コメダ珈琲店にマサキ珈琲店が似ているという事件 その3 | 特許、商標、著作権伝えます 弁理士 奥田百子

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 コメダ珈琲店にマサキ珈琲店が似ているという事件で、外装や内装は似ていると判断されたのですが、不正競争と認められなかった点があります。

 

 「飲食物とその容器の組合せ」です。

たとえば、

この東京地裁の判決(平成27(ヨ)22042号)「別紙2」(最高裁ウエブサイトよりダウンロードした以下に示す写真)にあるのですが、マサキ珈琲では、

オレンジジュースは、蓋のついた丸い容器、

クリームソーダは、ブーツ形の容器

で出てくるそうです。

 

      以下は、マサキ珈琲店の提供商品と容器の組合せ写真

 上記写真と文章は、最高裁ウエブサイト(平成27(ヨ)22042号)「別紙2」17/17頁よりダウンロード)

 

このように、メニューによって容器が決まっている場合、この飲食物と容器の組合せは、不正競争防止法で保護されるでしょうか?

そしてこの組合せを模倣する行為は不正競争になるでしょうか?

という問題です。

 

このような対応付けによって、「〇〇珈琲店だ!」というように他の珈琲店と区別させる表示としては弱い、この対応付け・組合せを気に留める顧客は少ない、そのうえ、この組合せがコメダ珈琲店のものとして広く知られていた、という疎明もない、という理由で不正競争防止法の「商品等表示」とは認められませんでした。

したがってこれをたとえ模倣しても、不正競争にはならないということです。

 

要するに、この丸い容器やブーツ形容器がコメダ珈琲店のものとして広く知られているという証拠がなかった、

「コメダ珈琲では、オレンジジュースが丸い蓋の付いた容器で出てくる、クリームソーダがブーツ形のコップで出てくる」と広く知られていることが疎明されていればよかった、ということでしょう。

商標法では、喫茶店やレストランで出される飲食物は、流通性がなく、商品とは認められません。つまりお金を払って喫茶店でドリンクを飲んで終わりであり、缶ジュースのようにまた別の人に売って、さらに別の人に・・・と市場を転々流通する製品ではなく、流通性がありません。

しかし喫茶店で出されるドリンクでも、そのカップに特徴があれば、不正競争防止法の商品等表示として認められてよいと思います。やはりここでは、周知性の疎明がなかった、ということが一番の問題なのでしょう。

ところで、上に示した写真はマサキ珈琲店のものですが、コメダ珈琲店のメニューと容器も見てみましょう。

コメダ珈琲店のウエブサイトのメニュー紹介⇒ドリンクに進むと、「オレンジジュース」と「クリームソーダ」の容器が見られます。

やはり似てますよね。

 

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