11月14日(続き) | pense à moi

pense à moi

《パンス・ア・モア》 君とボクの現実と妄想を繋ぎとめるためのネオアコ的考え方と生きる方法。

僕のターンテーブルの前に少しスペースがあったので並べてみた。



結局はこの3冊をひとつに纏めてご自由にどうぞ、としたのが正解。
飛ぶように持ってってもらえる。
そりゃそうだよね、何てったって本家のライブな訳だし。
「良かったら読んでください」とか言う必要ないってのはホントやりやすい。
だって彼らを好きな人達しか集まっていないんだから。
好きなだけ持ってけ!って感じ。



18時。

ほぼピタリ、定刻どおりに会場。
昼間、フランソワで決めた1曲目をプレイする。

DJするとき、緊張しない時はない。
今回も同じ。
それでもいつもと違うのは、それほどアウェー感を感じないという事。
緊張しながらも安心感を憶えながら曲を繋いでいける。
とても不思議な感覚。
僕も音楽の持つちからを信じてここまで来たひとり。
魂が震える感じ、信じたものに身を委ねる心地良さ。
ようやく辿り着いたんだ。
生涯忘れることはないだろう。


(opening setlist)

1:Un Petit Garçon Appelé Charlie Brown - Serge Gainsbourg
2:This Is Love (Feels Alright) - Camera Obscura
3:Heartbeat - Allo Darlin'
4:The State I Am In - Belle And Sebastian
5:Happysad - Rodney Allen
6:(What's So Funny 'Bout) Peace Love And Understanding - Elvis Costello
7:Mick's Blessings - The Style Council
8:Jet Fighter - The Three O'clock
9:(Don't Let Your Love) Start A War - The Pale Fountains
10:A Loving Kind Of Boy - God Help The Girl (Original Motion Picture Soundtrack)
11:The Boy With The Arab Strap - Belle & Sebastian
12:Erik & Angie - Bikeride
13:Aspidistra - Pure
14:Grass Of Shine - The Laundries
15:JPG - Nelories
16:Lloyd, I'm Ready To Be Heartbroken - Camera Obscura
17:The Boy Wonders - Aztec Camera
18:William, It Was Really Nothing - The Smiths
19:Falling And Laughing - Orange Juice
20:Both Sides, Now - Joni Mitchell

Both Sides, Nowは決めておいた。
バンドに許可を頂いて。
「青春の光と影」ジョニ・ミッチェル。
少ししんみりしてしまうけどこれ程までこのバンドに似合う曲は無いと思ってたから。



19時。

バンドが登場する。
場内溢れんばかりの拍手喝采。
みんな待ってたんだ。この瞬間を。
僕は一番後ろのDJブース内で観ていた。
不思議と涙は溢れなかったが、ただジーンとした。
その瞬間に立ち会えたことの嬉しさ。
2日前にも同じようなことを思った。
「この瞬間が永遠であればいいのに」と。
そしてまたこの瞬間、同じようなことを感じたんだ。
でも、今日は少し違う。
バンドは動き出すんだ、力強く。
同じ時間を共有出来る喜びを胸に抱えて。

不思議とバンドからは緊張感を感じない。
むしろ緊張してるのはオーディエンスのほう。
緊張感どころか最初っから楽しんでる。
バンドで演奏することを。
楽しそうに歌い、演奏する姿は観ていて本当に嬉しくなる。
なので前半があっという間に終わるんだ。
12年振りというのがまるで嘘のように。



インターバルで行うDJはインストやソフロ的なものを中心にしようと考えていた。
ライブ途中だからね、あまり突拍子のないものを使わないとかあえて違うニュアンスのものにするとか。ルグランやジャンゴラインハルトってのも最初からイメージしてた。レフトバンクはGHTG観た後にこれだよなって思ってね。最後は我らがサンデイズで締めるという理想的な構成(笑)。


(Interval)

