美祢線に乗車した際の駅訪問を再開します。
前回は渋木駅を紹介しました。
前回の渋木駅
のお隣、長門湯本駅へ到着です。
列車を降りて無人の改札を通り、駅の扉を開けて駅舎の方を振り返ると、この堂々たる風格の木造駅舎が現れました。
ローカル線の木造駅舎は、近年建て替えや規模の縮小、あるいは駅舎自体が簡素で味気ないものになってしまうことが多い印象ですが、これほどまでに立派な木造駅舎に出会えました。ローカル線の小さな木造駅舎というよりかは、中規模の駅舎といったところでしょうか。
駅名の長門「湯本」は、もちろん温泉に由来しています。
しかし、駅前はいわゆる温泉街の雰囲気はなく、名高い長門湯本温泉も徒歩5分ほどのところにあります。
温泉街の最寄り駅となると、列車が到着した際に宿の送迎バスなどで賑わうことが多いですが、寂しいことにこの駅は温泉の最寄り駅としての機能を果たしていないようです・・・
送迎バスも、私がこの駅に滞在中に1台がやってきたのみです。
これほど立派な駅舎を構えていても、乗客が少ないと寂しいものですね。
駅前には立派なロータリーもあります。
これなら送迎用のマイクロバスも十分に入れますね。
ただ、車がやってきません・・・
立派な入り口です!
駅名板のフォントと質感もマッチしています。
駅舎内には、よくあるプラスチックの椅子の他にも、立派な木製のテーブルと椅子が備え付けられています。お蕎麦屋さんにあるようなこのテーブルと椅子、駅舎にあるのはかなり珍しいのでは!?
無人駅なので、かつての窓口は塞がれています。
かつては多くの乗客がここで切符を買い求めたのでしょうか。
ラッチはステンレス製になっていました。
この「改札」がある・ないは、駅にとって重要な役割です。
ホームと駅舎を繋ぐ、まさしく「ゲート」なわけですから。
西日本仕様の駅名板は窓の上にはみ出し、無理に取り付けたようにみえます。
ホームと改札の間には緩やかな傾斜があります。
ホームの嵩上げの影響でしょうか。
ホームには歓迎の看板があります。
広告がほとんどないことが、この駅の雰囲気を高めています。
あまりにも温泉の広告が多いと、辟易してしまいますし。
40分の滞在もあっという間に、キハ120がゆっくりとホームに入りました。
写真右にはかつて使用されていたホームも見えます。
列車交換もなくなり、湯治客も少なくなり、静かにたたずむ長門湯本駅。
本来なら温泉にも立ち寄ってのんびりしたいところですが、それはまたの機会に・・・
駅を出てすぐに車窓に出る温泉街を横目に、長門湯本駅をあとにしました。
ちなみに、温泉街は駅から5分ほどのところです。
少しだけ散策しましたが、とても良い雰囲気でした!