今年のニッポンあちらこちら、大阪の会場はサンケイホールブリーゼでした。

 

そういえば、サンケイホールブリーゼでの公演は早くから告知されていたように思います。「サンケイホールブリーゼで開催することが決まりました」って、聞いたのがいつだったかは思い出せませんが高座の上から聞いたことは覚えています。

会場の大きさとしては、これまでも大きなところでしていると思うのだけど・・・・・

 

ワタクシがはじめて三三さんの高座を見たのが何年前のことだか定かではありませんが(何を書いても曖昧ですねw)会場は大阪福島にあるABCホールで2日連続の公演でした。翌年、翌々年にも行っていると思うのですが、三三さんが全国の都道府県を回る独演会を毎年行うようになって、ABCホールでの独演会は無くなりました。

三三さんは、グッズを作って売ることをしない人だからそれを誰が作ったのかは判りませんが、ワタクシABCホールでの独演会で販売されていた手ぬぐいを持っております(^^)v

 

この公演の数日前、ツイッターでこの独演会のプログラムに毛筆で一枚ずつ署名している写真が載せられていました。プログラムですからもちろんワタクシも一部いただきましたが、これは「直筆サイン」ですよね。ありがたいことでございますウインク

でも、会場を出るときに一部だけいすの上に置き去りされているものがありました。そのプログラムの入ったビニール袋、貰って帰りたいなぁ・・・迷いながらあきらめて横を通過しましたが、いまだ未練があります(笑)

 

これは開場入り口に設置されていたもの

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終演後に貼り出された 本日の演目

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三三さんだけでなく、関東の噺家さんはその日の演目をあらかじめ決めていないことが多いようで、あらかじめ「火事息子」「安兵衛道場破り」を演じますと公開されていた今回も、はじめの一席は明らかにされていませんでした。

東京の寄席ではこうなんです、という説明をはじめたとえば「旅の噺はお客様の足がこちらに向くように」「泥棒の噺はお客様の懐の中身をこちらにいただこう」という願いをこめて選ばれますなどを教えてくれます。そして、演目はマクラで雑談をしながら会場の様子を見てその場で決めるんです、という前振りのあとで始められるのが「泥棒の噺」という流れになっていましたが、この日は違いました。

 

紋三郎稲荷。

主役は稲荷のキツネさんではなくて人間です。ウィキペディアで噺は載っていました。下げまで出ていたけれど、それを知ったからといって三三さんが高座でこの噺を演じるのを聴く妨げにはならないと思います。

落語って、ストーリーを知りたくて聴くもんじゃないですからね。・・・・・と偉そうにいって置いて、ワタクシ噺を聴いた4日後の今日にはすっかり噺の筋を思い出せなかったことを白状します。

 

火事息子、この数年のうちに一度くらい聴いているかな?

この噺はどういうジャンルに分類されるのでしょう。人情話か、それともそうではないのか。

勘当された息子が臥煙(がえん):定火消しになっています。臥煙というのは現代の消防士さんとはまったく違って、少しヤクザな職業で体に彫り物なんて入っていたりして。

その息子が実家の大きな質屋の近くが火事になったとき、「蔵の壁に目塗りをしていないと商売上の信用をなくす」と、人手が出払っていて困っていたところにサッと駆けつけ目塗りをしてやります。

父親である主はそのお礼を言うのだけれど、やはり相手は勘当した息子。他人行儀に丁寧な言葉です。そのあたりのことは息子のほうも弁えているのですが、一人そうでない人がいました。

途中から母親が登場します。やはり女性ですね。お母さんってこうなんだなぁ・・・・・・

気持ちがじんわりあたたかくなる噺です。

 

安兵衛道場破り。

この独演会の2日前に見た映画が「薄桜記」でストーリーテラー的な登場をした、勝新太郎さん演ずるところの堀部安兵衛。

この安兵衛さんが登場する噺だった偶然に驚きました。

ワタクシははじめて聴く噺でしたが、楽しめました。やっぱり「間(ま)」がいいから、こういう噺がスッキリ聴かせられるのだろうなぁ・・・・

 

次に三三さんの独演会に行けるのは年明けの4日。神戸のこの会場での独演会は毎年ちょっとずつ日付が早まっています。それにしても1月4日まで早まってしまったら次の年はどうなるのでしょう・・・・・などとワタクシは松方ホールさんにおかしな心配をして差し上げますニコニコ

 

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by マヌカン☆