目指したいのは、「ヨーロッパの定食屋」です。 | ksuzukiのブログ

目指したいのは、「ヨーロッパの定食屋」です。

こんにちは、
シェフで飲食店コンサルタントの
鈴木健一です。

さて、柏の葉キャンパス駅前に
リニューアルオープンした
カフェレストラン「アゴーラ」

僕が掲げたコンセプトは、
ずばり「ヨーロッパの定食屋」です。

どの国のひとも定食屋にいきます。

今回のような郊外型の飲食店の場合、
どうやって客単価を上げ、
来店頻度を高めるかが成功の鍵になります。

都心のような高客単価は最初から望めません。

無理してそれをやろうとしても、
お客様の共感を得られることはできないでしょう。

また、「アゴーラ」は駅前立地といっても、
駅からのひとの流れとはまったく逆方向にあるのです。

最寄りの柏の葉キャンパス駅の向こう側には、
ららぽーと柏の葉という巨大なショッピングセンターがあります。

そのなかには、たくさんの飲食店もはいっているのです。

逆に「アゴーラ」側にあるのは、
マンションや戸建て住宅だけです。

しかも、「アゴーラ」がオープンして2年以上が過ぎたなかで、
残念ながらあまりいい評判も立たず、
通り過ぎるひとたちからも忘れ去られた存在になっていたのです。

そんな逆風に負けずに、
たくさんのお客様にご来店いただくためにどうしたらいいか。

それには、リーズナブルな料金というのが
大前提なのです。

「えっ、こんな値段で、こんなに美味しくて、
 ボリュームのある料理が食べられるの!?」
という驚きが絶対に欠かせないのです。

けれど、ただ安いだけでは、
店としての経営は成り立っていきません。

そこで、ワインが飲みたくなるような
そんな「ヨーロッパの定食屋」を目指したのです。

しかも、この「アゴーラ」は、
デベロッパーである三井不動産さんのご意向で、
単なる食べる場所としてのレストランではなく、
ひととひとが交流する場所としてのレストランとして
みなさんに使っていただかなければならないという
もうひとつの使命があります。

ワインは、ひととひとの心をつなぐお酒です。

そんなワインをついつい飲みたくなる、
そんな演出が欠かせないのです。

なにもワインを押し売りするわけではありません。

むしろ、お客様の方から自然にワインを注文していただける、
そんな雰囲気づくりやメニューを大切にしたのです。

ランチでいらしてくださったお客様が
こんどは家族や友達とディナーに来ようと
思っていただける。

こんな料理なら、きっとワインがあうなあと
思っていただける。

ワインを飲んでください、とお勧めするわけではありませんが、
店全体でワインを飲んでくださいという演出をするのです。

ワインをボトルで注文していただけるだけで、
客単価はいっきに上がります。

こんどは、あのワインを飲んでみようと
来店頻度も上がります。

リーズナブルで美味しいワインと料理に惹かれて、
お客様がお客様をつれてきてくださるのです。

そんないきつけの「ヨーロッパの定食屋」は、
お客様にとってまさに“自分の店”なのです。

ぜひ一度、足を運んでください。

このプログを読んで、といっていただければ
ワインを一杯サービスさせていただきます。

「ヨーロッパの定食屋」を
あなたの目と舌で確かめていただけば
これほど嬉しいことはありません。