぐらいの人?」
「んー、40歳代かな?」
「そもそもカラオケは楽しかったの?一緒に歌ったりとか。何歌うの?」
「それが、私は2時間一曲も歌わせてもらえなかったんです」
「は?」
「俺の歌を聴かせるために呼んだんだって」
「何それ!?面白すぎる!だってオッサンでしょ?知らない歌ばかり聞かされたわけでしょ?」
「それがレパートリーはすごくって、『なんでも好きな曲入れていい。何でも歌うから』って言うんで、ジャニーズとかワンオクとか外国曲とか、何を入れても歌うの。本当に歌えるんです」
「それはすごいね」
「そ、すごいの」
「それで上手なの?」
「下手なんです」
「衝撃。面白すぎ。ジャイアンリサイタルじゃん」
「そうそう。でもお客さんだから、『ワーすごい』とか言うわけじゃないですか」
「まあそうだよね。ジャイアンリサイタルとはそうしたもんだよ」
「で、私、思ったんです。きっとこの人は、今までもこうやってキャバ嬢に『ワーすごい』って言われてきたんだろうって」
「だろうね」
「だから分からせてやらなきゃと思って、言ったんです」

こんなに上手いんだったら何点出るか見てみたい。採点しましょ!

「お前、悪い女だな」
「結果、60何点とか70点とかそんなもんで、『俺は声量があるから機械が反応しないんだ』って言ってました。『歌って上手すぎると採点できないんですね』って言ってやりました」

結局2時間カラオケ付き合って店には1時間しかいなかったと言いながら、彼女はもう一度スマホを取り出した。

キャバ嬢と客の関係になったらお終いです

「お前、客だからな!」

ゴースト・イン・ザ・シェル

仮想通貨が不正に抜き出されたというニュースがあった。時価総額にして580億円相当。仮想通貨そのものは世界中に1000種類以上もあるという。

こういう話が出てくると、「実体のないものは怖い」「いっそタンス預金の方が」と言い出す人が必ず出てくる。その気持ちも分からなくはないが、ちょっと待てよ、とも思ってしまう。

 

実は為替相場だって仮想に変わりはない。1ドル=110円とか言われたところで、そこに手に取って分かる実体は存在しない。だがドルや円、ユーロなどの通貨はそれを保証する国がある。相場の変動には要因がある。一方、仮想通貨には国の担保も明確な変動要因もない。仮想通貨が危ういのは、紙幣や硬貨が存在しないことではなく、そのバックボーンがないことなのだ。

 

しかし、実体のないものに恐怖を抱くというのは、人として当然の心理なのだろう。

昔読んだ小説のワンシーンを覚えている(本のタイトルは忘れたが)。

お前はバンパイアなのかと問われた男が答える。「名前を付けて理解できた気になるなら、それでもいいだろう」と。

人は理解することで安心する。だから、名前や数字や実体など、理解可能な“言語”に変換したがる。分かりやすい理由を求めたがるのも同じ心理だ。

 

CDが売れないと言われて久しい。

だが、売りたいのはCDという物理的媒体なのだろうか?売るべきものは音楽そのものじゃないのか?これも「実体のないものに抱く恐怖」と似ているのかもしれない。

音楽は演奏すれば消えてなくなる。言わば“実体”がない。それを「録音」という科学技術が、物理的媒体に音を収めて“実体”を創り出すことに成功した。実体が生まれたことで“商品”として経済化した。レコード、カセットテープ、MD、CD。時代とともにその媒体も変化したが、経済システムは基本的に変わらなかった。だが、技術はそれを凌駕した。デジタルの波は既存のシステムを押し流し、その枠組みの中で潤っていた者たちは既得権を失うまいと必死にしがみつく。名前があること、実体を手にすることに安住の地を求める者たちは、順応するより抗うことを選択する。

新聞や本も同じだ。本の場合はデザイン性など「情報価値」だけの新聞と異なる付加価値も多いが、本来は「言葉」「思想」といった形のないものを実体化する媒体だ。必ずしも“紙”でなければいけないことはない。

 

どうやら人は、一所懸命仏像に魂を入れた結果、魂ではなく仏像を信仰するようになってしまったようだ。

 

そうは言いながら、実体としての貨幣やタンス預金もメリットがある。仲良しの風俗嬢が教えてくれた。税金の申告から副業が露呈することを警戒し、現金で受け取りタンス預金しているそうだ。そうした旧態依然とした「実体主義」のおかげで私が楽しい夜を過ごすことができる(<俺のメリットかい)。そして最近仲良しの風俗嬢3人が、この時期3人ともニットワンピースを着ているので、脱いだり着たりしやすいんだろうな、と思っている(<何の話だ?)。