閲覧いただきありがとうございます。

過去にも何本か記事はございますが、ポーズハンズは保護活動のほかにドッグセラピー活動をしています。
保護活動のように、緊急を要するようなこともなく、またこのブログの読者にとって興味のあるジャンルかどうかもわからないので、記事はサボりがちになってしまっていますが、活動そのものは定期的に継続しております。
 

過去の活動記録    

 

でも、たまにはセラピー活動の紹介もよろしいかと思いましてご報告いたします。

 

ポーズハンズのセラピードッグ全メンバーの細かい紹介は、おいおい1頭1頭するとして、とりあえず日曜日に行ってきました。

ところが先週からの記録的な寒気の影響でメンバーの1人が大雪で来られなくなり、今年初の活動だというのにいきなりのトラブル発生です。

というわけで今回は

四国犬『りゅう』15歳♂

ピットブル『ぼん』2歳♂

ミニチュアブルテリア『フランソワ』5歳♀

 

の3頭、過去最低頭数での慰問となりました。

 

頭数が多ければ良いというわけでありませんが、施設の皆さんにもそれぞれ好みの犬がいて、お気に入りの犬の写真をベッド側に飾ってくれていたりもするそうです。

 

それほどまでに楽しみにしてくれているのに一番人気のトイプードル『こはる』の不参加はガッカリされてしまわないか少し不安でした。

でも訪問すると、そんな心配を吹き消してしまうくらい、いつものようにたくさんの利用者さんが待っていてとても温かく迎えていただきました。

四国犬のりゅうと

 

ピットブルのぼんは、過去すべてのセラピー活動に参加させていますが、今回のメンバーのフランソワは都合があわずなかなか参加できません。

 

それでもセラピードッグとしてすばらしい才能を発揮してくれます。

人が大好きで触られるのが大好き。

それでいてワチャワチャしたところがなく、静かにおとなしく撫でられています。

 

私たちの目的は、皆さんを笑顔にさせることです。

かぎられたわずかな時間の中で、できるかぎり利用者さんのご要望に応えてあげたいと思っています。

 

ところが今回、少し困ってしまいました。

「抱っこがしたい。」とのご要望。

いつもは抱っこ前提のこはるがその役目をしていましたから、それを当たり前のこととして考えもしていませんでした。

 

今回のメンバーで一番軽量なのはフランソワ。

それでも13キロもあります。

健常者でも長くは抱いていられません。

 

はたして手足の不自由な人が抱けるものだろうか。

不自由というだけなら私たちが補助すれば良い話ですが、マヒというのは痛感そのものは健常者以上で、人によっては少しふれただけでも痛みを感じることが多いようです。皮膚そのものも弱っているので、ちょっとしたことでケガをしてしまう可能性もあります。

13キロの犬の爪が食い込んだら、かなりの痛みになるはずです。

 

それでもご本人が「大丈夫だから」と強く望まれている。

おそるおそるヒザの上に降ろしてみると、フランソワは不安定な車椅子の上で本当におとなしく抱かれていました。

 

 

犬というのはすごいもので一瞬で空気を読みます。

目の前にいる人が、強い人か、弱い人か、悲しみ、喜び、すべてを瞬時に見抜き、今、自分が何をするべきか、この人にはどういう態度をとるべきかも悟ります。

だからこそ犬は人の最良の友になれるわけで、誰にも癒せない心すらも溶かす力があるのだと思います。

 

そしてふれあいタイムの後は、ショータイムです。

 

いつもは芸達者のトイプードルのこはる、ワイマラナーのいぶき、ドーベルマンのかんなが完成度の高い芸を披露してくれるので、それにおんぶにだっこ状態でしたが今回は緊急事態です。

 

フランソワとぼんに頑張ってもらうことにしました。

 

トップバッターのフランソワ。やる気まんまんです!

 

ブルテリア特有のキビキビした軽快なスピンや、

 

ハイタッチ、

 

「バーン」と撃たれて死んだフリ。

 

さらには、新年早々だけの一発芸。

白い顔を活かして

頭の上にみかんを乗せての「かがみもち!」

 

を披露してくれました。

 

続いてぼんです。

 

「ぼん君!」と呼ばれて、

「はーい」と手をあげてお返事。

からの・・・

 

「2本足だち。」

 

背中を飛び越して!

 

戻りは

足ジャンプ!

 

フランソワとぼんはブル系の近縁種ですが、この犬種の得なところは外見もさることながら動作や性格もコミカルで多少の失敗も笑いに変えられる力があります。

その愛嬌に助けられておおいに楽しんでいただきました。

 

今回も無事、笑顔をお届けすることができました。

犬たちも、皆様からやさしく撫でられ、声をかけていただき、お届けした以上の笑顔を受け取らせていただきました。

 

そして終わりぎわ、不自由な口でなにかを一生懸命訴えてきます。

慣れない私では、なかなか言葉を聞き取れません。耳を近づけて何度も何度も聞き返すと・・・

 

「ありがとう。また来てね。」

 

もちろんまた来ます。

次もまた次も、そのまた次も。

今回よりももっともっと楽しんでいただけるよう、私たちメンバーは切磋琢磨して最高の笑顔をお届けにまいります。

 

こちらこそ本当にありがとうございました。