先日のフィットハイブリッドレビュー、インテリア・エクステリア編に続きまして、走行編行きます。





まず、何はともあれ重要なのは、シートの座り心地とドライビングポジションだと思います。

これらがマッチしないと、運転する気がかなり減りますので・・・


シートに座った第一印象は、15年式より柔らかいということ。

このあたりは着実に進化していると思いますが、長時間座って快適というところまでは行きません。

ここはコンパクトカーなりの出来だと思います。決して座り心地が悪いというわけではないのですが(´・ω・`)


ステアリングポジションは個人的に問題なく調整できました。

15年式では出来なかったステアリングの前後調整ができますので、運転しやすい位置を探れます。

私の所有しているフィットへの最大の不満はステアリングポジションだったので、嬉しい装備でした。


ただし、現行ガソリンフィットの最廉価版は前後調整ができなかったと記憶しています。お気をつけください。





そして、一番重要といっても過言ではない動力性能。

フィットハイブリッドは現行1.3Lインサイトと同じ動力システムを搭載しており、インサイトよりも車体が軽いせいかEV走行しやすいらしいです。

ご存知IMA(Honda Integrated Motor Assist Systemなので性格にはHIMAですが響きが悪いためIMAになったらしい)はエンジンをモーターがアシストする仕組みのもの。

なので、モーター単体での発進やエンジンと切り離しての走行は出来ません。


スペックはエンジン出力が88PS・トルク12.3kgf・m

モーター出力が14PS・トルク8.0kgf・m

となっており、お世辞にも高出力とはいえません。

エンジンは通常の1.3Lモデルが100PSなので、出力を抑えているようです。





ゲーマーとして、父として・・・



ゲーマーとして、父として・・・

運転を開始してみると、確かにモーターの力は感じることが出来ます。

しかし14PSなので非力な感じは否めません。


アクセルを全開にしてもエンジンが回ってアシストメーターはMAXなのですが、加速感は全く物足りないレベルでした。


「これがモーターの力か」と感じる場面はほとんどありませんでしたが、上り坂や発進時などは1.3Lとしては強力かつ低回転で動いてくれます。

この辺りがモーターアシストというものなのでしょうが、もしかしたらフィットハイブリッドはマイルドな方向に調整されているのかもしれませんね。


このクルマの使用用途を考えると必要十分な動力性能でしょう。


そして驚かされるのが静粛性。


普通のフィットより防音剤がたくさん使われている効果でしょうが、とても静かです。

路面の音もそうですが、エンジンの音も本当に静かで驚きました。


足回りも、割としっかりしていて、コーナーリングといえるほどのことはもちろん出来ませんが、普通に走っていて不快な感じはありませんでした。

むしろ車体重量の増加の影響か、しっとりとした乗り心地があるほどでした。





ホンダIMAはモーター単体の走行はできないと書きましたが、EV走行は可能です。

基本的にアクセルオフ時は休筒状態でフリクションロスはあるものの、ガソリンは消費せず、エンジンは空転しています。

このときにフワッとアクセルを踏んでやるとEV走行モードになります。

凄くわかり難いですが、エネルギーモニターに「EV」と表示されます。


ゲーマーとして、父として・・・

なお、下り坂なら可能ですが落ち込んだ速度を上げるのは基本的に不可能です。



それらも含めて視覚的に楽しませてくれるのがホンダのアンビエントメーター

青から緑に変色し、ドライバーのエコ運転をコーチングしてくれます。

個人的にはかなり気に入りました。



ゲーマーとして、父として・・・



ハイブリッド特有の回生ブレーキについても触れておきましょう。

ブレーキフィールは自然なものの、停車寸前にフワッと抜けるような感覚があります。

すぐに慣れますが、違和感はあります。


長い下り坂などでバッテリーが満タンになるとEV走行したり、回生させようと意図的に緩いブレーキを長くしていると、回生しないで油圧ブレーキを使ったり(モーター保護?)と、いろいろな制御があるものだと関心しました。





そしてやはり気になるのは燃費でしょう。

トリップ表示が二つあるのを利用してみました。


まずは表示Bについて

B表示はレンタルから返却までの総走行距離を記録しました

ゲーマーとして、父として・・・

ご覧のとおり23.9km/Lを記録しました。

レンタルしてからすぐは、上り坂や全快走行など燃費を考慮しない走り方をしたので、低めです。もちろんECONボタンはオフでテストしました。




表示Aはテスト走行の後に一回ガソリンを満タンにし、リセットしました。

ここから返却までの燃費を満タン法とあわせて計りました。

ここからはECONボタンは常時オンです。

運転方法は極端なエコランはしないで、オートエアコンはほとんど入っている状態。周りの流れに合わせて走る安全運転です。

ゲーマーとして、父として・・・

結果としてメーター読み24.8km/L。

満タン法25.5km/Lとなりました。

コースは郊外の山道がメインで街乗りはほとんどありませんが、まあまあといったところでしょうか。

カタログ値は遠いです




このフィットハイブリッドを単体で評価すると、私個人は十分に買いです。

ただ、クルマを足としか見ない人。いわゆる興味が無い人にとっては、燃費で元が取れると考えないほうがいいと思います。

これはハイブリッドカー全体に言える事であり、ハイブリッドカーのフィーリングやモーター駆動、回生による充電を楽しみながら乗ることが出来る人にこそオススメできます。

何れにせよ、購入する前にレンタカーで乗り回して、良さ悪さを体感するのが一番ではないでしょうか。