1:Oh, Calcutta - The Dave Pell Singers
2:Le Pont Transbordeur (Ballet Générique) - Michel Legrand (Les Demoiselles De Rochefort - Bande Originale Du Film)
3:Pretty Ballerina - The Left Banke
4:I Got Rhythm - Django Reinhardt
5:Kinda Wasted Without You - Roger Nichols & The Small Circle Of Friends
6:California - Mindy Gledhill
7:Tell Me (Do You Really Love Me?) - The Pen Friend Club
8:Trees And Flowers (Extended Mix) - Strawberry Switchblade
9:Skin & Bones - The Sundays




ライブ後半。
デビュー曲から始まる名曲の嵐。
途中アコースティックセットを挟む構成にも余裕を感じる。
前半にも新曲が織り込まれていたが、後半にもあの新曲が。
14日のパリの事とリンクして曲がさらに深まる印象。
もっと多くの人にこの歌は聴かれるべきかと思う。
7インチで出たあの曲も。
ストリングスなしのシンプルなアコースティックアレンジが曲の透明感をさらに増している。
ヴォーカルの透明度も向こう側が透けてみえそうなくらい。
こういう曲を意図も簡単に演奏出来るってやっぱ凄いや。

そして終盤。
ようやくここで総立ちに。
このバンドがライブバンドであることをまざまざと見せつけられる怒濤のラインナップ。
一気にヒートアップし終演。そしてアンコール。
3曲演奏されたアンコールはもうこれしかない!って代表曲。
ラストは啜り泣きまで聞こえてきた、あの曲。
最後まで力強く、ライブは終了しました。
再開の約束もしっかりと。




エンディングDJ、あまりの感動っぷりにちょっと出遅れた。ていうかレコードかけていいのか?って思ったくらい。The Birth Of The Trueから始めるのだけ決めておいた。その後は季節柄クリスマスソングを。優しい気持ちで帰ってもらえるように。今日のこの日を永遠に記憶に留めてもらいたい、その為に。そして僕らの行先は・・・で、エンド。


(ending)

1:The Birth Of The True - Aztec Camera
2:Waiting For The Christmas Light - The Pepper Pots
3:Chelsea Morning - Joni Mitchell
4:O Tannenbaum - Vince Guaraldi Trio
5:The Christmas Waltz - She & Him
6:I Wish It Could Be Christmas Everyday - Roy Wood & Wizard
7:行先 - 細海魚



終わってみれば、本当にあっという間の出来事だったような気がする。
「この瞬間が永遠であればいい」と思っても時は動き出す。
動き出すことでまた何かが始まるのだ。次のその瞬間の為に。

僕にこのような素晴らしい機会を与えてくれたバンドに感謝、スタッフの皆様に感謝、ライブハウスの方々に感謝、そしてこの場に集まってくれたすべての皆様に感謝。来れなくて悔しい想いをした人達、次はまた必ずあると信じて、その時を待とう。

そんな、b-flowerというバンドとそれを取り巻く全ての方々に心から感謝します。





片付けて、程なく撤収。昨夜ほとんで寝てない感じだったのでかなり消耗ヘロヘロ。
打ち上げには参加せずホテルに帰る。
移動中のタクシーの中、一緒に乗り合わせたランドリーズ木村さんにお礼を言った。
「木村さんのあの一言がみんなに勇気を与えてくれたんです、本当に有り難う」と。
あの一言とは
「日本で1番のネオアコバンドはb-flower、2番がランドリーズ」
ここから何かが動き出したと言っても過言ではない。
だからどうしてもお礼が言いたかったんです。

お腹が空いたので、タクシーの運転手さんにコンビニで降ろしてもらった。
お礼に群馬から持参したかりんとう饅頭をお裾分けした。
コンビニで弁当を買ってホテルで食べた。
観光シーズン真っ盛りの京都で、しかもその日一番マトモな食事になったのがコンビニ弁当とはね。

でも、めちゃくちゃ旨かったんだ。


京都、また来るよ。