白い嘘と群青
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#11 Rafael Van Del Vaart -王者になれない王様-

何かを好きになるそのきっかけが揺るいだ時には、もうすでにそれ自体を好きになっているものだろうか。







昨シーズンはスパーズがスパーズじゃなかった。


去年の9月1日の朝に過った不安は見事に的中。

やはりスパーズにトップ下は必要ない。

その選手がいかに強烈な個をもっていようとも。いやむしろ。



彼の獲得は会長レヴィの独断。

FW獲得失敗から目を背けさせることが1番念頭にあったはずだ。


そこに戦術的意図はおそらく無い。


確かに個人的な能力に比べると安価だろう。

レヴィだし。正直納得はしてしまうとこだ。

だがしかし、、、



「そこに戦術的意図はおそらく無い。」








09/10シーズンのスパーズをしっているだろうか。

あのフットボールは魅力的だった。波が激しいと指摘されることもしばしばだったが。

(個人的にも大好きだった。もろ好みだ。)


好きなのは事実だ。だがそれだけではない。

実際にあのフットボールで並み居る強豪を跳ね除けてきたではないかと。

単純な戦力では劣るであろう相手にさえも攻撃的に(4-4-2で)立ち向かう姿には感動すら覚えたものだ。



では一体なぜわざわざ方向転換する必要があったのだろうか。

純粋に疑問でならない。

ただただ残念でならない。






予め言っておくが、VDVの個人としての能力に疑いの余地はない。

これは紛れもない事実である。

ただそれはあくまで個人の話。

チームとしての機能を考えると、彼には決定的「欠陥」があるといっても過言ではないのだ。

少なくともスパーズ以上のレベルにおいては。



どういうことか。彼は彼のチームでしか活躍できないのだ。それもトップ下という宮殿でしか。

彼はすぐにボールをもらいたがる。確かにスキルは高いしキープ力も高い。

だが彼を経由した戦いばかりではオプションは限られるし、何と言ってもいちいち攻撃が停滞するのだ。

それでいいチームもあるはずだ。というよりそれが助かるチームも。

しかし裏を返せば彼に頼らなければいけないチームであるということだ。





ではスパーズは「そういう」チームだったのだろうか。・・・、否。

彼の加入と引き換えに、スパーズは牙をなくした。色を忘れた。

最大の武器である速攻、サイド攻撃を放棄したのだ。


実際、彼は多くの得点をあげはしたが(最初はね。)

多くの作るべきチャンスを作らずに終わった。


というのも昨期のスパーズの攻撃は左サイドに偏りすぎていたのだ。

モドリッチやベイルと細かなパスをつないでばかり(これ自体が悪いとは言わない。ただ今のスパーズに向いてるとも決して言えないだろう。)で一向に前に運べない。


早い段階でボールをもらえなければ力を発揮できないベイルがなかなか前向いてボールを貰えない。

逆サイドでフリーのレノンにほぼパスが回らない(レノンはこのシステム変更による最大の被害者の一人と言えよう。)



レヴィの罪は重い。

代償は大きい。

彼がいては、スパーズは決して「戻れない」だろう。





過激と捉えられるかもしれないが、ずいぶん前から彼を放出するべきだと思っている。

獲得した時も安かったし、ある程度の利益にはなるだろうと。

だがしかし、実際彼にオファーは届いていない。ぼくにはこれがもはや必然に思える。

他の強豪は、彼が非常に「扱いづらい」選手であることをわかっているのではないだろうか。




ラファエル・ファン・デル・ファールト。

この選手とスパーズは一体どんなシーズンを過ごすことになるのだろうか。

もどかしい1年がはじまりそうだ。

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