【Never Change】

ファッションの流行っていうものは本当にサイクルが早いものだと思います。

自分がまだ高校生だったころ、2000年前半は右を見ても左を見ても

皆がオーバーサイズの洋服に身を包み

『大きければ大きいほど良い』という感覚さえあったように思います。

そのころ業界はアーバンブランドで溢れかえっていました。

1978年創業のPELLEPELLEのような老舗ブランドもあれば、当時のHIPHOPブームに

乗っかるかたちで米国在住アジア系がブランドを立ち上げ、

それなりの知名度があるラッパーを広告に起用するだけで

ビジネスが成り立った時代でした。

しかし、２０００年代中盤にさしかかるあたりから何かが変わっていったように思いました。

自分は当時も変わらず３６インチのパンツに２XL～３XLのTシャツというような

オーバーサイズファッションに身を包んでいたのですが

ある米国ラッパーの服装をTVで見たとき驚きを隠せなかったことを今でも覚えています。

ほんの数ヵ月前までオーバーサイズファッションだったそのラッパーは

その時はもうすでに、細身のジーンズを腰履きし、今まででは考えられないくらいの

タイトなTシャツを着ていたのです・・・・

あれから５年以上の月日が経ちました。

当時ベースボールキャップと言えば、

『B-BOY』のアイテムでした。（今はもう死語でしょうか...B-BOYという言葉自体は好きではないですが）

今では一般層にも浸透し誰もがカジュアルに被ることのできるアイテムの１つになっています。

ブランドも当時あったアーバンブランドはほとんどなくなってしまって、

残っているのは弊社ふくめて数社のみです。

そのかわり、今は様々なブランドが世界にあふれています。

時代の流れに合わせてアーバンブランドは、

ブランド側が時代に合った新しいスタイルを提案しています。

実際ペレペレのサイジングひとつ取っても、ここ数年で大分と変わりました。

その変化とともにユーザーの方のファッションも変化していくというのは

ブランドが提案するモノが受け入れられているということで

大変素晴らしいことだと思います。

しかし、『変わらないモノ』の価値があることをペレシーマは忘れていません。

それを象徴するのが、日本別注X-BAGGYパンツです。

ちなみに去年は迷彩柄のカーゴパンツでした。

使用する素材や生地は違えどX－BAGGYのシルエットや仕様は決して変えない。

これは『水戸黄門』や『寅さんシリーズ』に根強いファンがいることに似ているような気がします。

関西の方なら『ミナミの帝王』なんかが当てはまります。

登場人物が毎回変わっても、ストーリーの骨組みは毎回同じなんです。

上記で上げたすべての作品はどれも１０年以上続く人気シリーズです。

流行を取り入れた今風のモノや、時代の最先端をいくモノの中には

素晴らしいものがたくさんあると思います。

でもそんないろいろなモノがあふれる時代だからこそ、

『変わらないモノ』の価値が

光るんじゃないかと自分は思います。

お客様のニーズがある限り、

今のスタイルのPELLEPELLE、

根強いファンに支持され続けるバギーシリーズ、

どちらも誇りを持って国内での展開させていただきたいと思っています。

長くなりましたが、最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。