こんにちは。ピースオブマインドの中栖です。
機能不全家族について、第3回の今日は、
機能不全家族で育った人が
環境に適応して生き延びるため、自分を守るために
子ども時代に身につけたパターン、役割という、
特徴を挙げてみたいと思います。
■機能不全家族について、これまでの記事■
育児が辛いのはなぜ?~機能不全家族その1~
安心のない家庭とは?その特徴(機能不全家族の特徴)
~機能不全家族その2~
生き辛さから抜け出すための第一歩は、
まず自分自身を知ることです。
第1回、第2回でお話したように、
機能不全家族で育つということは、
ありのままの自分で生きて来れなかった
ということですので、
わたしってこんな人、
と思っているセルフイメージが、
実は必要に迫られて”演じてきたわたし”で、
本来の生まれ持ったわたしの個性は、
全然違ったものだった
ということがあるのです。
そんなふうにして、今の自分を知ることが、
演じて来た仮面の裏側にある本当のわたしに出逢う
ことに繋がります。
そのときの、言葉では表せないぐらいの感動を、
少しでも多くの方に味わって頂きたいと思っています。
それでは、機能不全家族に育った人の特徴的なパターンです。
(これらのタイプは、固定するものではなく、
一人でいくつもの役割を担ったり
入れ替わったりすることもあります。)
■責任感が強く周囲のまとめ役として
周りの期待に応えようと努力してきた
ヒーロー(家族の期待を背負う)タイプ
良い子、しっかりした子として
家族の期待に応えようと頑張ります。
責任感が強く、失敗するとひどく自分を責めます。
もっともっと頑張らなければと、
常に自分を追い立てています。
周囲に評価されないと、自分の価値を感じられません。
息抜きをすることや無邪気に遊ぶことが苦手です。
■親や教師に反発し
自分なんかどうでもいいと感じることもあった
スケープ・ゴート(家族の問題を行動化)タイプ
問題はすべてこの子のせい、
という役割を担うことで家族の崩壊を防いでいます。
暴れたり反抗するなどの問題行動や
怪我や病気、心身症や精神病さえも
役割の一環で、身体を張って家庭の問題を
外に出そうとします。
わるい子と言われて傷つくことも多いです。
どうせ誰もわかってくれない、という思いを持ち、
頑張ってもムダ、と物事を投げ出すこともあります。
わざとひねくれた態度をとったり、自分を守るために
相手を攻撃することもあるので人間関係がこじれることも多いです。
■周囲を和ませようと冗談を言ったりして気を遣い
落ち着きのない子と言われることもある
ピエロ(おどけた仮面をかぶる)タイプ
家族に緊張感が走ると、ふざけたりおどけたりして
自分に関心を引き寄せなごませようとします。
その場が気まずくなると非常に不安を感じ、
相手が真剣になるほどジョークでまぎらせたりします。
本当は悲しくても明るく振る舞うなど、
まわりに合せた感情表現ばかりしているので、
自分の気持ちはわからなくなっていきます。
■いつも周囲の世話役として面倒を見てきた
自分のことより他者を優先する
イネイブラー(家族を支える役)タイプ
偽せ親とも呼ばれます。
家の中の問題をなんとかしようと親の代わりを努めます。
自分より他者の都合が優先で、自分の都合を優先することに
罪悪感を感じます。
親のグチを聞いたり、なぐさめたりという、
配偶者役や兄弟姉妹の親役割もやってしまいます。
思いやりのある、優しい子と言われるよう努めます。
他者の思いを中心に動いているので、
自分の望みや感情がわからなくなります。
■おうちや学校でなるべく目立たないようにしてきた
自分を表現したり意見を言うのが苦手な
ロスト・ワン(居ない子)タイプ
家族の問題から逃れ、身を守るため、
なるべく目立たないようにしています。
素直な子、とほめられるように努力してきました。
孤独を感じることも多いです。
自分の存在が忘れられているように感じていて、
自分はいてもいなくても同じだと感じることもあります。
以上、5つのパターンを挙げてみました。
私自身は、スケープゴートタイプだったのですが、
これらパターンを知った時私が気づいたこと、
そして今回一番伝えたかったことは、
これは”わたし自身ではなく、
身につけたパターンである”から、
性格だから治らない、という問題ではなく、
そのパターンが生き辛いのであれば、
今すぐにでも
その役割を捨てて別のパターン、
生きやすい生き方に変更できるということです。
これはパターン(仮面)であって、
"本来のわたしはその奥にいて、
わたしが気づくのを待っている"のです。
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