ごめんなさい。
今日は映画の話ではありません。
カテゴリーのテーマが「書籍」になっていますがマンガです。
少年マガジンに連載中のバスケットボールのマンガ。
「おめぇ~50過ぎのジジイがマンガ読んどんのか?」ってなじらないでね・・・
子ども3人(3人とも大学生ですけど・・・何か)と回し読みしてるんで・・・
って、買ってくるのはオイラの役目ですが(爆)
- あひるの空 (1) (少年マガジンKC)/日向 武史
- ¥420
- Amazon.co.jp
で、ですね▲でコミックスを紹介してますが・・・実は連載中のお話の中なんですけど・・・
今週発売の少年マガジン13号の「あひるの空」(P340~)
主人公(空くんっていう男の子)の所属するバスケット部は男子・女子とも同じ監督が担当していて、今回は女子チームのお話。
女子チームのキャプテンが、個人的な問題で悩んでいる。
それに気付いた監督が、試合前にペップトークするシーンがでてくるのであります。
調子の悪い時は誰にだってある
モチベーションを保つというのは、それ相応の技術がいることなんだ
ましてや高校の多感な時期だ
あえて何があったのかは聞かんが―
プライベートなことで仲間に負担はかけるなよ
(ナゼ・・・)
(目が真っ赤だ)
(スミマセン)
中学の時の話だが
実家で「しょうへい」という猫を飼っていたんだ
物心ついたときには結構大きかったから
15年くらいはウチにいたんだろう
そのしょうへいが大事な試合の日の朝に死んだんだ
だましだましモチベーションを上げながらゲームに臨んだんだが
多感な時期だったせいか メンタル面に思い切り支障をきたした
結局 いいプレーはできず 大敗に終わったよ
しょうへいも死んで 試合も負けてのWパンチだ
ただ 後から思えば
しょうへいも悔しかったろう
もう1日だけ生きられたら 負担にならずに済んだのにと
きっと あの世で悲しんだはずだ
人は悲しい時や悔しい時に
一番強くならなきゃいけないと俺は思うんだ
もし”弱さ”のせいで心の負担が連鎖していってしまったとしたら
人はそれを悲劇と呼ぶのだろう
(元気!! 私は元気!!)
「もう大丈夫ですっ 行かせてください!!!」
・・・岩崎先生にチェックを受けたら、きっと「試合の直前にちょっとネガティブな単語多すぎないか?」っていわれそうですけどね。
でも、挿入されている「たとえ話」の使い方が上手なので、話題はネガティブだし、ネガティ語をたくさん使っている割には、この女の子の不安やネガティブなイメージを見事に払拭してポジティブにイメージのパラダイムシフトが成功しているのが感じられますよね。
このように、ペップトークでは、相手が不安な状況を察知して、短いスピーチで「言葉のチカラ」によってその不安を取り除く「イメージのパラダイムシフト」を行います。
コーチングやメンタルトレーニングにおける「リフレーミング」に近いものがありますが、リフレーミングが「視点・着眼点を変える」のだとしたらパラダイムシフトはその言葉の通り「解釈を変える」のです。
相手の心の中にある不安を短い「たとえ話」を使って、根源からひっくり返してしまうのです。
どこぞのメンタルトレーニングの本に(あえて書名は書きませんが)「ペップトークは、だんだん声を大きくしていって・・・」みたいな技術論が書かれていましたが、そんな底の浅いもんではありません。
相手の潜在意識にある不安を取り除くってのはコーチングやメンタルトレーニングでも時間のかかる作業ですし、試合の直前に選手が抱えている不安を取り除くのに時間をかけられる状況はありません。
だったら、その不安をそのまま容認しちゃって、その上で、そっくりそのままひっくり返してしまおう・・・ってアプローチです。
本来のペップトークのシナリオでは上記の「あひるの空」の監督のお話だけでは、欠落しちている部分もいくつかあるのですが・・・私自身が心にしみたので・・・
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